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表題作夢想監禁

大手出版社の敏腕編集者 中浦政俊
担当作家 那須

その他の収録作品

  • 夢想愛縛
  • あとがき

あらすじ

出版社に勤める敏腕編集者の中浦は、目を掛けている自分の担当作家で繊細な美貌を持つ那須に取材旅行中に監禁されてしまい…。
(出版社より)

作品情報

作品名
夢想監禁
著者
バーバラ片桐 
イラスト
高座朗 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344823440
3.5

(6)

(2)

萌々

(1)

(1)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
19
評価数
6
平均
3.5 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数3

受けが攻めをほのぼのと甘く監禁

切なさと甘さのある、すごく好みのお話だった。
小説家の那須は担当の中浦にずっと片想い。所詮男同士、叶わぬ思いと諦めていたけど、とうとう中浦が結婚するというのを知り、思い余って、別荘に彼を1週間だけという約束で監禁してしまう。

監禁と言うと物騒だけど、身の回りの世話を甲斐甲斐しくされながら、思う存分読書や映画鑑賞に没頭でき、普段は仕事で忙しい中浦にとっては、その環境は快適そのもの。これは次の小説の体験取材で、主人公が好きな男を監禁する話を書くつもりだと言われれば、原稿欲しさにこの状況を受け入れてしまう。

受けが攻めを幸せそうにお世話してるのが可愛く、ちょっとした触れ合いにも、いちいちドキドキしているのが微笑ましい。
攻めもそんな受けにだんだんほだされていき、自分を好きだと言わせたいとか思っちゃう。オムライスにケチャップでハートを…とか可愛いエピソードもありキュンとした。そして、エロい場面での攻めがめちゃくちゃ好みで動揺してしまった…!

攻めのほうが歳上だけど、作家と担当編集という関係なので、常にお互い敬語、攻めは物腰柔らかなタイプ。
なのに協力してやっている、という立場のせいか、受けの性格がオドオドしてるせいなのか、精神的に攻めの方が圧倒的優位で、濡れ場になると攻めがそこはかとないSっぽさを出してくるのがたまらん。受けの口元にtnkを近づけて「くわえていただけますか」みたいなのって、もうさぁ…中浦の言動すべてが性癖で、ときめきすぎて苦しかった…。

なし崩しにエロいことをするようになった二人だけど、受けは最初から攻めとの思い出がほしかっただけなので、気持ちを殺したまま約束どおり1週間後に、攻めを解放する。そんなところへ、受けから最新作の原稿が届いて…。

受けの気持ちに攻めが気付くこの場面が、すごくよかった。切なくて切なくて、うっかり泣いてしまって。
健気で一途な想いが報われるお話って、やっぱりいいなあ。受けは純粋で打算がないので、攻めが心動かされたのもわかる気がした。

後半のお話は、受けがどうして対人スキルが低く引きこもりがちになったのか、その原因になった事件が語られ、不穏な展開に。受けが愛されてる自信を持てない理由にも納得。だけど攻めは受けが思ってる以上に受けを大好きで、あっまあまなラスト。
交際が始まっても、ずっとどっちも敬語のままだったのがなんだかツボだった。こういうキャラ大好き。

5

完全にほだされてます

5年もの間長い片思いをしていた小説家の受け様が
担当編集者を次回作の為と1週間監禁するお話です。
ホラー映画のミザリーみたいな狂気かと思えば
始終甘くて切ない監禁もので世間知らずな
受け様が取材監禁と称して大好きな人のお世話を
幸せいっぱいにしちゃうお話です。
そして、結婚を控えている攻め様は初めこそ動揺しますが
取材と納得し協力を・・・でも次第に受け様の
様子を見ているうちに自分への思いを感じ始める。

受け様は攻め様の結婚予定を聞いて自分でもダメだと
思いながらも攻め様への思いを諦めきれず
最後の思い出として1週間の監禁をすることに

この受け様かなり対人スキルがダメダメで人見知りの
控えめな性格の持ち主なんですけど
それをもしのぐ攻め様への思いでとんでもないこと
しちゃうんですよね。
1週間だけ攻め様を自分のものにして
諦めようとするのですがかなり健気です。
冷静に考えればストーカー系で危ない人なんですけど
全然そんな感じがしないのですよ。
もう、可愛いとしか思えない(笑)
逆に攻め様は開き直って受け様が望んだという事で
躊躇したものの結局抱いてしまうんです。
初めは許せないと思っていた攻め様ですが受け様からの
一途な世話をやかれて絆されてくるんです。
攻め様の監禁されてからの気持ちの変化も面白いです。

書下ろし部分は受け様の幼少時の事件がらみで
受け様がトラブルに巻き込まれます。
攻め様は受け様を守ろうとして・・・
最後まで楽しく読み終える事が出来る1冊でした。

2

ヘタレ勝ち?

作家から取材を兼ねた旅行に一緒に行って欲しいと言われて、そのはずだったのに、気が付くとどこか知らない場所に身体を拘束されていた。
そんなどうしようもない想いが募って監禁という手段に出るお話はあまたありましたが、もう惚れて監禁してる時点でこの監禁した方が負けてます。
この本の場合それが顕著で、思わずヘタレ可愛い!とかってwww

編集の中浦が大事に育ててきた作家の那須。
彼が中浦の結婚が間近に迫っていると知って、彼を監禁しちゃうんですね。
彼の為に料理を習い、マッサージを習い、至れり尽くせりするんです。
だけど、身体を吹いて上げた時におもわずしてしまった口淫。
そこから、明らかに立場が逆転します。
監禁された苛立ちも中浦にはあったかもしれないけれど、何もかも言うなりの那須に、ちょっとした嗜虐心を刺激されたのかも?
しかし、その期間というのは結婚の約束をした婚約者にうんざりするには充分すぎる期間だったわけです。
そして極め付け、那須のラブレターとも言える作品読んでしまったので、、
ここで初めて那須が勝った?
お話が那須と中浦の両視点があるので、解りやすいとも思います。
しかし、那須の魅力は一体どこに?
どうにも、中浦にとって都合のいい相手のような気がして、決め手としてはうむむむむ・・・・
元来がノンケの中浦だから、那須に対して女性の代わりとしか思えないのが、ちょっと自分的に余り好きな部分ではないかもしれない。

そして、書き下ろしの「夢想愛縛」で、那須のトラウマの事件がクローズアップされて、それによって、二人の結びつきが固くなりましたよ。
的なお話にはなったと思います。
しかし、確かに那須は中浦の為、中浦は那須の為、互いの為に動いたとは思いますが、ただそれだけだったような気がします。

甘い甘いお話という位置づけかもしれませんね。
ドキドキ、ワクワク、キュンキュン、はちょっと得られませんでした。
軽く流すお話という点で、読み応えは薄目です。

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