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表題作嫌になるほど

望我栄司,36歳,相棒で元セフレ
波多野護,32歳,元ホストの探偵

その他の収録作品

  • 好きになるほど
  • あとがき

あらすじ

「お前のここが、淫乱になってくのが……たまんねぇ」
互いの体をむさぼり過ごした10年前。ある日波多野の前から突然消えた望我がふらりと戻ってきた。探偵業を営む波多野の相棒にちゃっかり納まった望我に、俺は尽くすぜと口説かれ、拒絶しつつも乱される波多野。しかも仕事絡みで吸った薬のせいで、激しく望我を求めてしまい…。望我のテクに翻弄され、波多野は卑猥に弄られ淫乱な獣のように溺れ…。
そんな2人の所に行方不明の姉の手がかりが!?

作品情報

作品名
嫌になるほど
著者
中原一也 
イラスト
佐々木久美子 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイSLASHノベルズ
発売日
ISBN
9784799713358
2.5

(10)

(0)

萌々

(0)

(7)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
5
得点
22
評価数
10
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数5

中原節がうなるw

今回のこのお話も中原さんらしい要素が満載で、とても自分には好きな男同志の関係でした。
ヤクザではないけど危ない橋を渡る彼等。
勝負をかける代打ちの高レート麻雀。
腕っ節はハッタリじゃなく強い。
そして本気だか冗談だかのエロおやじ発言。
甘い雰囲気は一切ないのに、愛情がヒシヒシと伝わるドライなのにウェットな関係。
こういういかにも「男」な同士が関係あるって、すごく自分の萌えツボなのです。

探偵事務所を開いている波多野と望我は10年前ホストクラブのホストと店の用心棒として出会い、体の関係があったセフレだった。
しかし、望我が麻雀にはまり波多野の前から姿を消し、そして2年前に再会。
常に望我の関係再開の誘いやセクハラもあるものの、体の関係は持たない相棒として一緒にやっている。
表題の部分で、彼等がアクシデントにより再び関係を持ち、波多野のピンチを麻雀で救う望我。というちょっぴり進展した二人の関係から
【好きになるほど】は書き下ろしで、波多野がホストになった、探偵になった理由である借金のカタに沈められて行方不明になっている姉の行方を探す話。
この2部構成で、決着をみるようになっている。

この二人、体の相性は抜群でゲイでもないのにどうして寝たのかと波多野も理由がわからない。
しかし、麻雀に入れ込んで姿を消した男がひょっこり戻ってきて一緒に事務所を開くくらいだから、彼の心の中には望我が住んでいたことは間違いないでしょう。
もう体のヨリは戻さないというのも、波多野の最大限の強がりのように見えました。
構ってくるとうっとうしい、構ってこないと寂しい。
姉を父親の借金のカタでとられていますから、ひょっとして、心の中で無自覚に情を移すのが亡くした時のショックを考えて怖かったのかな?なんて、作中感じました。
また、彼はとても強いのですよ♪
意地っ張りで、強くて、エッチの時でも意地張りながら快楽にあらがえなく、でも言葉は意地張って、そういうの大好き♪

望我は、セクハラエロおやじ発言をするけど、ほんとうはまだ36歳。
BLのおやじ年齢って3どうして35歳がラインなのかしら?「俺のここがお前を喰いたがってる」だの「ここがいいのか~」とか。。。36でこのセリフって、年齢詐称だよね(笑)
さて、彼は波多野の前から姿を消した間、命を張る男の世界で生きてきて、忘れられない人がいるからと、きっぱり足を洗って戻ってきた。
6年もかかって・・・とは思うけど、そのくらいだからやはり波多野が大好きなんですよね♪
だからこそ!彼の為にもう握らないといった牌を手にとり、危ない賭けの仕事を請け負うのです。
多分、ここでなんで麻雀?と思っちゃうとこの望我への印象が余り上がらないかと思いますが、代打ちとかイカサマとか高レート麻雀の世界はVシネや、麻雀漫画やドラマでは定番の世界v結構、作者さんの趣味が全開しておりますが、そちらでは本当に命を落としたり廃人になるほどの展開ストーリーがあったりするのですよ。
ちょい、余談w
まあ、そんなで彼は波多野の為に頑張っちゃうのです!
しかし、彼もセクハラしながらも自分からは手を出さない。本当に波多野の事を考えて大事にしているのがよくわかるから、ほんとうはすごくいい男だと思うんです。

波多野の姉の話は、いい具合に進んでよかったです。
ここで相手がデカい組織とかだったら、命なかったですもん。
探偵は警察じゃない。
ちゃんと線引きがしてあって、彼等がでばらないのも節度があってよかった。(姉の望みでもあったのですが)

やんちゃだけど男前な中原節のイザという時格好いいオヤジ(?)と、意地っ張りで腕ップシも強くて強気の年下。
中々にいい相棒だと思います。
萌え×2・・・う~ん、、、考え中

7

本気を信じてもらえない男と、素直になれない男と。

「両片想い」も、中原一也の筆にかかるとこう料理されるのか!

元々10年前に2年ほどセフレとして付き合っていた二人だけど、望我がギャンブルにのめり込んで失踪し、一度は終わっていた関係。だが2年前急に現れて一緒に探偵事務所をやる事に。
素直になれない波多野は、いつも望我に突っかかってしまう。
ある依頼で不良少年を探していた時、彼の使っていた覚せい剤?の炙りを吸い込んでしまった波多野は、性欲が抑えられずずっと拒んでいた望我と…
そこにヤクザ絡みの問題が起こり、望我は封印していた麻雀勝負をする事になる。波多野は望我がまたギャンブルに取り込まれて自分の前からいなくなる恐怖を感じるが、望我は『もうお前を離すつもりはない』
望我が好きだと絶対認めたくない波多野と、本心から波多野を求めていた望我。

「好きになるほど」
まだ素直になれない波多野。
今回は、父親の借金のためにソープに売られ今は消息不明の波多野の姉の情報が入って、という物語。並行して、また望我がヤクザとの麻雀勝負に巻き込まれる。
『お前がいる』からあの世界から戻ってこれた、今度も戻れる、と。
中国の組織から姉を取り戻そうとする二人の、アクションあり、ハラハラあり、のストーリー展開です。
『お前のためなら、なんだってする』そう言ってくれる男。
自分も惚れた男に素直に伝えてもいいかもしれない…
ラスト、どんでん返し?のプロポーズ??

〈追記〉佐々木久美子さんの挿絵、今までの中原作品の登場人物たちと少しイメージが違っていて、とても新鮮な感じがしました。私は好きです。

4

オットコマエな年上世話女房♪

三十路男二人が、冷蔵庫のプリンのことで言い争ったり、
手回しビール冷却器を一緒にクルクル回したり・・・
いいな~こういう日常の何気ない描写v
まるで同居しているみたいに食べ物や煙草を共有していて可愛いです。
この二人のやり取りや、世話焼き×狂犬という組み合わせが、
刑事コンビ物の『不器用、なんです』にちょっと似ているかも。
本書の二人は、10年振りに再会した元セフレで、今は探偵と相棒として付き合う関係。


二本立ての構成で
【嫌になるほど】は、10年前姿を消した望我が戻ってきた理由が分かり、
波多野が望我のことを好きだと自覚するまで。
【好きになるまで】は、借金のカタにソープに沈められた波多野の姉を探すとともに、
波多野が望我をますます好きになり、気持ちを素直に言葉にするまでが描かれます。
どちらの話も絡みがねちっこくてアツくて大変好みです☆


攻の望我がめちゃ男前で惚れますね~~
波多野と生きるためギャンブルの世界から足を洗ったが、
仕事や姉のことでピンチの波多野を救うため、再び麻雀勝負に挑む。
ワイルドな風貌でお約束のように精力抜群、
中身は健気な世話女房というギャップがいいです♪

受の波多野は、外見はインテリ眼鏡、中身は荒っぽく凶暴というこれまたギャップの人。
何度か出てくる、眼鏡を押し上げニヤリと笑うシーンがすごくツボでしたv
敵をボコる容赦のなさや、威勢のいい啖呵も男!って感じで魅力的。
そんな波多野だが、望我のことは自分より心身ともに男らしいと認めざるをえず、
憎まれ口を叩きつつも、その懐の深さや逞しい肉体に
内心メロメロなところに萌えましたv


ちょっと残念なのは、
二度ある麻雀シーンが、どちらも傍観者の波多野視点であるため、
打っている当事者達の緊迫感や心理戦の面白さが今ひとつ…だったことかな~~
でも、敵味方含め、麻雀にハマる者の業の深さみたいなものは描かれていて、
そのことで、裏社会を描いた物語に凄みが出ていたと思います。

エロあり麻雀ありアクションありで(望我が吹っ飛ぶシーンは挿絵必見!w)、
ラストには愛の告白にプロポーズも交わして甘さもバッチリ。
中原作品の魅力がぎっしり詰まった、大変楽しめる作品でした♪

3

不良オヤジの純情とツンデレ意地っ張り

過去に付き合っていた二人、今は仕事の相棒としての付き合いながら口を開けば
元鞘に戻ろうと口説かれる日々。
10年前まで一応恋人のような関係にあった二人、ホストとその店のバーテンで用心棒を
していた二人、甘い言葉があった訳でもないのに互いに貪りあうような関係。
恋人未満セフレ以上のような関係だった二人だが、攻めの望我がギャンブルに
狂ったことから二人の関係は終わる。
それも、何も波多野に告げることも無く消えてしまった過去がある。

そんな望我が2年前に突然現れ、一緒に探偵事務所をやることになり今度は仕事の
相棒として付き合う事になるが、望我は毎日波多野によりを戻そうと口説くが
波多野は冷たくあしらいながらも心のどこかで過去のこだわりを捨てきれていない感じ
若かった二人が10年経ってやり直す事が出来るのか、互いに忘れられない相手との
2度目の本気の愛を描いた感じの話で、受けの波多野の意地っ張り具合や、
いざとなった時の自分の身を犠牲にしても相手を助けようとする姿は健気かも。
ちょっと裏街道よりのアブナイ二人だけど、とてもお似合いだと感じる作品。

そして同時収録の後編は、波多野の行くへ不明の姉が絡んだ事件がメイン。
表題のラストで波多野の姉は自分が探すと、まるでプロポーズみたいに告げた言葉が
現実のことになっていくのですが、はなりハードな展開なのですよ。
スーパーマンみたいにあっさりカッコよく解決しないあたりが逆に泥臭くていいです。

3

尽されて尽されて…

いいだけ攻めに尽されて、言い寄られて、命まで懸けるほど想われて、
でも受けは意地っ張りのツンデレ。
意地っ張りといってもカワイイ系ではなく、30過ぎたいい大人ですぐにキレる凶暴男。
もちろん最後にはしっかり堕ちるんだけれど、
途中で繰り返し攻めを好き…と自覚しても、素直にはなかなか示せない受け。
う~~~ん、自分は好みじゃなかったです……


攻めが、強い決意と覚悟を持って足を洗った麻雀。
でも受けのために繰り返し勝負を受ける。

それが、どんなに大変なことか、大勝負なのか迫力を感じる度に、
そこまでするほどの受けの魅力って…?カラダ以外にあげられるものって…?
と感じてしまって~~~
(なんでもギブ&テイクってわけじゃないのも分かるのですが、
 どうにも受けてばっかり…に感じてしまう関係には気持ちが入りづらくて、
 しかも今回は命を懸けてのことなので尚更…なのでせめてもっと素直に~~~!)

麻雀シーンは、
全然分からないわたしでもちゃんと迫力を感じつつ、
でも詳しく書きすぎてもいないのでウンザリもされられず…という、
麻雀素人が読むのにはありがたい描き方でした。

エッチも、
ここで焦らして素股?ここで焦らして先っぽだけ??と、
一気に突き上げない感じがよかったですw

といういうことで、
これで受けに萌えれたらなぁ~~ああ、勿体ないなぁ、自分……


3

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