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くたびれた刑事・辰彦の元に突然霊体で現れた美青年の恵。
辰彦は、相手と波長が合った縁か刑事という職業柄か、恵の行方不明となった遺体?だかを探す事となった。
霊体のままでは恵にとって都合が悪いらしく、その際に活躍するのが辰彦の弟の形見のクマのぬいぐるみ。
このクマのぬいぐるみが依り代となったおかげで話全体のカワイイ度が一気にアップして、辰彦が世話焼きだって一面も出てくる。
ただこの話、このまま恵が成仏したらどーなっちゃうの?とか、事件を追いながら二人の間に仄かな恋愛感情が育っていくんだな~、ってなる前に、肝心の恵自身がどうなっているか…?って察しがついてしまう。
実際に恵の身体が戻ってきて、さあ!!ラブシーンだ!!って山場がやけに駆け足気味に感じたのも惜しい。
霊体での騒動のほうが話のメインってのもあるせいか、クマのぬいぐるみを通してのほうが恵が伸び伸びしていて可愛いと思った。
辰彦の過保護っぷりや活き活きしている様子も面白かったかな。
そもそものクマのぬいぐるみに込められた想いとか、恵自身の不自由な生い立ちとかのエピソードにはホロリときたし、後半はキャラクターのお茶目っぷりも楽しめた。
それにしても、恵の保護者(の一人)の思惑が上手くいってもう一組カップルが誕生したかどうかが気になるじゃあないか(笑)。
好きで、何度か読み返してる作品です。幽霊と刑事のお話で、一緒に事件を解決しながら恋が育っていくファンタジーものです。
ある日、突然刑事の辰彦の家に住みついた美形の幽霊の恵。
見覚えのないその幽霊は、自分の死体を探してほしいと頼んできます。
気が進まないながらも死体探しに協力することを了承して、2人の犯人探しが始まります。
時には、恵がクマのぬいぐるみに憑依して。
辰彦は30代のバツイチです。そんな辰彦がぬいぐるみを捜査現場に連れて行くという、シュールな感じが可愛いです。
そして、最初は怖がっていた恵の存在が、人の温もりを忘れた辰彦に、じわじわと誰かと過ごす良さを教えてくれるのです。
一方の恵は、特殊な能力のために、子供の頃から孤独を抱えていて。だけど、子供の頃に辰彦から優しさを貰っていたのです。
だから、死体探しは口実で、辰彦に最後に会いに来たのでした。
そんな2人が、ゆっくりと心を通わせていく過程が、素敵でキュンとなります。謎解きのような展開もドキドキするし。クマのぬいぐるみが動いてる様子は、想像すると何とも可愛いですね。
2人の後日談も、甘々でイチャイチャな様子に萌えます。
ファンタジー好きが満足できて、ハッピー気分にもなれて、サスペンス気分も味わえる、素敵な1冊です。
警察や極道物ばかりを読み続けてると(いや、それが本来好みなんですが)合間になんかファンタジックなものが読みたくなるみたいでw
タイトルに惹かれて読んでみました。だって、「幽霊ときどきクマ。」ですよ!なんだろーって思いますよね。
でもちゃんと?お相手は「刑事さん」で、そこはワタシ的お約束ってことで。
幽霊ってことは一応死んでるわけで、それでどうやって結ばれるのだろうと心配しつつ、そのまとめ方にわくわく。
ここはネタバレしたらつまらないと思うので書きませんが、予想外でもなく途中で若干気づきますが(笑)上手くおさまりました。
やっぱり、結ばれてハッピーエンドじゃないと嫌なので良かった。
バツイチのちょっとヨレタ刑事さんと身体が透けちゃって立派な?幽霊くん。
なんでこの青年が幽霊としてこの刑事さんのところへ来たのかっていう理由も最後に結ばれるのに必要なことでした。
そこはちょっと「いい話」です。
実体がないので、クマのぬいぐるみに憑依するわけですが、そのクマちゃんを肌身離さず持ち歩く刑事の不自然さとか家族がそれを説明されてあっさり受け入れたりと、かなりファンタジック!
そうじゃないと話が進まないので目をつぶってw
読み進めていくうちになんだかねー。クマちゃんひたすらかわいいんですよね。さえないおっさん刑事も惚れますよ。
でもだからと言ってバツイチノンケが惚れるには今一つパンチはなかったかな。
幽霊くんの方はちょっと事情があって意外と長年想ってた?節があり、だからいっか。
もうファンタジーだからなんでもいいのだ(笑)
結ばれたその後の二人の暮らしぶりもちょっと面白いです。結局、「幽霊」からは逃れられないのかも~。
水壬さんといえば、「スキャンダル」のイメージが強く、
あまりその他の作品を読んでこなかったのですが、
皆さんのレビューに惹かれ、そして、クマとおじさんの
組み合わせに惹かれ購入しました。
幽霊と刑事のお話。
刑事の辰彦は家に幽霊がいるのに気づく。
この幽霊、恵は、自分の死体を探してほしいとお願いします。
辰彦は幽霊に驚きつつも、頼られたらほっとけなくて、
解決しようとします。
あまりネタバレしたくないのですが、
普通の事件ものということにプラスして、
辰彦が恵の入ったクマのぬいぐるみを持って解決に走るのが
なんとも面白い!
むさい男がクマのぬいぐるみを持って歩いている様というのが、
なんともツボでした。
また、恵は20代という設定なのも嬉しかったです。
こういったかわいいお話だと10代とかになりがちに感じるのですが、
何となく安心しました(笑)
事件ものですがシリアスにもならず、最後まで温かなお話でした。
迷っていらっしゃる方には是非読んでみていただきたいです。
妻に逃げられた疲れた刑事・辰彦のもとに現れた、自分の死体を探して欲しいという幽霊・恵。
幽霊の状態だと不安定だからと、彼は辰彦の弟の遺品のクマのヌイグルミを憑り代にする。
そのクマがちょこまか動いたり、トテトテ走ったり、手を上げたり…
いやー、想像すると可愛くて思わず笑ってしまう!
そのクマを連れて歩いて捜査をしている辰彦、という図。
時々話しかけたり、洗って上げたり、そのミスマッチぶりがこれまた微笑ましい。
ちょっとトボケた語り口が、この世界観にマッチしていて楽しめるが、
猟奇的な事件も、彼らの恋愛も、なんだかサラーッと進んでいく。
よくいえば気持ちよく流れていくのだが、ハッキリ言えば物足りないとも言える。
何故恵が面識のない辰彦のもとにやってきたのか?については、途中で想像がついたし、
死んじゃった恵とどうやってハッピーエンドになるのか?についても、
きっとそうだろうなー、安易だなー、と思ったまんまの展開だったのだが(笑)、
この漫画みたいなコミカルでいやみのない世界は、悪くなかったかな。
小舅二人のスピンオフがありそうですし、
主役二人の番外編で、『ぬいぐるみ刑事の事件簿』なんていうのも楽しそう。
ということで、ちょっと物足りなくも気持ちよく楽しめる一冊でした。
☆は3つか4つか迷うところ。
でも、クマの可愛さに免じておまけで4つ。