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前半のコミカルな話が面白過ぎてお話に入りやすかったです。後半も違和感なく、吸い込まれるように切ない展開を読むことが出来ました。
皆川(受け)の性格が色んな意味で最高でした。
幼稚園児から、どこが良かったのか・・デブ&ハゲ(良い味出てたよ!)、そして超格好良い美青年からお年寄りまで幅広~く引きつける魔性性、その場限りの関係と初めて会った人と関係を結んじゃう、ダメな大人・・・。(念のため、幼稚園児とお年寄りには、食べられてません。笑)
が、しかしそれ以上に他人と深く関わる事が嫌で、相手とは「お身体だけの関係。」と割り切り過ぎて・・・付き合った相手の名前は覚えないわ、顔も曖昧で、付き合った気がしたかも・・位の認知度。酷い、酷すぎる・・(笑)相手が泣きながら捨てないでー!とか言いたくもなる。
ロクデナシなど散々、高森(攻め)に説教されるも「うーん・・俺も最低だと思う・・(他人事っぽい)」という皆川ですが、これが全然腹が立つ!!!という風に思えないのが不思議です。
え?私も皆川の魔性(魔力?)に掛かっているのか?と思えちゃうほど。
多分、皆川は、少しは罪悪感を感じてると思うんですが、ぼんやりした性格からか、ジミヘンだからか(笑)どこか可愛いと思えてしまうんです。
高森(攻め)は、見た目は強面、格好良いけど・・恐そう・・な、見た目と打って変わって中身は、女子でもそんなに食べれないよ!と思う程のスイーツ好き。か・・可愛いじゃないか。と不覚にも思ってしまった。高森(攻め)は、皆川の別れる際のフォローを毎度毎度毎度・・・毎度してるんですが、もう始めから、皆川が好きっていう感じが分かります。
思わずお気持ちお察しします・・とハンカチを差し出したい気分でした。皆川と関係を持って、その他大勢の付き合った男の一部になりたくなかったとか・・こういう長い間好きだけど・・我慢強い攻め、大好きです。
ベットシーンの際、他の男よりも「俺の方がいいのか?」と何度も聞くのは、萌えさせて頂きました。そんな高森(攻め)は、皆川に手を出さなかった理由がもう一つだけあったと思います。それが妖精の話。
皆川(受け)は、小さい頃に妖精に魔法?を掛けられます。「一生、男に付きまとわれる魔法だ!」本気でそれが原因で男に言い寄られると思っている皆川ですが、その魔法を掛けたのは・・妖精?そもそも魔法だったの?
後半は、前半の楽しい雰囲気とは一気に変わって彼の過去に焦点が向けられます。高森(攻め)は、皆川の過去を全て知っていて、ずっと親友として見守っていたいと思っていた所は、涙が出そうでした。記憶を見つける為にフラフラしてる皆川を支えて、受け入れるシーンは、胸が締め付けられそうでした。
もの凄く辛いけど、悲しいだけじゃなかった過去と、楽しいけどきっと楽しいだけじゃない現在、色々な思いが交差して日々は、進んでいくそんな思いを感じました。
最後に、皆川の元カレ集団とわいわいしている姿は、みんなで前向きに進むのだなぁ~と本を閉じた後も楽しい気持ちで終われました。電気屋さんの名前のやりとりは何度見ても笑えます。
三十代をオヤジって言っちゃダメ!(笑)
……って思うのは、私がおばちゃんだから?!
それにしても思うのは、
このお話し、主人公がオヤジである必要性があったのかと……?
普通に普通の二十代でも良かったのでは?
どうもそこが気になって……もにょもにょ
でも、お話的にはとても面白く読めました。
前半と後半のギャップに驚かされ、正に「笑ったり、泣いたり」でした。
元彼たちには、そうなる?とも思いましたが、
中原さんらしいなぁとも……(笑)
中原さんの書かれるモブ(?)は、団結して主人公を助けてくれる、
愛しかわいい人達が多いですね。
読み終わって、アーモンドチョコが食べたくなりましたv
魔性でフェロモン散々他人に無意識に煽って美しい顔が持っている受け様はまさかのひどいトラウマがあります
攻め様は幼馴染でしかも受け様の事が全部分かってずっと側にいた
最初は攻め様は受け様の事が好きで
少し感じていた
好きなのに受け様は人を拒まなくて色んな人たちとセックスする、攻め様は表面的に気づかないけど大変でしょうね
受け様はようやく自分の気持ちがわかるとき昔のトラウマが衝撃的に襲われた
このとき胸が痛くなった
やっと両思いのにトラウマの邪魔だから受け様の精神が崩れた
自暴自棄のように攻め様の側から逃げて半狂乱になった
でも攻め様は追いかけて受け様にあの暗い渦から救った
死んでも構わず受け様の好きにする
これは真実の愛でしょう
攻め様は本当に心から受け様を愛してるんだと思う
攻め様の堅い決心のかげで受け様の心が開いた
事実を受けて攻め様と一緒に前の生活に戻った
最初から最後まで読むと攻め様が好き♪
こんなにいい人ってどこにいるの!?
死んでも怖くない愛しい人と一緒ならどうでもいいって本当にかっこいいよ
しかも幼馴染だよ
百点プラスだ♪
エンタメ上手な中原一也先生。
本作も突拍子もない設定ながら、テンポよく笑いながら読み進める事ができます。
何しろ、冴えない・仕事に熱意無い・貞操観念無い、の38才・皆川が、子供の頃に「妖精に同性に言い寄られる魔法をかけられた」と信じきっており、チ○ポが付いてれば誰でも来るもの拒まず、名前も覚えずカラダだけの関係を持っている、という設定。
いつも男との別れ話の尻拭いをしてくれる幼馴染の高森とだけは寝ていなかったのだが……
ストーカー騒動を例によって助けてくれた高森にときめき、初めての恋心に目覚める皆川。
そんな皆川をみんなで応援してくれる歴代セフレ達。
面倒を見ていた高森も実はずっと皆川が好きで…となって2人は無事結ばれます。
……と、ここまではコメディタッチの笑えるお話なのですが、この後物語は急激にシリアス、暗いトーン、トラウマ絡みに変化していきます。
癌で死んだという母親の闘病をほとんど覚えてない事、周りの人は何か知っていて自分には隠そうとしている事、疑惑が膨らんでくる皆川。
少しづつ記憶を手繰り寄せる皆川だが、その真相は……。
切なくて、哀しくて、辛すぎる真実でした。
前半と後半で雰囲気の変わる話なので賛否あると思いますが、私はシリアスの後また前半の世界観に戻していくさすがの力量、中原先生さすが!と感じました。
イラストは小山田あみさん。冴えない地味オヤジという設定ですが、絵はイケメンすぎです。
主人公の名前は皆川、そして、幼なじみの親友の名前は高森。
ごく普通の地味の40男は、ごく普通に役所で働き、ごく普通に暮らしている。
でもただひとつ違っていたのは、皆川は魔性のゲイだったのです。
その魔性っぷりと男遍歴がこれでもか!と描かれる前半は、声を出して笑っちゃうコメディ。
しかもこうも男にモテちゃう理由というのが、ちっちゃい頃いじめた妖精に
「一生男に言い寄られる」呪いをかけられたからという……(笑)
付き合っている男に飽きると、親友の高森に芝居をして貰ってに別れ話を突きつける。
それを繰り返して、男を食い散らかしながら生きてきたのだが、
実はこの親友が好きっていうことに気がついちゃって、というのはお決まりのパターン。
食い散らかした男達がこれまたゆかいな面々で、皆川の為に一肌脱ごうとするが……。
と、こんな前半は、とても楽しく読んでいたのだが、
後半は一転彼のトラウマにまつわるシリアスな重い話になる。
この話もドラマチックな盛り上がりもあってきれいにまとまり、
最後はまたコミカルタッチに戻ってハッピーにチャンチャン。
いや、上手いな〜とは思ったのだけれど、個人的にはこのシリアス部分がイマイチ。
こういう話を書くのだったら、これはこれでもうちょっとじっくり書くか
そうじゃなければ、ベースコミカルなままの方がよかったかな。
小山田さんの挿絵が素敵で、冴えない40男が冴えちゃっているのはご愛敬。
食い散らかした愛すべき男共の挿絵も、また楽し。