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「愛しい声」の続きのようですが、「愛しい声」を読んだのがずいぶん前で、内容はすっかり忘却の彼方、、、
そもそも、そんな続き物だとは全く認識しないで購入したわけですが、、、
本書の構成が、まず2007年と古い作品の「想定外」前・後編があってから、「愛しい声」の続きのストーリーが、掲載順に、書き下ろし、小冊子、同人誌、雑誌連載分、書き下ろし、小冊子と続いて、最後が独立した短編となっていまして、
一応「愛しい声」の続編だとわかるように、まず書き下ろしで状況が説明され、
読み進めるうちに、なんとなぁく「愛しい声」のことも思い出しては来たけど、なんか、こんな、天然無敵のノンケお父さんが、まわりの男どもを軒並み振り回すような話だったっけ?と???
この柳井氏、確かにフェロモンだた漏れ系の魅惑の美中年キャラではあるのだけれど、
かっこよすぎて中年感が物足りない。
その辺りがなんとも惜しい感じ。
「甘い毒」も、普段眼鏡じゃないキャラが眼鏡をかけると、めっちゃ萌えちゃって、どうしよう、っていう、お話の核の部分はおもしろいんだけど、そもそものこの二人の設定が???この作品も、何かの続きなの?
あまりに「これから!」という所で終わった前作「愛しい声」の続きだったので、購入。
同人誌の再録などが詰め込まれた短編集でした。
前作と続いていない短編は、あまり響かなかったので割愛。(無口で不器用な子が実は腹黒いの駄目なので)
表題作一連のシリーズ物は続きが読めて嬉しいのですが、…………ん?何だろう。どう考えても前作の方が面白いです。
逆になかった方がいいかもとさえ思えるような。
鵜瀬さんは衛と付き合い始めたのに、柳井さんに未練たらたらで、じゃあ前作は一体何だったのかと。
鵜瀬・衛の二人は絡まずに、新しい話を進めて欲しかったかも。
浅川さんも出てきただけで、意味がよく分かりませんでした。
「愛しい声」は好きだったので、ちょっと残念。
「愛しい声」のシリーズものだけど、あまり好きじゃないな。なんか鵜瀬が衛の父親に未練タラタラのような感じがして。まぁ父親より衛の方が大事って感じで終わるけど、なんか衛より父親の方が好きみたいな感じがする。鵜瀬×衛のカプが好きだったから余計に衛と両思いになったんだから鵜瀬は、父親のことは完全に吹っ切れていて欲しかった。まぁ衛が好きだったから父親に未練タラタラのような態度をとってたってことがすごく感じたら萌×2なんだけど。私は表題作より「想定外」の話の方が好きかな。攻めの腹黒さがよかった。なので「しゅみじゃない」より「中立」かな。
とても不思議な魅力のお話を描く方だなぁ。
というのが第一印象でした。
前に読んだ「独占率」も、不思議と記憶に残る作品で。
話自体はどれも、大学生だとか、喫茶店のマスターだとか、設定は普通な感じですが。
なんというか、流れというか、空気感というか、ちょっぴり一癖(良い意味で)ある感じで。
すごく萌える訳ではないのに、なんとなく頭に残る作品を描かれる方だと思います。
「想定外」
大学に半年間の研修生として入った日野くん。
二ヶ月目に参加した飲み会。
三回生(てことは関西の大学かしら?)の松原くんという寡黙なイケメンが、飲むと泣くという噂を聞きつけて。
面白がって皆秘かに松原くんに注目!しすぎ(笑)
その松原くんは、何故か日野くんをやたらチラ見してきて。
酔いすぎてトイレへ行った時、噂の泣いている松原くんとばったり!
可愛い奴だなぁ、と思ったら、いきなり口説いてきてビックリします。
いきなり積極的だわ、かと思えば急に引こうとするわ、勝手に色々仕込んでるわ、不思議キャラ松原くん。
翻弄され逃げまわりつつ、知らぬ間にどんどん流されてしまう日野くん。
お話的には、よくある感じですが。
時々出てくる小道具(になってしまったもの)とか。
読者にも読めない(?)松原くんの行動パターンとか。
確かに想定外で。
この二人の空気がとても面白い!と思いました。
「恋はままならない」
私は前作「愛しい声」は読んでいないままでチャレンジ。
喫茶店のマスターで、やたらモテる柳井さん。
ずっと昔マスターを好きだった親友の鵜瀬さん。
以前喫茶店のアルバイトだった、今は社会人の衛くん。
衛くんの会社の先輩の浅川くん。
父と息子、親友同士の親父たちの以前の関係は、ちらっと台詞に出てはきます。
なので、「愛しい声」はきっと、あんなお話…?
衛くんのキャラは、そちらを読んだ方がつかめそう。
鵜瀬さんと父が時々みせる不思議な空気は、とっても意味深なのは、きっと過去の事があるんやろうな?
衛くんは鵜瀬さんが過去にひきずられそうな、絶妙なタイミングで入ってきます。
そして、鵜瀬さんがハッと我にかえる。
どっちも好きだ、とはならないので、衛くんはヤキモキしながらも信じてしまう。
このお話で一番好きなのは、柳井さんの貫く愛です。
柳井さんはブレない男。
親友にほだされる事も、モテるからと他へ走る事もない。
思っているのはただ一人だけ。
浅川くんのアタックも、サッとスルーしてしまいます。
浅川くんが一番、損な役回りですね。
「想定外」は、流される男。
「恋はままならない」は、ブレない男のお話でした。
近々「愛しい声」を読みたいです。
わあっと萌える感じではないですが、とても面白い作家さんだなぁと思います。
『愛しい声』の主人公・衛のお父さん、柳井をフューチャーした作品で、番外編、同人など合わせて5本、あと07,08年の作品、12年の作品と、新旧入り混じった構成になっています。
『愛しい声』の時に鵜瀬が、柳井を好きだったという部分が感じ取られていたのですが、何と2回もそういう告白をするシーンが!?
【愛しい声番外編】で息子と親友が付き合うことで、鵜瀬に酔って絡んで、こんな男に大事な息子がひっかかって。。。と泣きだす柳井という姿が見られるのですが、
「おれだって、ずっとおまえだけだった」っていう発言の後、どこの馬の骨ともしれない男に大事な息子を持って行かれるよりは鵜瀬の方がいいと思うが、それなら俺でもいいじゃないか?と支離滅裂発言を柳井がしたために、鵜瀬の気持ちがぶり返すような展開が!
そこに突然現れた衛という姿によって、とりあえず事故は起きなくてよかったけど・・・
【恋はままならない】の中でも、衛の先輩で理解者で友人でもある浅川が柳井を口説こうとしているところを見られて、とっさに「浅川と付き合うことにした」という柳井発言を受けて鵜瀬が「今でも俺がお前を思っていたらそんな可能性があったのか」って言ってるんです~!
鵜瀬は、今は衛だけだよ、っていうけど何か信じられなくなっちゃって~!!(涙)
自分に言い聞かせてる感じがする。
でも、衛はイイ子なんで、その言葉を信じて付いていくんだよね。
それに裏切ったら柳井にも絶縁されて大事な親友を失うことになっちゃうから、やはり生半可な気持ちではないとは思うんだけど…何か複雑(汗)
肝心の柳井については、天然ですw
浅井は振られ続けて、きっと鵜瀬みたいになっていくのかもしれない。
重さと軽さのバランスが絶妙で危うさもあるのだが、やはり重くなり過ぎない考慮がしてあるのは、キャラクター故なのだろう。
【想定外】
研究室でイケメンなのに無愛想と評判の松原が、酔うと可愛く泣くという噂を確かめたくてゼミの呑み会で注目していた日野。
トイレに入ったところ、松原が涙を浮かべている姿を発見して思わず「かわいいv」
実はこれは松原の事情によるものだったが、勘違いを逆手にとった日野を落とす為の腹黒作戦で、まんまとのっかってしまう日野というお話w
一見、日野が天然かと思ったら、発言的には松原の発言が天然でツボった♪
「日野さんと合体したい」だの「初めは痛くても~BL本に書いてありました」とかw
コミカルシュールなキャラクター同士だったと思う。
【甘い毒】
会社員とホストの同棲カプ。
自分に甘い会社員が帰宅したら眼鏡をかけている顔に萌えてしまって~♪
思わぬところに、本気になるきっかけが落ちていたって話でいいのかな?
ページ数が14Pだけにちょいわかりづらかったかもですが、意外な展開に驚きが(笑)
全体を通すと鵜瀬の心がひっかかりながらも、何か許容してる自分があって、読後感は悪くないのです。キャラクターは好きなんですよね~
なので、ギリギリ萌え評価というところでしょうか。