不器用な男が恋した相手は年下の男の子

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表題作大谷教授の二度目の恋

大谷綜一郎
大学法学部の教授,40歳
小早川貢
ゼミの学生,24歳

あらすじ

「……これは恋なんだろう?」
 春に教授になったばかりの大谷(40歳)は、自分の研究以外はまるで無頓着な少しダメな大人だ。そんな彼は、ゼミに所属する小早川に、あれこれと世話を焼かれるうちに、自分の気持ちに気が付く。妻を亡くして数年、あの頃のような気持ちを誰かに抱くことはもうないと思っていた大谷だったが、小早川への思いはまさしく『恋』で……。
不慣れな経験に苦悩する二度目の恋。

(出版社より)

作品情報

作品名
大谷教授の二度目の恋
著者
初津輪 
イラスト
三尾じゅん太 
媒体
小説
出版社
アスキー・メディアワークス(角川グループパブリッシング)
レーベル
B-PRINCE文庫
発売日
ISBN
9784048864831
2.4

(12)

(0)

萌々

(0)

(7)

中立

(3)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
7
得点
24
評価数
12
平均
2.4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数7

16歳差!

16歳差というかなりの歳の差カップル。あまり趣味じゃないのでどうかなと思いましたが、意外と面白かったです。

主人公の大谷教授は40歳でそれなりに枯れているのですが、恋愛に関しては20代どころか思春期並みに純情で単純で、そんな彼が久しぶりの恋に翻弄されて感情を持て余す様子にほのぼのしました。大人の魅力で年下君を翻弄しちゃうぜ?みたいな捻くれたところが一切ないので好感が持てました。

男同士であることに加えて歳の差ゆえの苦労も今後ありそうですが、賢い二人なので手に手を取って乗り越えて欲しいなと思います。

1

かわいい…んだけどな。

…かわいいお話、なんでしょうね。
いや、かわいいとは思うんですよ。
ただ、ちょっと自分には合わなかったかなーと。
教授の恋に対する疎さ?みたいなのには驚きました。
それまでの経験値が少ないのと、恋からしばらく遠ざかっていたせいもあるし、性別を乗り越えることになったのもあるのかもしれませんが。
あれ、言われなかったら、気づかないまま「お友達」だったんじゃないかなーとか。
自転車に乗れなかったり、片付けがイマイチだったり、忘れ物が多かったり。
何かと抜けてる感じのある教授っていうのが私の中でうまく処理しきれなかったのかも。
恋をした後の疎さも「そりゃないぜー」とツッコミたくなるくらいの無頓着ぶりで。
これはきっと伏線になるなと思う箇所は案の定突っ込まれてましたし。
大人と子供。
だけど、中身は子供と大人。
みたいな感じなのかとも思ったけど、そうでもなく。
受の方もグラグラしてるような部分があって。
そういうのが若さなのかもしれませんが。
なんかちょっと私との距離は縮まりませんでした。

1

ヘタレ過ぎオヤジ攻。

大谷教授(攻)が、天然でヘタレなオヤジなんですが、『年だけ食ってる中身は子ども』っていうのではなかったですね。いや、確かにいわゆる『大人』ではないかもしれませんが、なんというかやっぱり『年齢を重ねてるだけのことはある』部分もあったのがよかったです。
でも、作中も恋愛下手と言われてましたが、やっぱり亡くなった妻の話を、新しい恋人相手に繰り返すのは無神経に過ぎると思いますが。それがなぜダメなのか、まったく理解していなかったあたりが、きっと天然なんですね。

反面、小早川(受)は、実年齢より大人びて落ち着いて・・・と思ったらあら、そうでもないのね、というあたりがちょっと意外で面白かったです。だからって『幼稚』なわけではありません。あくまでも24歳という年齢相応な感じでした。でき過ぎた子じゃないところが、かえってよかったかな。

『40歳×24歳』CPですが、最初は年齢差と実情のギャップを描いてるのかな、と思ってたんです。16も違うのに、そうは見えないどころか内面は逆だろ、的な。
それがないというわけではありませんが、実際には大谷は意外と『オヤジ』で、小早川は『若い子』でしたね。こう書くとそのままなんですが、捻り過ぎて破綻するよりも、ずっと自然でした。
なんというか、第一印象ほど『大谷がダメで小早川が大人で』というほどじゃない、というだけで、大谷がヘタレで恋愛下手で、小早川がしっかり者なのは確かですし。

イラストはよかったんですが、表紙のカラーと本文のモノクロがちょっと違い過ぎるような・・・表紙は確かにちょっと若過ぎなんですが、だからと言って、本文はちょっと40にしては老け過ぎじゃないかなあ、と。う~ん、大谷が自分より年下だからそう思うのか?
でも、『これのどこがオヤジだよ!?』という、よくある若過ぎるイラストよりは、ずっと雰囲気出てていいと思いました

こういう静かなイメージの作品も好きなので、結構よかったです。

2

世話女房になりそうな予感!

初めて読む作家さんでした。
わくわく。初読みの作家さんの本を読むのは毎回どきどきわくわくします。

面白かったです。
ただ、大変穏やかなというかのんびりした雰囲気が漂っていて、BLを読んでいるというよりは普通の一般レーベルの中にたまにある同性愛ものっぽい雰囲気だなぁと思いました。
どうしてそう思ったかと言うと、攻め視点で物語が展開されるのですが、攻が穏やかでのんびりで、いや多少ぼんやりさんなのか?ガツガツした部分のないオヤジだったからでしょうか。
そして、舞台である大学でのシーンに女性の教授や女生徒(名前有・モブ)がたくさん出てきたこと。攻めの亡き妻の描写などです。
その女性たちの絡みや役どころがなかなかスムーズで、BLの中に出てくる女性と言えばあて馬、お邪魔虫、受けに勘違いさせる役割のちょっと嫌な感じが多いんですがそういうのもなかった。
受けが、攻めが亡き妻の思い出やこうだった・ああだったと語るので、ムとしてそれが気かっけで喧嘩しちゃったりというのはありました。

亡き妻との事は自分の人生の一部で消せない、だったか、忘れられないだったかな?ということを攻めが語るのですが、それがちょっと切なかった。
攻としては妻との生活は楽しかったし、不安はあったけれど幸せだったし。
でも、後で考えれば無理してたんじゃないか、幸せなのは自分だけじゃないのか、だったのか?とかとか色々考えちゃう部分があって。
そういうのもひっくるめて受が好きになった攻なんだよ、年下だけど頑張って包んであげて!と受を応援したい気分に。
ゲイとノンケで年齢差がうんとあって、先生と生徒という関係で。
それに受のバイト先の常連で元彼というややこしい男とも、顔を絶対に合わさない保障もない。
難しいこといっぱいだけど、きっとうまく行くはずと思っています。

しっかり者受と、ぼんやり攻おやじ。
良い組み合わせです。受の甲斐甲斐しさと見え隠れする気の強さが、近い将来、世話女房になりそうな予感!

淡々とではありませんが、ここ最近読んだBLの中で読後一番穏やかな気持ちになれた作品でした。

3

ヘタレ教授

ちょっとおとぼけ教授の大谷(40歳)が気になってしまい、購入しました。

大谷は、ゼミで頼りになる生徒、小早川が気になります。
ぼ~っとした大谷のために、掃除をしてくれたり。
そんな小早川が、ゲイで、元彼がしつこいことから、
彼氏の役を引き受けるのですが、だんだん小早川に恋をしてしまいます。
そして、小早川は、大谷のことが元から好きで、
色々、お世話していたので、両想い!!

でも、本作でミソだなと思ったのは、
何だかんだいって、小早川は、大学生で
子供なんだよな。ということでした。

当然、大谷の死んだ奥さんのことも気になるし、
恋で、どんどんがむしゃらになるのは当然、
カッコ悪くて当然。
そしてそのカッコ悪さを大谷にぶつけます。
潔い、健気な子じゃないのが、良かったです。

3

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