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表題作Don't touch me

長谷川宗一,27歳,特殊な職業の好青年
園田連,27歳,オゾン消臭剤研究,潔癖症

その他の収録作品

  • Don't leave me

あらすじ

同僚の代理で無理やり参加させられた合コン。潔癖症気味の連は居心地のいい笑顔をみせる男・長谷川と出会う――リーマン・アンタッチャブル・ラブストーリー!

作品情報

作品名
Don't touch me
著者
一穂ミチ 
イラスト
高久尚子 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
ISBN
9784403522390
3.6

(96)

(25)

萌々

(34)

(23)

中立

(5)

趣味じゃない

(9)

レビュー数
20
得点
335
評価数
96
平均
3.6 / 5
神率
26%

レビュー投稿数20

無題

特殊清掃の話です、こういうの苦手な人多いかもしれないですね。

あらゆる壁という壁に蛆のわいた死体が張り付いたような部屋も掃除するのでしょうか、線路で内臓丸出しになって引き摺られた物を綺麗にしたりもするのでしょうね。

ここには守備範囲の広い方が多いので案外こういうのもお好きなんじゃないかな。

ちなみにもう片方は潔癖症の方です、初めて相手の職業を知った時に後ずさりして「触るな!」と言い放ちます。

職業差別はよくありませんね、ちゃんと手をつないであげるべきだと思います。

まあ心の汚れた人には近づかれたくも無いですけどね。

1

超親友的な…

潔癖症の受と●●●●●の攻めが、、と書き出そうとしたら…、
長谷川(攻)の説明が、”特殊な職業の”という作品説明なので、これはネタバレなのか…!?ということで、彼の職業が作品の鑑賞ポイントとしてとても肝だと思うんですが、性格や仕事が対極の二人がふとしたきっかけで出会って親しくなって恋がはじまるという、、ノンケ同士、性格が真逆な二人というところから、”イエスノー”と”ふったらどしゃぶり”を足して割ったような作品、という印象でした。高久先生のイラストが最高の高。

すでに他のレビュアー様が指摘されている通り、確かに、ノンケ×ノンケでスルっと恋愛に移行しちゃうところが、あれれれ?な感もなきにしもあらずなのですが、、(むしろ、BL色眼鏡をかけてなければ、色恋のない大切な”親友”っていう関係のほうが適切かもしれない。)でも、だからこそ無垢な気持ちになれる、初めての”本当”の恋・大人の”イノセント”ラブなのかなと。

共通点がないからこそ適切な距離感がとれたり、お互いの流儀を尊重しあうところや、相手への執着や独占欲が芽生え、共有する時間を失うことが怖くなったり、同性だからこそ弱みを見せられたり、同性だからこそあからさまにできる感情があったり…二人の日常から垣間見えるこれらのことから、理想の恋人とは?を考えさせられるのでした。

書き下ろしは攻視点で、より複雑な気持ちが見えました。印象的だったのが、スケベの部分で受のネクタイを攻さんがほどくんですよ。”その瞬間のするりと蛇が脱力するような感じはひどく官能的だった。たとえば女の子の~”という表現。もっと端的だったら読後にカタルシスがあるのかもしれないですけど、逆に言えば具体的すぎてみんなが想像するものが一緒というスタイル、嫌いじゃないです。

0

キーワードは〝匂い〟?

潔癖症の園田と特殊清掃員の長谷川。
性格も仕事も正反対の二人が惹かれ合い、トラウマを克服していく姿を描いています。

極度の潔癖で口の悪い薗田が、汚れることも匂いがつくこともかえりみず、長谷川に触れる『Don't touch me』のラストは、とても印象的でした。
自分のアイデンティティに反しても長谷川と一緒にいたいと願う園田が愛おしく感じた。
気難しい園田を否定せずに受け入れる、長谷川の優しさと器の大きさを思い知らされました。

後半の『Don't leave me』
〝触らないで〟からの〝離れないで〟
園田の気持ちの変化がタイトルにあらわれてる……と思ったら、これ長谷川の気持ちでもあったんですね。
長谷川が嗅覚を失い、取り戻していく流れは唐突に感じてしまいました。
ただ、あんなに触れなかった猫の「カギ」を保護してきた園田の成長が胸熱だった。

全く合わなそうな二人が出会い、スレ違いながら引かれあっていく過程が痛々しくも胸を打ちます。
オールハッピーの手放し状態で終わる感じではありませんが、二人の未来に幸あれと願わずにはいられません。

1

ちょいツンの受けとちょい恋愛観ウェットな攻めの王道ラブストーリー

読み返したので記念に。

個人的には一穂さん、そんなに好きじゃないんです。どの作品を読んでも「一穂節」が効き過ぎていて、キャラクターの上手すぎる比喩表現とかに作者の影がちらつく感じがして集中できないというか(この唯一気になる点を除いてもやっぱり80点プレーヤーというか、品質保障付きのラブストーリーを提供してくださる一穂さん作品は、買っちゃうんですけどね!)

そんななか、一穂さん作品のなかでは『Don't touch me』はかなり好きな部類でした!『YesかNoか半分か』シリーズ以外ではいちばん好きかもしれない。『ステノグラフィカ』と並んで。

高久さんの挿絵が超ナイスアシストだったのも素晴らしかった点ですね。

****以下ネタバレあり****

どこがよかったのか。

潔癖性の蓮(受け)のキャラクターに好感を持てたのがよかったのかな!
合コンであった女の子のダメな部分をあげつらねたり、同僚の女性社員にも「イケメンだよね」とつっこまれて「はあそうですね」的な態度をとったり。
蓮は正直というか、自分に嘘がつけないタイプなんですよね。
世渡り上手の対極にいそうなヤツです。思ってもないことは言えない。

でもそんな蓮が、特殊清掃員の長谷川(攻め)には、最初から最後まで一貫して嫌われたくないと思ってるんですよね!
潔癖性の蓮が初めて長谷川の仕事について知ったとき、生理的に「触られたくない!」と思ってしまう。
でも、そんな態度をとってしまったことに、自分もショックを受けているんです。
なんで、長谷川さんには自分の悪い一面を知られたくないんだろう。
嫌われたくないんだろう‥‥

もうおわかりですよね笑

攻めの長谷川はイイオトコです。自立心が旺盛で、自分の仕事にも(食わせてくれる、生活させてくれる収入源として)一定の誇りを持っている。
受けの不用意な言動とかも広い心で許してくれる、攻めらしい攻めという感じ。

けど、カラッとしてる性格に見えて、
恋愛になると実はけっこう嫉妬とかしちゃう男だったー!
同性の恋人である蓮に対しても、当然のように独占欲とかモヤモヤといったウェットな恋愛観を発揮してくれます(対する蓮は、長谷川を誘って合コンとかいけるくらい妙なところサバサバだったりする)
でもそれが良いスパイスなんです。

料理を完成させたのは君だったんだね、長谷川君‥‥

以上。

1

タイトルの意味を知った時

潔癖症の連と特殊清掃を仕事にしている長谷川。この対局具合が素晴らしいです。
猫のカギが事故にあったシーンはこっちまで息がつまりましたが、この事故に関して己を責める連の事をおもうと辛かった~。。

後半の長谷川目線のお話もすごく良かった。
長谷川が匂いを感じなくなったり、お見合いをするという連に対して激昂して険悪ムードになってしまったり…
ハラハラなシーンが多かったです。
他の作品みたいに続編出ないかなぁ。

一穂さんの描く攻めが好きです。
意外とエロ少なめな印象でした!

0

どうしても譲れない。

楽しめなかった作品にしゅみじゃないをつけるのは(特に新人さんには)潔しとしませんでしたが、好きな作家さまの作品に初めてしゅみじゃないをつけました。

その理由は、ノンケ同士、ナチュラルに恋愛してる…!

これに尽きます。二人の出会いから長谷川にはなんとなく園田への好意を感じるし、長谷川の飼い猫の一件で、園田が長谷川とはもう会えなくなっちゃうんだ…っておセンチに浸っちゃうところなんて完全に女子視点です。二人ともゲイかバイ設定だったらまだ物語に入っていけました。先生は男女の区別に頓着されないタイプでいらっしゃるのかな?デビュー作も同じところに違和感を覚えていたのでレビューは避けていました。

個人的な好みにすぎないのですが、BLっていくらファンタジーとはいっても、男同士の恋愛にだってある程度のリアリティが欲しい。あ〜、でもなんかありえそうだわー、みたいな虚構ゆえの錯覚を感じさせるというか…。しかもこういった現代の日常系は特にです。トンデモならトンデモなりの爆笑を誘うとか、エロ特化ならエロをどう魅せるかに心血を注いでるのが伝わってくるとか、ファンタジーはファンタジーでこの世のものならざる異形の描写が目に浮かぶとか、わりかし系統がハッキリしていると物語の世界にすんなりと入っちゃうんですけど、この作品は男女のラブストーリーとそう変わらない。逆にこのお話はどうしてBLでなければいけないのかが気になりすぎて、タイトルに込められた意味深さとか、潔癖症でも好きな人に触られたら興奮する萌えとか、両極にいる者同士が惹かれていくプロセスとか、…いいとこ全部飛んじゃいました。でも、わたしが違和感を覚えるポイントこそが、先生が理想とされているBLのスタイルなのかもしれません。男同士であっても男女と変わらない恋愛をしているんだよ、っていう。

もしそうだったとしたら少々キビシイのだけれど、作家さまの書かれるストーリーと文章に魅了されているので、やっぱりまた読んじゃうんですけどね。。いつかドップリ感化されていくのかなぁ。次に感想を書く時は再び神作品で、と願いたい。。

6

体温の話

 製薬会社でオゾン消臭剤の研究をしている連は、潔癖性気味。
 そんな連が同僚の代理で無理矢理合コンに参加させられる。
 けれど、女性たちの連にとっては見ているだけで「気持ち悪い」と感じる行動に行動とお酒に悪酔いした連は、同じく代理で合コンに参加していた長谷川に介抱される。
 翌朝、長谷川宅で目覚めた連は気まずさは覚えたものの、潔癖性の連には珍しく、彼の笑顔も家も居心地よく感じる。
 思いがけず楽しい時間を過ごした連だったが、数時間後、仕事相手として長谷川と再会した連は、彼の仕事が「清潔」とは程遠いものだ、と知って……

 という話でした。
 どうしても許せない自分の個人的な問題と、相手も譲れない仕事と……。
 二人の中に横たわる溝は大きいけれど、それでも惹かれていかざるを得なくて……という感じで、何だかじわじわ沁みて行く感じの暖かい物語でした。
 柔らかい物語がとってもよかったです。

 作者さんの書く文章の雰囲気とか温度ってあると思うんですけど、この物語はちょうどそれが「体温」って感じられる物語で中身が何であれ、あったかいなあ……って感じました。そして文章が呼吸のように中に入ってくる。
 とってもいい話でした。
 ほのぼのした話がお好きな方には是非、オススメします。

2

タイトルの言葉は、だれの言葉?

特殊な職業に就いている好青年の長谷川宗一×オゾン消臭剤研究の仕事に就いてる潔癖症の園田連の二人です。

この二人のカギになるのは、受けの潔癖症と攻めの特殊な職業なんですっ。
この問題が無かったら、すらすら事は運びそうなんですが、それじゃあ違う話になっちゃいますねww
二人とも、最初から相手に好意を持っているんですよww

そして、いろいろあって最後には連は長谷川にだけは潔癖症だけど平気という結論に行きつくのです。

でも、くっついてからもスローなお二人です。
そのお話は2章の長谷川目線で進んでいきます。
ぜひっ、興味を持たれたら文章で読んでみてください。
一穂ミチ先生の文章はじーんときますよ。

0

一穂さんのすごいところ

「今日は疲れているし、さらっと読めるのがいいな」
「今日のテンションから、シリアス目なの読みたいな」
と、本を前にして、何を読むかを考えると思います。
で、さらっと陽気な物語を読みたいときに、
ガツンと重々しいシリアスを読み始めてしまったことに気づくと、
その物語にあまりいい印象を持てなかったり、
途中で断念して、またシリアスを読みたいときまで、読むのをとっておく
ことがあります。

本作の、一穂さんのすごいところ、
上記のような読み手のテンションや気分をすべてかっさらていきました。
ノホホンとした作品を読みたかったのですが、
読み始めて、潔癖症と特殊清掃を仕事とする男の物語と知り、
根深いものをシリアスに感じてしまいましたが、読むのを断念することはできず、
「それでも読みたいっ!!!」と思わされました。

極度の潔癖症な連と特殊清掃員の長谷川の物語。

不可侵な部分をえぐってくる作品ですが、
それでも、救いを感じるのは、一穂さんのきれいな文体だからでしょうか。

5

お~~そ~~い~~

あの~ もうちょっと マキでお願いします!!
後ろつかえているんで。
すみません・・・・・。
あ~~~~のろい展開ですな。
ジリジリ流れていきますよ~。
事件もなんにも 無い!!ゲッゲッ ゲゲゲのゲーッ。
鬼太郎クンが 頭をよぎっていかれました。
「オイ! 鬼太郎!」ちょっと 目玉オヤジもきたよっ!
ダメだったなあ。
潔癖症ですか・・・・。
好きな人に触れてよかったですね。
最初にさわった時は さぞかし緊張しただろうなあ。
じわじわな話が好きな方は はまるでしょう。
私はのろのろすぎてイライラしたので合わなかったです。

1

サラッと読めました

帯『触れてほしいのは、君の指だけ―。』

思ってたよりサラッと読めました。

合コンで酔っ払ってしまい一晩、初めて会った男の家に泊めてもらった連〔受〕
彼は潔癖症なんですが、仕事上で今度はその男と再会する事となります。
長谷川〔攻〕の職業は特殊清掃。
つまり事故や自殺の現場もあればかなり悲惨な場所を清掃する、そんな仕事。
それを知った連は生理的に、長谷川の触れる手を振り払ってしまいます。
けれど連に悪意は無く、長谷川もそれを怒る事はなく。
2人は少しずつ距離を縮めていくのです。

潔癖症と特殊清掃員と聞いた時にはもっとややこしい関係かなと思ってたんですが、意外にサラッと話が進み、サラッと読みました。

1

タイトル「Don't touch me」に、笑って泣けた。

初読一穂作品なんです~!
【雪よ~】も入手したけど、まずこちらから^^♪

文書の印象・・うわぁ~紙面から色や臭いが目の前にある~っ!
表現が上手なんだなぁ、背景の説明も程良くて読み易い、嬉しくなりました♪

特殊な場所の清掃員・長谷川×脱臭剤研究開発の会社員(潔癖症)・園田
コンパで出会い、お互いノン気から始まる話。

「Don't touch me」

初め、神経質でキツイ性格で潔癖症・園田の言葉だと信じていました。
ページのここにもそこにもフラグがあるし。
長谷川の職業を知った時の潔癖症・園田が思わず出してしまった「触るなっ!」、ここかっ?違いましたね。
酔って迷惑を掛けた長谷川様々に、「おいおい、それはないだろう、園田」と紙面のこちらで眉を顰めていると、そこに長谷川の「恩知らず」と一言反撃させて胸がス~っとなって、ふと、コレ作者の思惑通り?って思った♪

不器用な自分を許してくれる優しい長谷川。
心地良い長谷川の傍らで園田は珍しく寛いでいて、長谷川が特別になってくる。
長谷川も、反感を買っても自分でいる(辛いトラウマがあったと後で知る)園田にもっと近付きたいから、その神経質さに嫌な思いをさせない様に思いやる。
だから園田は長谷川にもっと傾倒していく。
そんな園田が可愛い。
お互いにどんどん相手の存在が沁み込んできて、離れられなくなっていく。

待っていた答えは、相手だけをバッシングする言葉じゃなかった。
潔癖症の園田から出た言葉じゃなくて、今まで良い子ちゃん過ぎた長谷川が、自分の弱い所を吐露し園田を拒絶した時が、タイトル「Don't touch me」だった。
それが、園田に、今までの自分から脱して長谷川に加速していくきっかけとなったのだから「雨降って地固まる」となる訳だけど、長谷川の拒絶から園田が思い悩むあたりは、本当に切なくて切なくて、参った。

その後のHシーン?は、男同士の小ざっぱりした会話の中に駆け引きめいたものがちらほら^^ 最後まで成すのは次話です♪

「Don't leave me」

お互いに認めているけど、まだ蜜月とは言えない2人。
そこに、無駄に正直な園田の「見合い話」にムッと来る長谷川、それから売り言葉買い言葉や上げ足取りで、ケンカ勃発!
園田は思った通りに言っちゃう性格だし、長谷川も関係に慣れてきたのか以前と違って自分の言いたい事を言うから仕方ないけど。
長谷川の体調異変や同窓会出席の帰郷と、2人の実家関係、良き先輩・妙子の為になる話?など盛り沢山です。

相変わらずHは友情+な感じで色気って言うよりも・・楽しそう?
無駄に喘がせるよりも、こっちの方が現実的で二重丸でした^^
次は“please”が付いて~の色々なお願い?があって、それから・・♪
もっともっと仲良くなっていくのだろうな♪

イラストの高久先生もすごく良いです!
神に近いのが気持ちです、今日じゃなかったら神だったのか?って位、好きな作品でした!

1

不器用な2人のスローテンポな恋

一穂さんの作品はどれも評価高いので、過度に期待したせいか
普通すぎる展開にちょっと拍子抜けしたかも...
でも、ちゃんとキュンってなる場面も、共感できる場面もあって、
一穂さんじゃなかったら単純に「いい作品だったなぁ~」って
なってたと思います。
そーゆー意味で考えると、人気作家さんって大変ですよね~
普通にいい作品書いても評価厳しくなっちゃうみたいな...

『Don’t touch me』
製薬会社に勤める超潔癖症の園田と、特殊清掃を専門に扱う会社に
勤める長谷川。
ここまで潔癖症の人が周りにいてないし、正直こんな男ウザ~って
思っちゃいましたww
面倒くさすぎでしょ??絶対一緒に住めないや。

そんな園田の失礼極まりない恩知らずな態度と潔癖さ加減に
長谷川はよく耐えてるなぁ~
まぁ、園田自身も異常なほどの潔癖症を自覚してて、
それを気にしてるあたりかわいい人なんですけどね。
そんな2人の関係はもどかしいほど手探り状態でなかなか
進まないんですが、やっと長谷川に想いを伝えながら抱きつく
園田にはキュ~ンとなりましたww
恋する男の前では、鼻を刺すような臭いも気にならないみたいです、
ん~お約束★

『Don’t leave me』
その後の2人のお話で、長谷川視点です。
長谷川のさりげないエチへのもって行き方に素直に感心してる園田って
場面に異様に萌えるんですがww
他にも同じような場面があって、受も男目線でいるのって珍しいから
新鮮でやっぱ萌える~ww
男を受け入れる側であっても、男である事を忘れないっていいですよね~

長谷川視点のせいか、ツンデレの園田がやけにかわいく見えるんです。
素直じゃないのは素直じゃないんだけど、なんか愛情もにじみ出たツン
だから単純にかわいく見えるww
長谷川もツンデレの扱いうまくなってるしね★
かと思いきや、普段はクールな彼が園田のことになると些細なことで
キレてしまうほど執着している。

ラストで、「俺のこと、置いてかないで」って言う長谷川に
もうキュンキュン!
ヘタレワンコな長谷川と、繊細そうで案外しっかりものの園田は
なかなかいいカップルですね。
エチもあっさり描写なんですけど、不器用なこの2人には
まだまだ色気のないエチでも十分楽しめました♪
「痛い痛い。まじ殺したいぐらいなんですけど」
うん、男同士の初めてって本当はそんなんだよねwww

0

もったいない気がします

面白かったです。
ただ…。
以下、「面白かった」という前提ありきの話です。

一穂ミチさんはすごく才能のある作家さんだと思うのですが、それゆえにもったいない気がする作品でした。
色々と綺麗すぎるというかキラキラしすぎというか。そこにウットリするよりも、鼻につく感じがしてしまう。
先にレビューされた方の中にそういうことを書かれてた方が何人かいましたが、私も似たような感想でした。
妙にもどかしいんです。
主役はリアルにいたらかなりウザいヤツのはずなんだけど、そう描写しきれてない。この描写だとアケスケに物事を語るサバサバしたいいヤツだなとしか感じねえぞと。
前半で嫌なヤツっぷりをきちんと描写してくれてたら、後半のデレっぷりにもっと萌えただろうになと。
あるいは猫の件。
二人の間に波風をたてる重要なアイテムなんだけど、事件に逃げ道を準備しすぎて生かしきれてない。結局のところただの過失でどっちも悪くないから、切羽詰まった感じがしない。
初エッチの最中の独特のスタイリッシュ(?)な会話も、やりすぎな気がしました。『雪よ林檎の~』では感じなかったんだけどな。
なにより、潔癖症って、愛では乗り越えられない壁ってものがあるんだけどな。だから苦しいんだろうにな。
「潔癖症も愛ですべて乗り越える!愛があるから、攻めに関してだけは汚くても平気!」ってだけの作品じゃないならいいなァ…と思って読んだのですが、まんまそういう作品だったことにガッカリしました。
もちろんそれだけでもいいんですけど。
一穂ミチさんであるがゆえに、もう一捻り、さらにその先の「ナニカ」を望んでしまうんだよなぁ…。

改めて書きますが、良作です。
文章は上手いし、面白かったです。

3

補い合う二人

あー、やっぱり一穂さんの文章、読みやすい。
単語そのものは平明なのに、装飾過剰。
一穂さんの文章を、よく、「きらきら」っていうけど、この作品も、水面のようにキラキラした描写で始まったのが、、、

今回の作品は、今までの「少年時代とその終わり」みたいな、かわい、切ない、キラキラに彩られた感じじゃなく、もうちょっと大人のお話。

自分の心と、現実の生活と、どこで、どう折り合いをつけていくか、ちゃんと大人の算段をしつつ、結構したたかに生きていかなきゃならない、
そんなに、キラキラした世界の中でばかり生きていける訳じゃない。

自分の欠けた部分もちゃんと自覚して、互いに補い合っていく二人。
前向きに、一歩踏み出していくラストもいいです。

1

お仕事頑張ってほしい

潔癖症の主人公の話は時々見かけますが、その相手にここまで対極にあるタイプを持ってきたことに感心しました。

某ネゴ屋のところのキヨちゃんの本職も確かこのお仕事だったと思いますが、あちらでは彼のお仕事についてはほとんど掘り下げていないので、こちらで長谷川さんのお仕事を知るにつけ、特殊清掃ってホンッ当に大変なんだなぁと思いながら、お仕事好きな私としては、そこのところも楽しませていただきました。

あとがきで一穂さんも言っていますが、「お知り合いになりたくもない」くらい潔癖症でめんどくさい性格の園田くんと、お仕事は特殊だけれど真面目でまめで“一家に一台”タイプの長谷川くんが、お互いの欠けた部分を埋める相手として、惹かれあっていくわけです。

許せる部分と許せない部分、「あばたもえくぼ」ではありませんが、好きになってしまったらちょっとくらい高めのハードルでも越えられちゃうね?っていうお話でした。
それまでこだわっていた些細なことを振り捨てて、一歩踏み出せるって素敵ですよね。

この本は、「Don't touch me」と「Don't leave me」の二つのお話でできています。
はじめは園田くんがハードルを飛び越えるお話。
次は長谷川くんだって弱いところがあるんだよっていうお話しでした。
面白かったのが、繊細なのが長谷川くんで、潔癖症園田くんのほうが結構図太いってところ。
長谷川くんの飼い猫・カギや園田くんの同僚の既婚者・妙子さんが絶妙なスパイスとなってくれていて、お話が膨らみました。
実は、途中まで「長谷川くんがなぜこの仕事を選んだのか」が気になって仕方なかったのですが、ちゃんとその部分もフォローされていて、気持ちよく読むことができました。
神評価でもいい気もするのですが、「雪よ林檎の~」ほど感動したわけじゃなかったので、萌で。

3

輝いていました、しかし、、、

この作家さんの作品は文章がとてもきれいだ。透明感があって光輝いている。
主人公が若者が多いのが今までの作品で、最初は新鮮だったものの、正直子供な部分に少しイラっとする部分が発生してきていました。
今回は27歳同士、働く社会人ということで違う面が見られるのかと、そんな部分を期待しました。
しかし、相変わらず27歳なのにその中身は少年のままのやりとりでした。
それが魅力といえば魅力なのですが、社会人として大人としての部分が大変薄いことで、設定が大人なだけで中身は何も変わっていない事に少しがっかりしてしまいました。
話自体は、とても胸がキュンとしてよかったんです。
潔癖症であるがゆえの不自由さと、特殊な仕事から来るストレス。
お互いのコンプレックス、すれ違い、気持ちの寄り添いの自然さ、光を放つ文章が輝いています。
きっと彼等の会話の口調が”永遠の17歳”のような少年同士のような会話がされている部分かもしれません。
何かそこに不満を抱いてしまうのです。
もちろん、ネガティブな部分も表現されているのですが、それがあまりに率直で純粋で子供のような反応で表わされているのでそこに反感を覚えてしまうのかもしれません。
逆を取れば、汚さも綺麗にしてしまうのが、この作家さんの魅力なのかもしれません。
前作「藍より~」で、少し違った魅力が見えた気がしたのに、また「雪よ林檎~」の路線に戻ってしまったがっかり感。
ドロドロしたものをそのままに見せる、そんな一穂作品を期待する自分はお門違いなのだろうか?

3

流れてない?

この作家先生の素敵なところ(自分だけが思っていることですが)
心の流れがしっかり描かれている中で
時折キラキラと言葉の表現が光っていること
そのキラキラを探すのが楽しく読めること

ですが、今回は「キラキラ」だけに走りすぎているような気がしました
もちろん、素敵な言葉のキラキラはたくさんありました
しょっぱなから(笑)
しかし、その分、全体の流れがキラキラな石に堰き止められて
流れが速くなったり悪くなったり
止まりはしませんでしたが、違和感がぬぐえないまま終わってしまいました
ちょっと残念でした
注目の作家先生ということで、読んで損はないのでしょうけれど
・・・読み人それぞれにとっての「キラキラ」でいいと思うんです、うん。
ほら~キラキラしてまっせ~と、見せてくれなくていいんです、うん。
もったいないよな~と。ほんとに個人的感想ですが

2

触ってほしいのは、お互い様

唐突ですが、最近私の中で「潔癖症萌え」がキてたんですよ。
潔癖な癖に、男のあんなとこを舐めたり、あんなモノを突っ込まれたりするのってどうよ?!
萌えーーー!!!!!!って。(笑)
そこにきて、この大好きな一穂ミチさんの作品に「潔癖症受」がきたわけです。
もちろん美味しく萌えさせていただきました♪
主人公・連はものすっごい潔癖症で、実際こんな男とはお付き合いしたくない…と思うような男です。
潔癖症なうえにあけすけな物言いで、容赦ないんです。
で、そんな彼のお相手として登場したのが、好青年・長谷川。
二人は出会って、連も長谷川に好印象を抱くのですが、
長谷川の特殊な職業を知って「触るな!」と言ってしまい…
長谷川のことが嫌いなわけではないのに、彼の職業ゆえに生理的に触られるのがダメになってしまった連。
長谷川も連にそんな仕打ちを受けても、連の潔癖症を知っても
それでも優しく連のことを受け入れてくれます。
そんな二人がじわじわと近付いて、惹かれあうお話です。
前半の『Don`t touch me』は連視点で展開しますが、
このタイトルから匂わすとおり、連がこの長谷川にどのように触れるか、が前半のポイントだと思います。
二人が初めて触れ合うシーンはもう感動!
今までの連なら絶対こんなこと出来ないと思うんですよ。
でもあの淡白な連が、初めて情動に突き動かされて長谷川に抱きつくんですよ。
…もう胸がときめきっぱなしです!!!!
やっぱり恋は偉大だ!!
連はいいように言うとあっさりとしているタイプで、他人に無関心なんです。
で、嘘もつけない性格だからキツいことをズバズバ言っちゃうんです。
そんな連が優しくておおらかな長谷川と付き合うことによって、
照れたり(もう見事なツンデレですよw)、戸惑ったりする姿がめちゃくちゃ可愛いんです!!!
27のいい歳こいた大人二人が、思春期のように甘酸っぱい恋心を秘めた駆け引きをしていて
もう……萌えるなっつーほうが無理です!!
萌 え ま す !!! と き め き ま す !!!
結局、触ってほしかったのはお互い様なんですよね。

後半は長谷川視点の『Don`t leave me』
二人がお付き合いを始めた後のお話なんですが…
なんだか長谷川の“好青年”というイメージが大崩壊です(笑)
まぁ…長谷川もフツーの男だったってことですよね。
長谷川の職業について、一番気にしているのはやっぱり自分自身だったんですよね。
誰になんと言われようと、自分の職業のことは気にしていない風な彼でしたけど、
やっぱり心の奥では不安だし怖かったんだと思います。
そのストレスが元で長谷川は嗅覚障害に。
連とも一揉めありましたけど、とりあえず丸く収まってよかったです。
連にとっては長谷川に“触れる”ということが彼なりの課題でしたけど
長谷川にとっては、連の“匂い”というものが重要だったんですね。
なんというか…人は理屈ではどうにもならないんだなぁという感想ですね。
理屈より五感、本能で恋をするんですね。
この後半は長谷川がすごく不安定で、ちょっと見ててハラハラしましたね。
連があの通り偏屈な男なんで、逆に長谷川がドシっと構えてくれていないと
この二人は不安定なままなんじゃ…と心配してしまいます。
…という点から萌え評価にしていたんですけど、何度読んでもやっぱりこの作品はすごく好き!
…ということでまぁ神に変更いたしました。
ちゃんと自分から来た連とか、結局臆病なのは長谷川のほうで
拒絶しようとしたのに会いに来てくれた連を見てやっぱり好きだと思っちゃう長谷川とか
なんかもう理屈抜きにしてすごく好きだわ。
完璧人間に見える長谷川だって普通の人間だし、怖いものもあるし
これが普通の男子なのかな~と思うともうそんなことどうでもよくなりました。
やっぱりこの二人の“男同士”で“対等”な関係がすごく好きだ!!

一穂ミチさんと高久尚子の組み合わせはどうだろう…という思いがあったのですが
もうめっちゃくちゃ素敵でした!!
透明感のあるツンデレ美青年・連と、優しく男らしい長谷川。
めっちゃハマってました!
中でも連の顔はいいのに性格歪んでそう…ってところがもうビシっとハマってましたね~www
かなり萌えますよ~~ウフフ

しかしこの作品、ここで終わるのは少々不安です!
一穂さん、林檎の同人誌はもう完結でもいいと思うので、次はこっちの続きが読みたいな…?!

5

じわじわじわじわ…

園田連は製薬会社勤務のオゾン消臭剤研究員。
潔癖症気味で神経質。歯に衣着せぬキツイ性格で、
友達が少なく(皆無?)、人間嫌いなのかと思うほど
ドライな人間関係。
挙げてみると結構酷い性格の園田ですが、
ふとしたきっかけで出会った長谷川には不思議と居心地の良さを感じて…。

この長谷川がかなりの好青年!
人柄が良く、笑顔が素敵な男前。
気が利いて、穏やか。誰からも好かれる性格の長谷川。
でも、特殊な職業(ネタバレになるからあえて書きません)に就いていて、
これが、最後までお話の鍵になってきます。

神経質で狭量な園田(←酷い言われよう)が、少しずつ長谷川に、
友情、そしてそれ以上の感情をじわじわじわと持ち始める様子は萌えます。
長谷川の気持ちを自覚する時の園田が可愛い。
(ツンデレ♪ツンデレ♪)

あ!あと、脇の妙子先輩が男前な性格でいい突っ込みをしてくれます。
長谷川の飼い猫「かぎ」もかわいいぃ~♪

エロは、潔癖症らしくナシか…!?かろうじてのお触り止まりか!?
と、思いきや、同収録の書き下ろし「Don't leave me」で、めでたく…?

最近私の中で赤丸急上昇の一穂ミチさんの作品の最新作。
一穂さんの作品は、エロは(少)ないけど、萌えがある。
焦らしプレイか!?
じわじわ、悶々。たまりません。
高久尚子さんのイラスト(特に長谷川)も、素敵です。

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