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表題作ハピネス

高校二年生・日置裕太17歳
後見人・流水純司29歳

その他の収録作品

  • HAPPY LIKE A HONEYBEE
  • あとがき

あらすじ

先輩の忘れ形見・裕太を引き取って7年。彼の成長だけが生きる楽しみだった流水だが、裕太は次第に流水と距離を置くようになり――。
出版社より

作品情報

作品名
ハピネス
著者
崎谷はるひ 
イラスト
せら 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344813816
3.7

(56)

(21)

萌々

(12)

(14)

中立

(5)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
10
得点
200
評価数
56
平均
3.7 / 5
神率
37.5%

レビュー投稿数10

ねちねち加筆バンザイ!

細かい文字を追うのが面倒で、いつもはBLコミック派の私ですが。。。
これは一気に読みました!

大まかなあらすじは・・・

流水が友人の忘れ形見・裕太を引き取ってから7年がすぎ、裕太も高校3年生。
健やかに成長した裕太は流水の唯一の自慢。
しかし、そんな裕太が次第に流水と距離を置き始め、家を出ようとしているとしり、流水は・・・!?


のたうち回る攻めサイドの感情と育て親である流水の苦悩!
どちらサイドも丁寧に書かれていて、最後まで飽きることなく読めました。

BL文庫は割とありがちなラブストーリーで終わりがちですが、これは設定が込み入ってるだけあって読ませます!

それにこの文庫は厚みも十分w!
同人誌収録作品に大幅加筆修正されたストーリーは甘くて悶えますw

普段は鈍感な流水がその最中には敏感でGJです。

そして、私の萌えどこである忙しい最中(H)の際の会話と描写の長いこと!
作者が「ねちねち加筆した」というだけのことはあると思いました。

機会があったら「下剋上育てられ攻め」をぜひご堪能あれ!!!!!

若さたっぷりの10代の攻めと美しい20代青年。。。。
読むとテンションがあがりますw

7

真っ正面から養い子×育ての親

こういう出会いがあるからBLを読むのがやめられないのです。

大好きな人を傷つけたくなくてあえて自分から流水の元を離れようとする裕太と、離れていく彼に傷つきながらも執着することをやめられない流水の葛藤がほんと切ないです。
あくまでも青少年な攻とその心情に気づけない「お父さん」な受と。
時々妙に無防備で実はエロい?流水はほんとたち悪いです(苦笑)
双方の視点から描かれるため、もどかしかったりどきどきしながら一気に読みました。
楽しかったー。

前半完全に入り込んで読んでいたため、後半の甘甘べたべたな展開も気になりませんでした。
むしろ幸せ(笑)

苦労人な流水の友人、原野氏に愛の手を。

6

下克上育てられ攻め

と、崎谷先生がおっしゃるとおり身内のような人との恋愛。
少し前の作品ですが、すごく好きです。

私にとってはめずらしく主人公2人の、両方の気持ちに感情移入できる
作品であり、ドキドキしながらも胸が締め付けられるような
きゅんとした気持ちになったり、泣けて来たり
ちょっと腹立たしくなったりできる、そんな作品でした。

恩師の忘れ形見を引き取った流水とその忘れ形見裕太。
当時10歳だった裕太も7年が過ぎ17歳の高校3年生。

7年前から流水のことを想い続けてきた裕太。
裕太のことを誰よりも大切にそして愛し続けてきた流水。
高校3年になった裕太のことを、いつまでも子どものように思う流水に対し
もう立派な男になっている裕太はやり場に困るその気持ちが
どうしていいかわからない、もどかしく苛立つ心の内が
痛いほど伝わって来ました。
バイトをしながら、体だけの付き合いの女性を
性のはけ口のようにしていることには、流水のことを思うと
ちょっと悲しくもなりましたが、裕太の切羽詰まった様子がうかがえました。
自分の置かれた立場が、流水をどうすることもできない
もやもやした気持ちをずっとひきずっている裕太のことは、
気の毒に感じても流水の気持ちを考えると複雑でした。
つい最近までまだまだ子供だと思っていた息子が
理屈ではわかっていても、SEXする相手がいたりすることは
なかなか気持ちの中で納得するのに時間がいるのは理解できます。
それも実の息子ではなく(血縁関係はなく)大事にそして無意識に
愛し続けてきたのであれば、流水のように鈍い男は知らず知らずのうちに
嫉妬でおかしくなるのは当然のようにも思えました。

二人共いろいろと心の葛藤はありながらも、最終的には大団円。
裕太の場合若さもあり、性的欲求が強いのはよくわかりますが
7年間彼女もなく性行為など無縁だった流水が裕太に抱かれ乱れる場面は
かなりくるものがありました。
毎度ながら崎谷先生の濡れ場は激しく、何ページもあるので
もうドキドキしっぱなしでした。
また、この二人の場合若いながらに手慣れた裕太に
年齢の割に初心で可愛い流水が激しく求める様子は
嬉しくも驚きを隠せない裕太の気持ちがすごくよくわかる内容でした。

そして、このお話で裕太のセフレのような形で出てくる朱美と
面倒なことにもなんだかんだ言って、世話を焼いて
流水のことも裕太のことも本当によく考えてくれる原野が
すごくいい脇固めをしてくれています。
せら先生の挿絵もすごく素敵で、特に裕太がめっちっゃカッコいい!
そして最後のほうに原野さんが出て来るんだけど
この方がまたえらくイケメンなイイ男で・・・・

崎谷先生があとがきでも書かれていますが
『のたうちまわる攻めサイドの苦悩がおいしさ』とありますが
このお話はまさにその一言がぴったりだと思いました。
『鈍い美人年上受け』の流水が恋愛の自覚はなくとも執着度は同じ
という、『暑苦しいカップル』という言葉に納得させられました。

3

庇護すべきものが恋愛対象に変わるとき

血の繋がらない父子の恋愛。
父の方が下心アリで子供を自分好みに育てようとして‥
なんて内容だと苦手だったのですが、杞憂でした。

受様・流水(ながみ)は疎遠になっていた先輩の葬式で、
ひとり息子・裕太が親戚に疎まれているのを知り、
引き取ることを決意する。
22歳で10歳の子を引き取る。しかも、赤の他人を。
‥現実にはあり得ない話だけど、
文字通り裕太の成長だけを生きがいにしていた流水。
恋愛なんて甘さは微塵もなく、心配性のおかんです。
一方、裕太は初めて流水に会ったときから、
流水に恋愛に似た感情を抱いていて‥。

つーか、早熟すぎだろ、裕太!
いくら、流水が淡泊で恋愛経験が少ないとはいえ、
濃厚なえちしーん読みながら、おい!17歳!!
とツッコミを入れずにはいられませんでたよ。

0

それぞれが思う幸せの形

父親が亡くなって身寄りのなくなった祐太を
友人だ、と言う理由だけで引き取った流水。

そんな周りから見たら奇妙な同居生活の中で
祐太と流水が考えるお互いの幸せの形がちょっとずつ変化して
だんだんすれ違っていってしまうんですが
それでも、結局はお互いの事を大事に思うからこそ
相手に迷惑をかけまいと行動しているわけで
親子でもない、恋人でもない、友人でもない関係の難しさを感じます。

この作品は、流水視点と祐太視点(時々同僚の原野視点)で描かれているんですが
それぞれが悶々と悩んでいる時、相手がどう思っていたのかなどが
あまりはっきりとは描かれていないように思ったんですが
それが逆に彼らに感情移入するのを助けていたように思います。

流水世代の人は流水視点で
祐太世代の人は祐太視点で
一緒に悩み、苦悶しながら読んでみて下さい。

付け加えると
自ら「貧乏くじ体質」と言ってる、流水の同僚・原野にちょっと同情します^^;
原野救済話とかもぜひ作ってあげて欲しいですw

3

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