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表題作Chance!

九条隼人,水泳部員1年
水村祐二,3年

その他の収録作品

  • 前略。
  • モエパラ☆スペシャル~帰れないふたり。~

あらすじ

ある夏の日、水泳部ホープの九条(くじょう)は上級生の水村(みずむら)に一目惚れをする。近づいたつもりでも水村は水のようにとらえどころがなくもどかしさは募るばかり。一方、水村は、実家の映画館が立ち退きを迫られる中、誰よりも早く泳ぐ九条の姿に希望を見出していた。胸の痛みが心地いい。極上のセンシティブ・ラブ、ついに単行本化。

作品情報

作品名
Chance!
著者
河井英槻 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
ISBN
9784403662638
4

(42)

(18)

萌々

(12)

(10)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
16
得点
169
評価数
42
平均
4 / 5
神率
42.9%

レビュー投稿数16

肝心なシーンが涙を誘う

ドラマがあったので、読み応えがありました。
こういう風に、世の中を考えさせられるお話もいいもんだと思いました。
夏に読めればもっと臨場感があってよかったとも思いました。

駅前開発で立ち退きを迫られているポルノ映画館の息子・水村と、年下の水泳部のホープ・久条のお話。

ある日水村に一目惚れした九条ですが、飄々とした水村の背景には、なかなか重い現実があり・・・

水村は、九条の泳いでいる姿に癒されているんだろう、
九条はその水村のどこか寂しげな姿にも惹かれているんだろう、
で、なるべくして恋人関係になるのですが、その後、水村家の最後の砦おばあちゃんが亡くなることによって、大きな変化が訪れます。

このお話で感じたのは、二人が大変しっかりした軸を持っていることです。
お互いを支えにしているとも思えますが、すっかり寄りかかっているのではなく、自立しようとしている。そこに好感が持てました。

水村の幼馴染みで水泳部の部長徳永くんは、いちいち二人に当てられておりますが、なかなか良い理解者になってくれそうなので、二人は末永く幸せにいてくれることを願うばかりです。

絵柄が繊細なので、このお話の展開にも良く合っていて、朝チュンのシーンや公園でのシーンでは、セリフと相まってジーンときさせてもらいました。
また、おばあちゃんのお葬式のくだりでは、水村の気持ちが痛いほどわかり、泣かせてもらいました。

5

つきあってる子。

この作家さんの今まで読んだ事ある作品の中でいちばん好きです。
私はその昔2次同人で河井さんを知ったのですが、やっぱりオリジナルがいいですね(*μ_μ)
簡素なようで繊細なような、でも色気のある絵だなぁと思います。

この作品は、帯にセンシティブ・ラブと書かれておりましたが。
一冊通してノスタルジックな感がありました。
現代モノだけどどこか懐かしいような寂しいような。でも暗くはなくて、
色んなモノに抗ったり縋ったり甘えたり逃げたり。
ホント多感な時期の男子高校生という感じ(かな?)が伝わって。
おばあちゃんの御葬式の後に「ゴメンよ。映画館…なくなっちゃうかも」
と一人でこっそり泣いてた水村に読んでて悲しくなりました。
九条はもとより周りのキャラも皆それぞれ良かったですし。
鷹ちゃんは水村の事が(そういう意味で)好きだったとは思いませんが
やっぱり水村に一番近かったポジションを九条に取られた歯痒い感じ
が、何と無くわかったので、これまた切ない。笑
水村の父親も話の上でとてもいい(というか活きる)キャラですねー

ラスト、と描き下ろしのその後のお話で、2人はまたちゃんと会えて 幸せそうなのがホントによかったなぁーとしみじみ。
全体を通して、じんわりと色んなモノが込み上げる一冊ですv

4

初めて会ったときから、友達なんかじゃなかった―(帯より)

気になっていた作家さんだったので手に取ったのですが、他の作品でなくこれを購入したのは表紙が理由でした。
受け攻めはわかるけど、受けが美人系。
他の作家さんだったら攻めでもおかしくないかも。
可愛すぎる受けがニガテな私にはドンピシャでした。読後も印象は変わらず。

内容はラズベリーソーダ的甘酸っぱい青春ラブ。
ちょっと不良の水村君が密かに心の支えにしていた水泳部の九条君。
偶然同じ高校に入り出会うわけですが、九条君は水村君に一目惚れ。
顔と名字しか知らない水村君を探しまわるのですが、再会は描写も繊細で良いシーンでした。
ちょっと衝動的な九条君の行動とひょうひょうとしているようで一途な水村君に萌えざるを得ません。

学校では勿論家族にも隠し事をしているだけに孤独な感じのある水村君が九条君という心の支えを得る。ちゃんと弱さを見せて泣けるようになる。
そんな切なさベースの幸せを感じられる作品でした。
二人の幸せなその後をもっと見たいと思ってしまいます。

4

切なくて、切なくて...でもちゃんとハッピーエンド

その昔、某探偵アニメの同人誌で随分お金をつぎ込んだ河井英槻さんの
商業誌ということでなつかしさにキュン!
しかも評価も良かったから見つけて即ゲットしました★
同人誌描いてらした時も、あったかくてちょっぴり切ないけど
ラブラブでキュンキュンする作品のイメージありましたが、
この作品も切なさ満点でポロリと涙がこぼれつつ、
読後感は幸せいっぱいのあったかい作品に仕上がっていました♪

カラミは薄く、唯一それらしいシーンですら“いっぱいいっぱい中略”
でスルーされてガクーンとショックを受けましたが、
この作品の雰囲気と流れからしてこれで良かったのかも。
無駄にエチシーンにダラダラページ数使われて内容薄くなるより、
ストーリーに重点を置いて丁寧に描き込まれる方がありがたいですよね。
それに、エチまでのイチャイチャがもだえるぐらいかわいいんだもんww
キスシーンもいちいちキュンキュンさせてくれるしww
なんと言ってもシチュエーションがうまい!
その場面でする!?そのアングルでする!?その場所でする!?と、
全部のキスシーンが思い出せるぐらい印象に残ってます。

1話目掲載から単行本発行まで4年。
リアルタイムで物語を追っていた人はさぞやもどかしかったでしょうね。
1話目が出会いから友達へ、
2話目でお互いが自分の気持ちに気付きチュー
3話目でやっと裕二の悩みを知り、想いを告白し合って初エチ、
4話目は始終ラブラブで癒され、
5話目の祖母の死でまた落とされ、
6話目は水村の友達(鷹さん)の優しさにキュンとなり、
迎えた最終話でのキスシーンとラストの再会のシーンでは
うれし涙がポロリとこぼれました。

ラストがあっさり過ぎたから、もう少しページ数増やして
描き込んで欲しかったなぁ~と思いつつ、
全体通してひたすらキュンキュンしっぱなしでした。

そんな感動シーンの連発の中で一番涙をそそるのが、
「一筋空高く登った煙の行く先が、どうぞ美しい所でありますように」
と言う裕二のセリフでした。
その煙とは、火葬場で遺体を焼いた時に出る煙のこと。
もちろん亡くなった祖母のことを想い、願った裕二の心の声です。
この全体的に切ないストーリーに河井さんの繊細でかわいらしい絵は
とても合っていました。
主役2人もさることながら、友達の鷹ちゃんが話が進むにつれ
どんどんイイ男になっていくんですよね。
まぁ彼はノーマルなんですが、2人のキスシーンを目撃して
一番仲良かった友達がいきなり横取りされた気分と言って
落ち込むシーンにやけに萌えましたww

『前略。』
高校中退して働いていた裕二と、ようやく高校を卒業した九条は
同棲を始めました。
毎朝仲良く出勤する2人に「末永くお幸せに」
と祈らずにはいられませんww

『モエパラ☆スペシャル』
デートの終電間際の帰る帰らないの攻防が萌えるらしいです、河井さん★
いや~この4ページめ~っちゃかわいいんですww
ちゃんとした1本のお話にしてくれないかなぁ~?

4

頑張り屋さんに胸キュン

努力してる人は魅力的で、惹かれずにはいられない。
そこまで悲惨なことが起こるわけではないのに、ドラマティックで、終始無性に切ない。
だけど、ひたすらラブラブなふたりに激しく萌えです。
美形のモテ男九条と頑張りやさんの水村がお互いを一途に想いあう様が堪りません。

2

この作品が収納されている本棚

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