• 紙書籍【PR】

表題作法廷外恋愛闘争

高校時代からのライバルで弁護士 東郷公紀・32歳
地方地検の刑事部検事 亜矢谷陸・32歳

あらすじ

検事の亜矢谷は、高校から15年以上の腐れ縁ながら何かにつけ自分の前をいく弁護士の東郷が腹立たしくてならない。ある日同僚たちと飲んだ亜矢谷が翌朝目 覚めるとそこはホテルのベッドで、隣には全裸の東郷が。衝撃を受ける亜矢谷に、東郷は「お前が誘ったんだろう」といつものように傲慢に笑い、携帯のムー ビーを見せる。そこには「一度だけ抱いてほしい」と泣きながら取りすがる亜矢谷の姿が──。
(出版社より)

作品情報

作品名
法廷外恋愛闘争
著者
結城一美 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラノベルスHYPER
発売日
ISBN
9784778109400
3

(12)

(0)

萌々

(4)

(6)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
35
評価数
12
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

事件の真相がもう少しまとまっていれば…

法曹モノBLの中では比較的、破綻がなくまとまりがいい。
結城一美作品は一風レアな職業や特殊職業を背景に、それなりの説得力があるところが魅力といえばそうです。
地方検事の美しきエリートと敏腕弁護士の間でエロエロしい関係の間で、「弁護士ペリー・メイソン」的なストーリー進行があります。
ここらへんの推理モノ的な展開は作を追うごとにスキルアップしてますなー結城センセイ。

一方で、敏腕弁護士・東郷の鬼畜っぷり
亜矢谷の跳ねっかえりっぷり(の割に、人を信用しすぎるきらいはあるけどねw)もなんとなくたまらんのですよ。
最後に、二人が仲良くワインを飲むシーンなんて、ピロートーク的な癒しがありますな!
惜しむらくは事件の真相がもうちょっと説得力あるとよかったな。
根津が狂言回しとして弱すぎるのか、「え? そんだけの理由で犯罪起こして殺人までやろうとするわけですか???」なんだよね。
また結城作品でいつも気になること……「みたく」は北関東以北の方言を起源とする「若者言葉」です。「みたい」は形容動詞、形容動詞の連用形として「みたいに」がありますが、「~く/~しく」は形容詞の連用形です。「大きく」「小さく」+動詞はあっても「きれいく」とか「簡単く」とは言わないのと同じ。
結城センセイ、北海道出身だそうですから違和感なく使ってしまうんでしょうが、関西以西の人には違和感あるでしょうね。
まあ、これは結城センセイを責めるより、校正や編集さんの問題ですかね。ラピス文庫、ショコラ文庫の校正はアテにしてはいけないのか…。
ま、端正な作品だけにこういう細かい点が目立っちゃう、それだけ出来のいい作品ってことなのかもー。

PS:
みずかねりょうの絵が相変わらず美しい~~。
いかにもBLって感じのあまーい絵ですが、それがなんとなくいい。癒されます。

5

ラ、ライターがとれない!!

弁護士×検事の作品の中ではなかなか良い出来だったのではないでしょうか?
高校時代からのライバル。
勉強でも競い合い、仕事面でも競い合って、本当は嫌な奴なはずなんだけど、一番頼りになる力強い味方。
萌えシチュもちゃんとあって、エロもそれなりにあって、ツンデレ同士でガチンコで、事件もそれなりにしっかりとした展開を見せ、全てそつなくこなされてしまった為に、切なさとか胸のトキメキとか、遊びの部分とか、そんなものがなくて、ちょっとそこがモノ足りない感。
本はぎっしりつまった活字に、内容も濃いわりに、ものすごくスラスラと一気読みできる良さはあります。
優等生すぎて、ちょっと面白みに欠けたっていうのかな?
でもデキはいいのですよ。

検事の亜矢谷は、弁護士の東郷をライバル視しているのですが、いつも公判で負けてしまう。
その晩、気がつくと隣で全裸で寝ていたのはその東郷。
実は亜矢谷は大学からの先輩が好きだったのですが、東郷を先輩と間違って寝てしまったのでした。
その後、あるひき逃げ事件の裁判で再び東郷と対決する事になってしまい、前回の過ちから度々東郷に呼び出されムービーをダシにされて不本意ながら関係も続けさせられているので、何としても勝ちたいと思っているのですが。
そんな時、その裁判を通して亜矢谷の周りで不審な出来事が相次ぎ、東郷は亜矢谷を守ろうとする。

この東郷が、見本のような余裕の男前なんですよ、小憎らしいくらい!
「男とのセックスに興味があったから」とかいって亜矢谷と寝たといい、「男も悪くない」と亜矢谷を怒らせ、でも結構早くに「お前に惚れてたんだ」と素直に手持ちカードを見せる。
亜矢谷は、高校時代の事から東郷が信じられなくて、悔しくて、でも脅されてると思ってるので、抱かれても全く甘くない。
裁判の最中、亜矢谷が襲われて怪我をして法廷に現れた時、東郷は何故か逆上・嫉妬して亜矢谷のアソコへライター突っ込むんですよ!
休憩時間の出来ごとで、裁判中亜矢谷はよく耐えたと思う・・・
ローターとかお道具でなかったのが幸いかな?
でもその後、小さいものだけに自分でとれなくて亜矢谷かわいそうなんです(涙)といいつつ、思わず笑ってしまった自分は不謹慎でしょうか?

結局、亜矢谷の負けず嫌いと勤勉さが功を奏してというか災いして、ひき逃げの件はダメなんですが、それが検察の不正を暴くという事件に発展していたという、ちょっと大きな話にいった部分が、不自然でなく面白かったです。
結構がっつりと、そういう仕事に関連した部分ができていたので、そこにこの主人公二人の性格や関係がうまく絡んだ展開を見せたのは、本当にうまい!と思いました。
亜矢谷も、女々しくなく、それなりにエロいけど、しっかりと東郷と対等の立場であるところが好ましかったです。
ま、やっぱりこの話の一番の見せどころは ライター だとおもいます♪

2

裁判ものだけど難しくない


これから読む方の妨害にならない、あらすじ程度のネタバレです。

まず感想一言、面白かったしちょっとキュンとしました!!

弁護士の東郷×検事の亜矢谷で、亜矢谷が一方的に東郷を敵対視しているけど、東郷のほうはというと、にやにやしながら亜矢谷を言葉でからかったり、ちょっかい出したりして遊んじゃってます。

そこから東郷と亜矢谷がどう結ばれていくかを見る傍ら、ちゃんと事件のほうもすすんでいき、見事に事件と恋物語を絡めた、いいお話だと思いました。

そしてエロシーンがなかなか多いと思います。
挿し絵のほうもエロいし色っぽいしで…
私は完全に挿し絵で選んで買ったのですが、挿し絵が、裁判という比較的重いお話の雰囲気に合っていて、とても良かったと思います。
個人的には絵の亜矢谷がかわいくてツボです。

最後らへんに、事件は過激なほうにすすんでいくのですが、そのあとの亜矢谷から東郷への言葉にキュンとしました。
詳しくは言えないけど、最後は読んで良かったなと思わせる、そんなお話だったと思います。

買ってよかった!!

1

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP