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あらすじ

人気作家・鹿住槇のレアな単行本未収録作!
不思議な故障の続くコンピュータのメンテナンスに訪れた里見は、コンピュータが、繊細で美形の洋司に恋をして独占しようとしているのではないかという疑いを抱く。長過ぎる異常な梅雨に、何かが狂っていく……。エスカレートして暴走するコンピュータの前で、思いきって里見は洋司に……!!
89年、まだパソコンが普及していなかったころ『JUNE』に書かれた、恐くてせつない愛のサスペンス。

作品情報

作品名
プラスチックの雨
著者
鹿住槇 
媒体
小説
出版社
マガジン・マガジン
電子発売日
3

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

HAL9000かベイビィ・フェイスか

昔の小説を読みたくてこちらを。
1989年はさすがに古かったか、BLというより一般文芸ですね。

テーマは今でも興味深くて、コンピューターが意思を持ったら?コンピューターが人に恋をしたら?
そこを、少しのサスペンス/ホラー風味で味付けした作品です。
視点は、プログラミング担当者(?)の里見。
故障が続くコンピューターのメンテナンスを行おうとするが、なぜか原因もわからない。その上、本体に触れると酷い静電気が起きる。
だが、故障のために長時間労働をしているデータ室の丸木洋司はおかしな事を言う。
「岡田」は指示しなくても処理を始めてくれることもある、と。(洋司はコンピューターに名前をつけている)
洋司1人の時はあまりトラブらない、この部屋で寝てるとおかしな夢を見る…

このような設定はとても興味深いんだけど、これだけで里見がすごく危機感を持ったり、データ室に出入りしていた女子事務員が急死したり、とこじつけ気味な急展開が出てしまっている。
結論はやはりコンピューターが意思を持ち始め、洋司に執着して独占しようとしている…を匂わせて。
そこにどんでん返しをぶつけてくる…⁉︎
……んだと思うんだけど、ラストは正直わかりづらい。やりたい事はわかるけども、消化不良です。
このテーマは今現在でも十分有効、Sキングの「クリスティーン」のAI版みたいなの誰か書いて〜と言っておきます。

注、レビュータイトルのベイビィ・フェイスはジョジョ5部のメローネのスタンド。パソコン型で邪悪な女性に邪悪な子を産ませる。

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