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表題作身代わりコイビト

野田愛伍,36歳,小児科開業医
矢口唯歩,19歳,病弱な高校生の妹を持つ大学生

その他の収録作品

  • 手術のあとに

あらすじ

妹の病気が治るなら……。その想いだけで始まった、体だけの関係。でも会えば会うほど、それだけではない感情が湧いてきて……?

作品情報

作品名
身代わりコイビト
著者
森本あき 
イラスト
皇ソラ 
媒体
小説
出版社
学習研究社
レーベル
もえぎ文庫
発売日
ISBN
9784059041160
1.4

(5)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
2
得点
3
評価数
5
平均
1.4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

誰が誰にとっての身代わりなのか

今回は受様の妹の担当医の友人の小児科医と
病弱な妹を可愛がっている大学生のお話。

二人が恋人として付合うまでの本編と
妹の手術後の二人の様子を収録。

受様は元気が取り柄の大学生。
彼には骨髄移植しか完治の見込みが無い
先天性免疫不全症候群の妹がいいます。

彼女は一年のうちの半分は床につき
20歳まで生きられないかもと言われていて
そんな妹を大切にしている受様ですが、

彼女は高校生になったある日、
突然結婚すると宣言します。

相手は彼女の主治医の友人で
36才の小児科医。
この彼こそが今回の攻様です♪

なぜ彼と結婚するのかと聞くと
【責任もって健康にしてあげるから
お嫁においで】と言われたからという返事。

でも彼女の身体は
すぐに良くなる状態では無いはずで
受様は全く納得できません。

そこで攻様に直談判に行く事に!!

攻様によると
骨髄移植の成功率は100%では無い為に
長らく妹が手術を拒んでいるので、
健康になったら嫁にと約束したとの事。

結婚は未来を信じない妹への
彼なりの励ましで
実際、妹が元気になって
攻め様より好きな人が出来れば
約束は反故になると言うのです。

でも君が代わりになるなら
この話はなかった事にするよ。

それは
俺が妹の代わりに恋人になるって事か?!

大混乱の受様が出した答えとは?!

攻様が受様を好きな事を知っていた妹が
大好きな先生の恋を応援しようと
画策した事が全ての始まりだった本作。

妹の作戦と言うか計画はかなり突飛ですが
のせられた受様も
かなり思い込みが激しいというか
素直と言うか天然と言うか(苦笑)

その上、攻様が悪い大人よろしく
据え膳は美味しく頂いてしまうし、
それぞれの思惑とは微妙にズレたまま
二人の関係が続くしで、
最後に攻様の気持ちがバレルまで
受様はなんか流されるまま…って感じです。

最後は受様の誤解も解けて
なんとか解けてハッピーエンドとなりますが、
二人とも好き合ってるのは確かなのに
判ったような判んない様な不思議なオチでした。

続編短編は妹の手術後の後日談。
攻様を驚かす事には成功しても
結局は攻様にとって好都合に運んでいる現状に
気づいていない受様だからこそ
攻様も妹も彼が大好きなのねって感じの
ほのぼの後日談です♪

森本作品はそもそもが
キャラ性格や設定・展開が突飛なので
こういうのも有りかと思えば気になりませんが、
しっかりした展開をご希望な方には
消化不良かなと思いますのでご注意を!!

また本作は
某通販書店で購入すると特典ペーパーがつきます。
但、内容は本編の続編とあまり変わらずです。
新規で買われる場合の参考までに。

今回の本作同様、
受様は二人の人間でグ~ルグルするお話で
鬼塚ツヤコさん『バスルームでキスをして』など
いかが? 

0

お兄ちゃんはニブチン?

身代わりコイビト・・・題名の通り身代わりで身体を許しちゃう男の子のお話であります。
・・・といっても、本人がそう思っているだけなんですけどね(笑)
それにしても、身代わりにする4歳年下の妹も、相手の男も意地悪いですよ~読者に対しても本音を最後まで吐露せずに、言葉の端々から察してください!みたいな展開で最後までいってますから。

主人公・唯歩の妹・歩美は先天性免疫不全で病弱です。
小さい頃から入退院を繰り返し、骨髄ドナーが見つからなければ20歳まで生きられるか?と言われ、見つかっても生着しなければ死ぬかもなんて言われています。
両親はそんな妹を甘やかすくらいにしていますが、でもお兄ちゃんの唯歩は、それに拗ねることもなく、病気の時は歩美を心配はするけれど、それ以外は普通に接しているので、歩美からとても信頼されて好かれているのです。
そんな歩美が急に「お嫁に行く」と言いだすから家族びっくり!
相手は開業医の野田愛伍・36歳、実に歩美の3倍は年上の男性。
で、歩美はお兄ちゃんの唯歩に愛伍と会ってセックスをしてこいと言うのです!?
唯歩は、歩美の手術が成功する願かけのように、愛伍の元へ出向き申し出ます。
何だか訳知りそうな愛伍は(唯歩は一生懸命でそれに気が付かない)それを受け入れて、全くの初体験の唯歩をいただいてしまいます。
唯歩は、その痛みや苦しみも、我慢すれば、歩美の励みになるのだと、むしろその痛みを手術が終わるまで持続させようと、愛伍に抱かれに通うのです。
しかし慣れてくると、二週間過ぎたあたりで快感に変わってしまい、戸惑う唯歩。
移植手術の前に歩美から、実は愛伍は唯歩が好きだったんだよと聞かされて怒鳴りこむ唯歩。
しかし、勝ったのか、負けたのか、丸めこまれたのか・・・?
さて、二人はどうなったか。

というお話でありますが、いかんせんこの野田愛伍というお医者さんが冷めてます。
据え膳食わぬは、、で言葉責めやら乳首責めをしてすっかり手玉に取るのは年上で、元々ゲイだからしようがないにしても、恋人は作らないと宣言している割に、その行動はなんとも??であります。
唯歩も、妹の身代わり!と頑なに信じて歩美にタネ明かしされるまで信じているまったくもって素直な男子です。
愛伍が唯歩を好きになるという部分が薄すぎて、説得力に欠ける感じも。
病気の妹の身代わりという着眼点は面白かったですが、結局は快楽が勝ったのか!?みたいな風にしかとれなくてそこが残念。
消化不良感がいなめません、生焼けな感じでした。

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