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木下けい子先生の作品はさらっと読めるのが良いところでも有る。自分にとっては物足りなさでも有る。
◾︎表題
◾︎橘大和(医大生)×小野寺梓(大学助手)
普通に読み取れば、小野寺は大和父親と不倫していたってことなのよね。いや、不倫ではないのかな。大和の母たる幸子さんは名前だけ出てきて、相続や印税の話題に絡んできてないから既に亡くなっているという読み取りが正しいか?
この類のストーリーなら、助手が既婚の教授に一方的に片思いしていた流れが好きでした。教授はつゆ程にもそんな気ないやつ。無理やりそう読もうと思えば読めなくもない。
数年後…のタメの演出もう少ししっかりほしかった…随分唐突に数年後がきてしまった。
◾︎スロウバラード
10年の間に他の人と付き合ったりもしたけど…っていう人生経験を踏まえた元鞘が好きです。
今頃ですが電子書籍で初めて読み
何度となく読みながらふと気が付かなかった表紙の美しさに心が惹かれました
月の下で、人物の白と黒の対比に赤い椿の花
父のお通夜に現れた見知らぬ美青年が
まさかの教授だった父の助手であり情人だったとは
まだ若い息子にはわからなかったのでしょうね
お節介な身内がいれば何となく秘密が暴かれてしまったと思います
教授と助手と言う関係だけで有れば葬儀のお手伝いなり身分を明かしさよならを告げる事も出来たのであろうに
さらには家族ぐるみで付き合いのあった出版社のおじさんですら教授と助手の関係を知らなかったのかなあとも思いました
教授も小野寺さんの思いに気がついて身体の関係になったのではないかなと勝手な妄想が
お母さんも亡くなっているみたいな感じだし
小野寺さんはいつから大和君を好きになったのか
優しいと笑顔を見せたあたりが答えの様な気がします
医師になるための勉強も有り思いはあっても日々忙しい時間の経過が良かったのでしようか
素敵な作品でした
静かなBL。
突然、大学教授の父親を亡くした大学生の大和。
そこに現れたのが、とても印象的な男・小野寺と出会う。
小野寺は、とても印象的な男で、大和には忘れがたい男になった。
彼は、父の遺稿をまとめて出版するのを手伝ってくれる、というとこで、自宅に出入りを始める。
そこで交流をするうちに、彼は父親に密かに想いを寄せていたようで……
たまらなくなって一線を越えてしまった大和だったけれど、そのまま小野寺は行方不明になってしまう。
という話でした。
テーマとしては、不器用な交流……ですかね。
基本敵にはとても静かな話で、絵の繊細さも重なって押し付けがましい印象はまったくないです。
穏やかな月の夜に始まった恋がどうやって成就するのか、しっとり読む本でした。
君によりにし
大学の先生の父を亡くした大和と通夜にふらっと現れた綺麗な男小野寺。
父の本を作るために自宅に父の助手だった小野寺は通ってくる。
大和に父の似ている所を探す小野寺。
うーん。父と小野寺は恋人だったの?
大和は小野寺に襲われてすっかり気持ちをもっていかれてます。また今日もやれるかな?って。
大学生に襲い受けは強烈ですよー。
でも小野寺は大和を通して父のことを見ていただけだったのかと思いひどい抱きかたをして、小野寺は姿を消します。
数年後再会します。
小野寺の下の名前梓の意味は誰に当てはめるのか?大和のこと?なんで笑ってるの?
うーん、わからない。
スロウバラード
10年ぶりに再会する新太と優矢。
どうも高校生の頃に新太から告白して体の関係があったけど優矢が友達に戻ろうと言って反対され縛られてひどく抱かれたらしい。
10年たっても新太はまだずっと好きなようで。優矢も時々新太のことを思い出してはいた。
再会してから食事やエッチも。
高校生の頃は流されて嫌々だったのか、新太に同情して仕方なく付き合ってたのか。逃げ道を作って付き合ってる自分が優矢は嫌だったのか。
再会したら何が変わったんだろう。
うーん、難しい。
【君によりにし】
以前から何度読んでもわからなくて、読み返すたびにもしかしたら今回は見落としている何かに気づいて理解できるかもと思うんだけど、やっぱり判らなかったのでもう諦めてレビュー書きます。。。。
何が判らないかと言うと、いつから小野寺は大和のことを好きになっていたのかというところです。
最後に伊勢物語の「梓弓」が出てきてこれが出てくる事によって私の脳内は一挙に混乱しちゃうんです…。
「昔からあなただけを愛していたのに」
この昔っていつ?先生が存命中の昔?それとも大和と出会った時のこと?あなただけって大和のこと?それなら最初から先生と大和を同一視した事もなく身代わりにした事もなく、大和を好きだったの?と。
あの梓弓の歌も、「昔から好き」とありますが、伊勢物語の「梓弓」のお話は恋人が3年前に都に行ったきり戻ってこないので、以前から言い寄られていた男といよいよ結婚しようという晩に、恋人が戻ってきて…というやつで、「昔から好き」なのは「都に行っていた恋人」のことを指すんですよね。新しく言い寄ってきた男ではなく。
梓弓の歌の解釈に従うと 昔から好き=父親、新しく言い寄ってきた男=大和となってしまう。
でも木下さんは 昔から好きなのは大和だと言いたい訳なんですよね、多分。
最後はこの歌を詠んだ女は死んじゃう悲恋だし…という事でどうしても歌だけじゃなくて、お話のイメージも背後霊のように付きまとってしまって…。
【スロウバラード】
10年ぶりの再会愛。学生時代、新太から告白されて付き合い始めたものの、友情の延長みたいな感覚で付き合い出した優矢にとっては新太の気持ちを受け止めきれず別れることに。
久しぶりに会って、当たり障りのない会話をして相手の様子を探ったり距離感を掴みかねている状態が読んでてドキドキします。