俺のものにしたい。ていうかもう俺のだろ?

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表題作サーカスギャロップ

父の定食屋をイタリアンカフェにして継承・阿東弘史
大手総合商社総務部総務課主任・日下榮一

その他の収録作品

  • あとがき(崎谷はるひ)
  • あとがき(今市子)

あらすじ

平凡な会社員の日下は、結婚も考えていた美久からの誤メールで、彼女の浮気を知る。悩む日下の元に阿東という男から「会って話そう」と連絡が。長身美形、色気のある阿東に日下は負けた・・・と感じるが、彼との話で更に別の浮気相手の存在が浮かび上がり、互いが被害者だと気づいて意気投合。美久にどう対処するかと相談する内、阿東がバイだと知るが、彼は「好きなんだよ。あんたみたいなタイプ」と言い出し・・・!?
(出版社より)

作品情報

作品名
サーカスギャロップ
著者
崎谷はるひ 
イラスト
今市子 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
シリーズ
花がふってくる
発売日
ISBN
9784861344527
3

(30)

(3)

萌々

(4)

(15)

中立

(7)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
12
得点
83
評価数
30
平均
3 / 5
神率
10%

レビュー投稿数12

サーカスギャロップ

ずっと読むかためらっておりました。
レビューでも、ためらうことも記載してあり、
表紙もちょっと地味かな・・・と思い、数年おいておりましたが、
このたびやっと、読みました。

ストーリーは、今さらだと思うので、触れませんが、
読んだあとの感想は、「こわっ!!」でした。
彼女がここまでしてしまった理由は何だろうか?
少しも彼女の弁が出て来ないので、本当におかしい人なのか、
何か深い理由があるのか?という点のみが、気になってしかたありませんでした。

勿論、主役カプも癖のある2人で面白いのですが、
本作では、先輩(カップル)の「サーカスギャロップ」にたとえた
時には、2台で弾かせる場合にあるといったお話が、何とも印象的でした。
題名がここで生きているのだと、感動しました。

BLっていう枠をはじけているような気がしましたが、
サーカスギャロップぶりを楽しめました。
あとは、『花がふってくる』をいつ読むかが、課題です。

4

女子パワー>男子パワー

両極端な女性ふたりの印象が強くてBLとしてのカラーは弱い。
…けど物語としては面白かったです。

皆様方のレビューを読んで受け身がとれていたのかも(笑)

モンカノ(モンスター彼女)と化した美久の荒ぶりが強烈!

それこそ上を下への混乱へと巻き込んで、それが主人公たちの仲を後押ししたのは皮肉ですが。

受けの日下があり合わせで、ちゃちゃ、とご飯を作って、弱っている攻め:阿東に食べさせる場面があります。

ビストロのオーナーである阿東は和食が無性に食べたくなる。

華やかなイタリアンは公で十分。
普段、プライベートで口にするものは和食が好み。
これって阿東の持つパートナー観なのでは?
だからこそ、勤め先で縁の下の力持ちで頑張る日下の人柄に惹かれたんだよなぁ…と思うのは勘ぐりすぎ?

しかし誤爆メールの時点で本人にツッコまないのね…2人とも。
まぁ私もしばらく様子は見るか(笑)

今市子さんのしっとりした表紙が内容と真逆。
そして挿し絵が…申し訳ないけど少しレトロかなぁと思います。


4

超イタイ最低最悪のオンナ登場

面白かったーーー!!
いつも崎谷作品ではとんでもない女性が多々登場するが、今作はこれまでにない最低最悪の救いどころのない超バカ女が登場するのです。
いつもだと、こんな女性を出してどうして=3などと憤慨したりもするのですが、今回の絡み具合は彼女ありきで主人公達がくっつくので、その最低加減も許せてしまう。
しかし、崎谷さんてここまでケチョンケチョンに女性を貶めるのが好きというか、上手いというか、白黒はっきりしているのは、作風が欧米型なんだろうな、と思った最近ですw

日下には大学時代から付き合い、両親への挨拶も済んだ恋人がいますがここ数カ月何やら理由を付けられて会うことができない。
そんな時、その彼女からの明らかに他の男性に宛てた過激な内容のメールが来るようになり、精神的に落ち込み体調が思わしくない。
ある時見知らぬ男性からのメールが届き、ひょっとしてそれが彼女が二股をかけている相手かも?と思い会うことになるが、判明した事実は、実は三股だったということだった。
日下と会った相手の男性・阿東は意気投合し、それからメールのやりとりやら、彼女に対する対策などを一緒にたてはじめるのだが・・・

最初に書いたとおりに女性が最低!のひとこと。
金・恋・Hで彼氏を使い分けていたという事実もさることながら、大人になっても親に小遣いをもらい、生活能力がなく、とんでもない女性なのだが、表面を取り繕うのが上手かったんだろうな~日下イイ人すぎたよ、、
そのおかげで料理が上手くなっちゃって、ま、そのおかげで阿東の胃袋を掴んで惚れさすきっかけになったんですがねw
間違いのメールも段々とエスカレートして犯罪級の嫌がらせが阿東の元に行われるようになり、というすごい展開!
その第三の男というのも、バカというか前科者でとんでもない脳みそ空っぽの男で、バカとバカがくっついた最低の見本のような男と女。
読んでいてあきれますが、そういう輩っていたりするよなぁ、とふと現実味を覚えたりもするのです。

肝心のカプですが、日下は至って普通の真面目などこにでもいるノーマルな男性、等身大です。
阿東は、イケメンですがそのせいかちょっと女性にうんざりしているようなところもなきにしもあらず、が、バイ設定だったんで場数は踏んでそうです。
そんな阿東だったので、真面目でごくごくまっとうな日下が可愛く見えて、また日下の作った食事により胃袋もゲットされてましたので、好きになってしまう。
しかし、その気持ちも押し付けではなく、ちゃんとバイであることを明かし、ゆっくりと自分の身に降りかかった嫌がらせにもきちんと対応しながら日下を待つということで性急さはありません。(そのせいで本が厚くなっちゃったんですかねww)
何気に日下の先輩カプ達もいい具合に絡み、彼等を通して自分の恋愛を見つめ直すという作業も組み込まれており、気持ちのよい恋愛展開だったと思います。

彼女と男のとんでもない嫌がらせや逆ギレのインパクトが強すぎて、主人公カプがおろそかになってということはないのですが、ちょっと読後の印象はそちらの方が強くなってしまったのかも?
しかし、徹底的にバカが見えていたので面白かったです(あれ?萌えとは違う!?)
今市子さんの絵はぴったりでしたよ。

2

まさに悪女!

帯『俺のにしたい。ていうかもう俺のだろ?』

「花がふってくる」と繋がりは多少ありますが、そちらを読んでいなくても、また読む順番にもこだわらなくていいと思います。

この話のネックは女性です、安定企業に勤めている日下〔受〕は付き合って5年の結婚も考えている彼女が居るのですが、その彼女からどうやら別の男宛への間違いメールが入ってくる様になります。
しかもそのメール内容はヒロという男に対してのもので、昨日のセックスは激しかっただの愛してるだの完全に二股をかけられているとしか思えない内容なのですね。
真面目に付き合っていた彼女が浮気をしている事にショックを受ける日下。
そんな折に、日下の元にその「ヒロ」からメールが届き一度会って話がしたい伝えられ、日下は弘史〔攻〕と会います。
予想と反して弘史は話してみればしごくまともそうな人物で、そしてどうやらもう一人「ヒロ」という男が彼女と付き合っていて、その彼が日下や弘史に彼女のメールを転送しているらしいと気付くのです。
つまり彼女は二股どころか三股をかけていた訳ですね。
更にその姿が見えない「ヒロ」が悪質な男で、彼らに対して脅す様な内容のメールを送ってきます。

それがきっかけで知り合い、時折相談も兼ねて会う様になった弘史と日下ですが、弘史は次第に日下に想いを寄せて行きます。

しっかしこのヒロもチンピラですが、この女もいっそ清々しい程に悪い女で同情の欠片も必要ないって位に悪役してます。

ヒロが弘史の店に嫌がらせをしたり、なんだかんだあったりしますが結局は、ヒロも彼女も捕まり、そして弘史は日下とくっつくのでした。

彼女とヒロが次にどう出てくるのか?というのがなかなか楽しかったです。
しかし最初はまともだった女性が5年間の間に何故にあんなに性格が最悪になったのか……その理由がちょっと気になりました。
親御さんもまともそうだったのになあ。

2

女って怖い・・・

『俺のにしたい。
 ていうかもう俺のだろ?』
『彼女の浮気が発覚し落ち込む日下。だが浮気相手の阿東も三股の被害者だとわかって意気投合。しかし友人になった阿東に突然キスをされ・・・!?』

と以上がついてた帯のあおりでした。
だいたいそれだけで話の展開がわかるので、真新しいインパクトは求めない方が無難かも。

主人公・阿東・もう一人を三股するこれまたわっるい女が出てきます。
しょっぱなから落ち込みっぱなし泣き泣きの主人公の視点でストーリーが進みます。
ドロドロっぽくてとても崎谷さんらしいw

少しずつライバルのはずの阿東が女に疲れ果てた主人公を癒すよりどころになっていく過程が見どころ。

しかし恋愛色が薄いです。
女に振り回され主人公の可哀相さに共感して読んだので、実はバイだという阿東に告白されてもちょっと違和感を感じてしまいました。
当然ノンケ主人公も呆然でしたがw

リアルにいたら困る悪い女がこれでもかと綴られているので弱冠の恐怖と嫌悪感に私の脳が恋愛モードに切り替わらなかったためと思われます。

悪い女もいればいい女もいる。個人的に先輩の女性が救いの存在です。

男でも身惚れるくらい阿東がとてもカッコイイ人なので主人公、邪険に出来ず流されてる感じがあります。くっついた二人の今後のほうが興味あるかな。

展開は予想出来てしまうものの、一つ一つの出来事に対して密度が濃い内容なのでさすがの崎谷先生です。
絵師が今市子さんということでとても雰囲気がある美麗イラスト。
それだけにリアル感が大。
エロに関しては、イラストのムードに合わせたのでしょうか。
いつもの崎谷さんよりだいぶ抑えめの印象でした。


ちなみに「花がふってくる」のスピンオフだそうです。
残念ながら前作読んでいないので、読んできます。

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