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もしも魂が目に見えるなら、俺たち絶対汚れてないよ。一樹だってそうだよ、俺のこと……ずっと守ってくれたよね?
滅茶滅茶良かったです。最初の綿貫(春也を一樹の玩具に当てがった奴)がヤバ過ぎて少々怯えながら読み進めたのですが、奴隷と主の関係で二人くっついて大人になり、性と恋心の純粋さが混ざり合っていくのが良かった…
それもこれも一輝が結構良い奴だったから。
春也は最初強制的にフェさせられたり剥かれたり辛そうで、またそれも良きなのですが、キスや兜合わせも一度してみれば毎日のようにしてしまうとか、興味に純粋でキスや性を覚えては夢中になる学生ものはツボでした。一輝が春也のをフェした後、不味くて春也に笑われるの、可愛くてすごく良いな。
垣間見える一輝の優しさに春也が懐いていき、高校に入ってからは彼らの自由な高校生活が解放感があって、主従だからベタベタくっついて甘さのある関係になるのが良かったし、挿入もお伺い立てるし、怖がる春也に指で慣らす期間が長いのが最高でした…!甘いのに二人は両片思い!
二人の純粋な気持ちも、綿貫に対峙する春也の震えや嫌悪も手に取るように感じられる文でした。
春也が普通に女性と付き合ったのは意外だし、一輝がこんなに鈍感だと思わなかったけど、奴隷だった春也を大人になってから探して必死に詰め寄る一輝は良かったです。離婚もしちゃって。
二人とも、お互いがいたから真っ当な人間性の欠片を何とか持っていられたような危うい環境でしたね。とにかく大人が悪い。
子供の頃からの従属が無くなりただの大人ふたりになった彼らがやっと結ばれる、長い道のりだったけど良かったなぁと思える読後感でした。
「笑ったのが可愛かった」なんて純粋で尊い感情で理由なんでしょう。
11年前の作品かぁ……
今はなかなか書けないだろうなぁ。
そもそも『借金のカタに性奴隷として子どもを売る』ということを現代の話として書かれてもあまりリアルに感じられないのだろうと思うのです。
ただですね、親に抑圧された子どもの話として充分面白かったです。
何て言うか、子どもが『どんな最低な親でも親』と思ってしまう所とか。
最低な、そして異常な出会いをした2人ですが、それぞれが相手を『モンスター』ではなく『同じ年の子ども』と、じわじわと気づいて行くところが面白かったんです。
私はこの2人の結びつきを『純愛』と言うより『他の誰とも分かち合えない経験を共有する人』みたいなものに感じられたんですね。例えば一緒に暮らしている家出少年とか、そんな感じ。
縋りつくものが、相手しかいない感じ。
親によってかなり歪められてしまった一輝が、春也への愛情を素直に表せられない不器用さに萌えました。
何世代か前のやおいって感じの痛いBLです
BLの攻めってスーパーマンで向かうところ敵なしの天下無敵、親をもやり込めるってのが多いですが
こういうどう足掻いても敵わないリアルな圧迫感と闘うのもいいですね
借金のカタに買われる、ってのはBL定番だけど
もし現実社会であったら「イケメンが大人の男を」よりも本作のように「ヒヒジジイが児童を」売買っていう方が近いんでしょうね
高熱が出てもテスト受けたのも
今まではペットの方を殺されてたのにそのときは自分が殴られたのも
その後すぐ全寮制の学校へ春也を入らせようとしたことを考えると
春也のため(殺すって脅された?)のかも
でも腐女子キャラは要らなかった、場違いでしょうw
最後自分たちの手を汚さず、Xじゃうのはご都合主義かな
夜光花さんの作品で主人公がミドルティーンというのはとても珍しいと思い、ワクワクして読みました。
導入部分こそ面目躍如とも言える不穏な雰囲気ですが、それぞれ幸せとは言い難い家庭環境で育った二人が補い合うようにゆっくりと心を添わせていく様子が嬉しく、切なかったです。また、舞台が学園寮に移ってからは二人の心情の変化とともに切なさも増してキュンとしました。学園寮モノを夜光花さんが書くとこんな感じになるんですね~。
途中、何度も不幸の落とし穴に消えてしまいそうな春也を救い出す一輝が不器用ながらカッコ良かったです。
期待以上でした!
正直あらすじを読んだ時に「性欲処理って…おいおい」っと思ってまして、
それでもって読み始めの冒頭からびっくりの連続で「はぁ〜っ?」っとなりまして、
解っていた事とは言え「おまえら頭おっかしいんじゃないのっ?」状態。
しかも一輝も春也も13歳?
冒頭から全力疾走で、唖然となりました。
でも最初それだけ落とされたので、
その後の2人が読んでて楽しかった。
子供ながらのエピソードを交えながら、
関係はおかしなものだけど、
2人が成長していく姿が読んでて楽しかったです。
後半は、もう2人がかわいそうで。
親友も超えたような2人であるのは明確なのに、一緒にいる事が出来ない。
なんでこんなに縛られなきゃなんないのか…。
しかもなんなんですか、綿貫!
なんなんですか、あの女!
成長した春也が「ペットでいいから…」っというシーンは、今思い出しても悲しくなりますっという言葉では足りない位、悲しかった。
ここまで救いようがない親を読んだのは初めてかも。
親なんだからどこかひとかけらでも救いがあるのが当たり前と普通に思う自分を鼻で嗤われてる位。
でもまたもう1人の自分は、ここまではっきりしてるからこそいいのかもと思ったり。
ここまでやっといて、反省の色なんか見せられたら、訳わからなくなりそう。
1冊の長さだけじゃ納得いきません。
…っと言いながら、ちょっと高校卒業後があっさりしててちょっと物足りなかった…。
もう少しゆっくり読みたかった。
最後が駆け足な気がして、勿体無かったです。
あとがきに少しずつ互いを好きになるような、段階をふんだエロが書きたかったとありましたが、
まさにその通りにそこを楽しみながら読みました。
純愛ですね。
最後「笑っててくれ」と手を繋いで歩く所、良かったなー。
最後の駆け足感がマイナス1萌。
後は神に近く楽しく読みました。