気まぐれ猫に愛され惑わされるバチイチ中年オトコの悲哀v

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遊び猫のらりくらり

asobineko norarikurari

游手好闲的猫

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表題作遊び猫のらりくらり

倉岳信一郎
画材堂の主
多良木雪
住所不定無職の自由人

その他の収録作品

  • おまけまんが

あらすじ

住所不定無職の多良木雪は、画材屋の主である倉岳信一郎のもとへ気まぐれに姿を見せてはフラリと去っていく自由人。
自分以外の男にも抱かれ、養われているらしい雪のことを信一郎は実はよく知らない。
別の男に誘われては出て行き、戻ってくると「抱いてくれ」とねだる雪をいつでも軽くあしらう信一郎だったが、その本当のココロは…?
捕まえてはスルリと逃げる、鈍感で不器用な男たちの恋の駆け引き。
描きおろしおまけ漫画も収録♪

作品情報

作品名
遊び猫のらりくらり
著者
元ハルヒラ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
ISBN
9784812483671
2.6

(61)

(6)

萌々

(10)

(18)

中立

(13)

趣味じゃない

(14)

レビュー数
16
得点
137
評価数
61
平均
2.6 / 5
神率
9.8%

レビュー投稿数16

理解できない奔放ネコちゃん

なぞ〜
猫みたいにフラフラしている雪と画材屋の店主・倉岳のお話です。

雪が色んな男のところを渡り歩くのですが、本当は倉岳のことが好き。
奔放な母に捨てられた過去を持つ雪ですが、母のことは恨んでおらず、見つかったと聞けば会いに行く始末。
かなり変わったネコちゃんです。
倉岳の元奥さん・一子を追い出したとか追い出してないとか…詳しい描写もなく真相は分かりません…。

とにかく、お話に???という部分が多々あった。
倉岳が好きなら、一途なネコちゃんになって欲しかった…。
可愛いお話なのですが、そこだけが引っかかりました。

0

タイトルそのまま、のらりくらりとしてる

「遊び猫のらりくらり」というタイトル通り、野良猫を擬人化したような貞操観念の低い受けがのらりくらりしているお話です。

町の片隅の小さな画材屋の店主と、ふらりとやってくる住所不定無職の猫のような雪。
「いたい場所はある いていいのか分からない」と考える雪と、一緒にいてほしいと言えるまでの画材屋の店主のお話だけど萌えどころが見つけられず…。

得意な料理の腕を生かして食堂を開く夢を持ち始めた雪なんだけど、開店資金を得るためにパトロンを見つけて抱かれに行ってしまうところが嫌だなぁ。
体ひとつで生きてきた雪だから、てっとり早い手段としてそれしか考えられないのだろうけど…。だって店を開く理由は惚れている画材屋の店主に食べにきて欲しいからなんですよ。
惚れている男を繫ぎとめるために店を開こうと思っているのに、その店の資金は他の男に体を開くことによって得ようとするなんて、健気の方向性が違うと思う。

雪の母親も息子の目の前で交わって、息子入れて3Pしちゃうような女(しかもその後雪を捨てる)なんだけど、雪はそんな母親に嫌悪感を抱くどころか肯定している。
そしてその後、母親と再会するんだけど親子揃って野良猫みたいな感じです。まさに此の親にして此の子ありって感じ。

そして時代設定がよく判らない。最初受けが和装なのでそういう趣味人かと思ったら、和装着用の人が他にもいるからレトロな時代設定っぽいのだけど、時代を感じさせるのは画材店の看板くらい。
室内の様子は現代そのものだし(ダイニングテーブルにソファ、観葉植物)車の形は古いんだけどサイドミラーがボンネットじゃなくてドアミラーだったりする。

猫田リコさんのように大正ロマンのような現代物のような時代設定が不明ながらもそこが独特の魅力に繋がっているのとは違い、なんだか時代考証の不徹底さが目の前でちらつき違和感を覚えてしまうので、そこも話に入り込めない一つの要因になっていたように感じます。


ブックパス読み放題にて

1

一冊丸々表題作

画材屋×ヒモ?(明治期?)

一冊丸々1作品で、中だるみもせず、引き伸ばした感もなく、よかったです。
もっとその後がみたい。

0

不思議にふらりふわり、感想ものらりくらり

なんいうのか……
とらえどころのない作品だった。

住所不定無職の雪(せつ)は画材屋の倉岳のもとへ気まぐれに姿を見せる。
どういう関係なのか、他の男にも誘われては抱かれ、
また画材屋に戻るを繰り返しているのだが……。

舞台はレトロなムードなのだが、確とした時代があるというよりは
なんちゃってな架空の「むかし」という感じ。

雪は個人的には「猫」っていうのとはちょっと違うなぁ……
倉岳にだけは健気、っていうのはツボになるはずなのになぁ……
ほわりほわりと色々なネタが中途半端に散りばめられて
拡散してしまっている印象。
雰囲気は好き……だけれど、
なんだかどこに気持ちを置いて読めばいいのかが分からないような
なんとも収まりどころがない、そんな感覚で読み終わった。

うーん、感想はのらりくらり、評価は……中立です。

1

にゃんこフラリ

深く意味を考えてしまえば「ん?」と思う部分も多々なのだと思うのだけれど
個人的には久しぶりにヒットでした(*´Д`)。*° 
何が好きって、この作家さんの描く絵柄がすごくタイプなのです。
この絵柄がすきなのです。ほのぼのっとした作品の方が
この作家さんにと絵柄と私の好みにぴたっとくるのかなと思うのです。
というのも、虎穴ダイニングがすごく好きで
ほかの作品も集めたものの、これがまたイマヒトツ(汗
シリアス目の作品が多かったせいなのか、ビミョーな印象しかなかったのですが(失礼)今回は久々に
可愛かったです。可愛かったですw

お話としては、タイトルどおり、
遊びネコのように、フラリとあちこちの家を渡り歩く
ネコのような男。やさしくされればすぐに懐いて腹を見せる。
けっきょく攻もほだされるわけだが。
この攻。実はこのニャンコが自分のことを恋という意味で好きなのは気づいていない。
そんな二人の気持ちが交差するときはくるのか来ないのか。
というところ。
そもそも受がフラリフラリ。
利があると見れば股開いちゃうのがよろしくないんだけどな。
よもやオッサンがネコとは思ってなかったけどなww
タチでも機能するんだなというな
ともあれ、雰囲気漫画として読むには最適。
ふわっと読み、かわいいからソレデイイと思うのです

1

時代設定は?

まあ、どこでもないオリジナルな時空設定のファンタジーだと思って、細かいことは気にせずにいれば構わないんだけど、、、

でも、読んでいる最中に、無意識下に訴えてくる些細な違和感って、割とダメージあるのよね。
倉岳があまりにも鈍すぎ、とか、お話の設定そのものが、好みに合う合わない以前の所で、背景だの、持ち物だのの、細かい所が気になるの。
普段着が着物だったり、看板が右から書いてあったりするのに、その電話にそのタンス、その窓にその植木、その台所に、極めつけが、そのレジ袋。
ストーリーそのものに萌えられないから細部が気になるのか、
細部が気になるからストーリーに萌えられないのか、
どちらが先なんでしょうね。

3

雀影

それにつけても、物心付いた時には既に平成な方にとっては、
私が、桃山時代と江戸時代の風俗の違いぐらいはわかるけど、江戸時代の元禄、天保、安政の違いなんてわからないわ、って言うような感覚を
江戸時代と明治以降の違い位はわかるけど、明治、大正、昭和の戦前、戦後の違いなんて、って感覚なのかなぁ

雰囲気萌え?

割と雰囲気で描かれる方、という印象を持っていまして、これも雰囲気重視、といった感じでした。

ページめくっていきなりHシーンで、こんな作家さんだったっけ???とびっくり。
その後はマウリのようなさらさらとした感じでした。やっぱりちょっとバイオレンスもあったりして。重い人たちも絡んできたりして。
二人の気持ちは最初から出来上がっているんだけど、周りとの関わりの中で自覚して地固まる、というのが簡単な流れです。

印象的だったのは、展覧会場で雪が着物を脱ぐところ。
ほかの男に誘われてついていこうとした雪に、それなら自分が貸した着物は置いていけと引き止める倉岳(攻)に対して、無言で着物を脱ぐ雪。着物をほどく擬音とともに、雪の姿がやけに美しく見えました。

元さん、ほのぼのした雰囲気なのに結構バイオレンスだったり不幸ネタだったりが入っていて、しかもそれをがっつりとは書かないので、一回読んだだけでは???となることも多くてですね。それらがあまりスパイスの役を果たしていないというか。ふわふわしすぎていて、自力で解決というよりも流れを身を任せて解決、というパターンが多い気がします。これも割とそのパターン。結局何が描きたかったの??と。
なんのためにそのエピソード必要だったんだろう??っていうね。(いや、必要なんだけどふわふわしすぎてそれが読み取りにくい)
そういうのが好みでない方には、向かないと思われます。
おじじとのHもあるし。

元さんのふわんとした雰囲気が好きで、なおかつちょっと病んだのも好き、ならいけるかも??
私は雰囲気が好きでした。ひなびたふわふわ感を楽しみたいならいいかもしれません。

1

ノラ猫を恋する切なさ

まさに「やおいの中のやおい」と言いたくなる作品。
…「ヤマなし・オチなし・意味なし」という意味で。
ふんわりが持ち味の作家さんで、そういうところが大好きなんですが、さすがにこれはふんわりしすぎかな(汗)

擬人化モノではないのですが、主人公の雪(せつ)が猫の姿で描かれていても違和感なく読めそうな作品ですね。
雪の行動や性癖は、タイトル通り、まさに猫。自由奔放で、仕事も住まいもありません。
「(自分の)体を愛でてくれる人は好き」と言い、誰にでも体を許すのに、誰のものにもならず。
画材屋の倉岳が好きなのに、欲しいものをくれるという人間が現れると、フラッとそちらに絡め取られてしまう。でも、すぐに嫌になってしまって、またぷいっと飛び出すという、とても身勝手で、気まぐれな面も。
あ~もう、とことん猫。
人間なら付き合いきれない人種ですが、
ああ、猫なんだ。
と決めつけてしまうと、さっぱりあきらめがつくし、彼と周囲の人間との関係性(つまりノラ猫と餌づけしている複数の人間という)がスッキリ理解できる気がします。

ところで雪が好きな倉岳、彼のほうはというと…
彼もこの魔性のネコ野郎に魅せられてるようで。
でも、一度結婚に失敗している彼は人を愛することに臆病になっているのか、雪に対しても執着を持とうとしません。誰とでも寝るように、自分とも寝るだけ、そんな風に雪を見ていて。
首筋にキスマークを付けて平然と倉岳の家に上がり込んでくる雪、色っぽい。
雪って存在自体が白昼夢みたい。
でも、みんなこの妖しい夢に囚われてしまうんだな。

捉えどころのない男・雪と、雪を想いながらも、敢えてとらえようとしない倉岳。
お互いが欲しいという気持ちはどうやら二人同じなのに、するり、ふわふわ、どこへ向かうやら…な二人の関係。
結局、倉岳がふとつぶやいた「一緒にいてくれ」という言葉で、ようやく雪は安心して倉岳に「ただいま」と言えるようになります。
なんだ、結局その一言だったのか。
倉岳が、ただ一歩踏み出せば良かった…それだけのことだったんですね。

まるで、時々姿を見せる猫と人間の関係みたい。
強引に抱きあげたらするりと逃げてしまいそうで、猫が自分の膝の上に戻って来るのをじっと待っている人間。
猫のほうは、強引に首輪をつけてほしがっているのに。でも猫だから、あくまで奔放にしかふるまえない。
そんな、猫と人間の距離感を思わせる、不思議な恋愛物語でした。

雰囲気はイイんだけど・・・野ノ原や母親の登場シーンは、ちょっぴりで良かった気がします。

2

話の展開、のらりくらり。

「ただいま。」を言う場所。

待ってましたー!
ほんわかファンタジー路線も好きなんですが「元ハルヒラさんはエッチをもっと描いてください」委員の私はすごく嬉しい~。

1ページ目もインパクトありましたね~。
「掴み」が上手い作家さんだな、と思います。

多良木雪(受)は画材堂の主人:信一郎(攻)のもとへ抱いてもらいにふらりとやってきますが、姿を見せない間は別の男と体を繋げていたりします。

↑の時点で普通はビッチ決定ですが元ハルヒラさん独特のゆったりとしたテンポのおかげで美人の誘い受属性に着地。

雪は少し生い立ちに問題アリでいろいろ緩めだけど生き生きとしています。
信一郎のことが好きで、その気持ちを拠り所に過ごす雪は「幸せ」と言いきります。
のらりくらりとしているけど無気力ではない。

作った食事を信一郎に誉められ「食堂を開いて信一郎に来てもらう」という願いから画家:野ノ原の元に身を寄せる雪。

「好きな人の傍にいたい」と体を対価に出資してもらおうとする方法は端から見ると常識外で倫理外かもしれないけれど雪にとっては間違ったことではありません。
雪にとってのセックスは信一郎相手のみが愛情表現で、それ以外のセックスは欲求を満たす手段だと思っている節があります。

これを一途ととるか不埒ととるかは読み手次第かな、と。

対する信一郎は友人:村上に評される通り「鈍感」な男。
しかも「世間的な常識」の中で生きてきた彼には奔放さに隠れた雪の純粋さを見つけられない。

自分の気持ちにも鈍感なものだから雪に惹かれているのも気づかず、なぜかわからないまま、ぶつかりながら近づいていく姿が微笑ましいです。
好きな人以外にあんなにムキにならないでしょう、と言いたいw
しかも、わかりづらい無骨な告白だったな~。
ぽやん、とした雪にちゃんと伝わって良かった。

この話、自立できずに依存しながら生きていく人がやたら目立ちます(笑)
雪が離れていくのを怖れ金を出し渋る野ノ原、息子の雪を自分たちの性行為に参加させても平気な母親。
そんなふたりが男女の関係でなく、のんびり余生を過ごす展開がまた不思議でした。

描き下ろしの「ふわぁ~お」な裸体が良かった~!

【マウリと竜】が好きな方や一棒一穴が好きな方は受け入れ難い作品かもしれません。


5

時代と場所を推理~

猫って、人の猫ちゃんか~!
これは好き嫌い別れるお話だなぁ、と思います。
のらりくらり、ほんと、猫みたいにスルリと抜けていくお話で。
一度読んだだけでは、なかなか心に浸透してこなかった。
ですが、私はかなり好きです!

何年も中途半端な関係を続けていて。
やっと…?!
みたいなお話、大好きです!
まあ焦らされると言っても、読む側には一冊の中だから。
本人達は何年も何年も続けている距離感だった訳でして。
大変だよねぇ、はっきり言わない、言えない人を好きになると。

で、内容の感想よりも書きたいことが!
私はこの本の場所や時代に、大変興味が湧きました。
これ、いつ頃?
ここ、どんな場所?


着物の人が多い。
でもスーツもある。
女性の洋服は膝下丈のタイト。
ワンピースも古い形。

家は畳や板が多い木造。
寝床は布団。
画家の先生の家は、洋風の家。
ベッドあり。
先生の家にはシステムキッチンがある。
出先には、近代的な美術館あり。

道は舗装されていない?
石を敷き詰めたお洒落な歩道がある。
電線電柱はある。
蛍光灯タイプの街灯あり。

牛乳の1リットルパックあり。
黒電話はあるが、携帯が無い。
スーパーのビニール袋あり。
車を持っている。(仕事用かな?)
などなど…。


・1980年代
・山の中の大きな温泉街
・又は、古い町並が残る観光地


皆さんの予想はどうでしょう?
この不思議な空気の環境は、こういう背景からくるのかな?なんて思いました。

8

気ままな猫をつかまえて~♪

こちらの作品は私のサブ萌えポイントをついてくれた地味に素敵作品でした。
どこにそのサブ萌えポイントがあったかというと、
「猫が捕まえられる(それを猫が望んでる)」展開、これが地味に好きなんです。
ビッチでフラフラした猫ちゃんは実はすごく好きな人がいて、
その人が自分のことを好きになってくれるまで待つとか、
その人と一緒じゃないとダメだと気がつくとか、
そういう展開が地味に萌えるポイントなんですね~。
描き方によっては萌え転がったかもしれないと、大変惜しいなと思いながら読みました。

こちらの作品は時代物の割にセリフに情緒がないのが個人的に大幅な減点面でした。
何となくここ最近の元さんの傾向なのかなという気もします。
キャラクターのセリフが大変現代的なんですよね。
それもかなり直截な物言いなのでなおさら情緒に欠ける気がします。
現代設定やぶっ飛び設定の場合は全然気にならないのですが、
せっかくノスタルジックな雰囲気があるに、そこだけとても惜しいと感じました。
時代を意識した背景・言葉は自分にとっては萌え要因の一つなので、
そこが評価に大きく影響しました。

途中から雪のお母さんが出てきます。
例のごとくビッチでDVに遭っているという設定でした。
このあたりは時代的にもさもありなんなので特別理解できない内容でもないし、
よくあるパターンではありますがそこまで気になりませんでした。
でも女性という立場から読むとここの描写は地雷になる人もいるような気がします。

最後のおまけ漫画が面白かったです。
舶来の薬を調味料と間違えて料理に混ぜてしまった雪、
それを食べると幻覚が見えるのです。
家に帰ってきた信一郎が裸に見えて思わず「抱いて!!」と抱きつく雪が可愛いかったです♪

個人的にセリフの情緒面が欲しかったことがあるのでそこがマイナスなんですが、
地味に萌えるポイントが入っていたので、足して2で割って萌評価にしました。
のんびり作品も嫌いじゃないので、これはこれで味わいのある作品のように思いました。

ところで画家の野ノ原先生がネコって…!!!
襲い受けだったんですねwwwその情報は特にいりませんっ(笑)

9

まるで野良ネコ

この話の主人公・雪は本当に野良ネコみたいです。
家を持たず、ご飯をくれる人のところを渡り歩いて気まぐれにその場に甘えてその場に居付いてみたり、ふいにいなくなったりする姿はまさに野良ネコ。
でもそんな野良ネコでも、ほんとうは一番居心地が良くてここに住みたいなと思う家と人があって、
だけど相手がそれに気がついてくれない。自分はここの家猫になってもいいと思っているのに・・・
猫の擬人化ではないか?と思えるようなお話でした。

雪が居付いている画材屋の倉岳は、他の男とどこが違うのか?
距離感ではないだろうか?
気まぐれで可愛がる人と、しようがないなもう、と思いながら自由にさせて束縛しないで、でも自分の存在を気にしてくれてそれがとても居心地の良さに繋がる人と。
この人の喜ぶ事がしたいな、この人と一緒にいたいな、そう思える事が、ただの野良ネコと違うのではないのかと。
対比が雪のお母さんでした。
それがどんなに酷い人だろうとなすがままなのは、逃げられないのではなくて逃げない。
自分で求めないで、与えられたもので受け入れてしまう部分。
相手に求められて、自分も求めるのが一番いい関係なのに、求められる事をそれがどんな形であれ愛されていることと勘違いしてしまう悲しい人。

雪が、倉岳が料理を褒めてくれることから店を出したいと願った時に近づいてきた画家の野ノ原。
お金につられるのは、まるでまたたびに惹かれる猫のよう(打算的)
最初はそんな目的もあるから、そして甘えてくる野ノ原がかわいいと思うが、甘えて手放さなくなる執着を見せられて、嫌悪感を抱く。
はじめはおじいちゃんなのに寝顔がかわいいと言っていたのに、後、おじいちゃんくさい(うぇ)ってなってましたから・・・(甘えたがりのネコ同士ではw)
もう雪は、自分が誰の側にいたいかわかってる。

倉岳は、奥さんとの離婚は割り切っているような感じがします。
執着していないようでいて、感じている寂しさは、一人で食べる飯はまずい。に現れていました。
友人の村井の後押しがないと、めでたしにならなかった、ちょっとふがいない男な感じもあるけれど、
雪がノラ猫だっただけに自分の手元にとどめていいのか不安だったのですよねv
やはり、一緒にいたいと願うお互いがあってこその相性。

とてものんびりしたゆる~い関係とお話ですが、結構修羅場があるのに、ほんわかしているこの空気が好きです。
萌×2に一歩及ばない萌えですが、このお話の空気感は気に入っています。

10

この雰囲気が好きです

タイトル通り、のらりくらり、猫のように気ままで奔放な雪は人獣化した猫みたい。
それをだらしないと言いながら、自宅で好き勝手、ふらりとやって来る雪を
拒みもしない、歓迎もしていない画材堂店主、倉岳。
時代背景も現代ではないのでレトロな雰囲気があって味があります。

倉岳は過去に妻に出て行かれたことが少しこだわりになっている感じでしょうか。
来るもの拒まず去るもの追わず、何かに執着して激しく求める事も無く、
相手の気持ちにも鈍感で不器用。

雪は身体を売って生きている母親と共にいたが、その母に捨てられてからは、
その日の寝場所や食い扶持を得るようにふらふら声を掛けてくる相手と直ぐに寝ちゃう。
貞操観念と言うものは一切持ち合わせていないみたいですが、
倉岳のことは好きで、そこだけが聖域みたいな感じです。

倉岳が雪の作った料理をうまいといい、食堂を開くなら食べに行ってもいい、
そんな言葉一つでお店を始めたいと思う程いじらしさも見せるけど、
倉岳には全然伝わらない。
倉岳の雪に対する気持ちの変化、雪の倉岳の側にいたいと言う望み、
野良猫がご主人様と安らげる住まいを見つけるようなレトロ感あふれる話でした。

7

のらくらしすぎ・・・?

いつ面白くなるのかなー…なんて思ってるうちに読み終わってしまいました。
(身も蓋もない言い方ですみません;)

雲を掴むような感覚が終始続くというか…独特のゆるーい空気にあらゆる因果関係・ヤマ・オチが飲み込まれ謎の気持ち悪さが残る読後感。
(絵や雰囲気は好きなんですが・・・)


時代モノで、セフレが恋人になるまでの話。
画材屋を営む信一郎(攻)のもとに、
気まぐれにフラッと寄り、セックスをしてはいなくなる自由人・雪(受)が
信一郎を喜ばそうと食堂を開きたくて偉い先生を誘惑→軟禁状態になったり、
次の話では先生がいきなりイイ人になっていて、男狂いで雪と寝た経験もある母親を見つけてくれ、母と暮らす男の暴力から守るため先生の家に母子で厄介になったり・・・
信一郎は、自分には関係ない素振りを見せつつも、
雪の動向をチラチラ聞いて、心配で毎回助けに行きます。


信一郎が、"側にいてほしい"とハッキリ言葉にすること。
自分がいなきゃ(信一郎は)ダメだ、と思っていた雪が
本当は自分の方が信一郎がいなきゃダメだ、と依存心を自覚すること。
この二人の気持ちの変化がもっと丁寧に追われていれば、入り込めたと思います。

実際は、
孤独でヤンデレ、実はネコ(!!!)な老先生とか、
生活力がなくて男がいないと生きていけない母親のダメさ加減に重きがおかれていて、
雪と信一郎の互いへの気持ちは?どこに惚れて、何を根拠に↑の心境の変化が?
このへんが描写不足なため、なんとも感情移入しにくい~~~(泣)
信一郎の元妻のエピも、1話で消化していてあまり必要性を感じない。
人間ドラマにしたかったのか?癖のある脇キャラを色々出してみたはいいが、一人一人の描写がすごく雑な感じが…。

そして雪。
(色んな意味で)"ダメな人"なのは雪だろどう見てもー、
と思いながら読んできたので、後半でやっと"ダメなのは俺の方だった"と自覚されても
うんそうだねとしか言えないのが辛い;;
「惨め」とまで言ってフッた先生に平気で頼る図太さも好きになれないし、
「一緒にいて」と言われて一旦引き受けた母親を最終的には先生に任せて
自分は信一郎のもとへ帰るのも、責任感なさすぎてなー。
信一郎に対してだけは健気なので、まぁ信一郎に惚れられるのもわかるけど、
読者的には魅力が分かりませんでした(汗)


いっそ、丸っと脱力系コメディで統一したら良かったんじゃないかなー。
セックス依存とか、愛人の暴力とか、シリアスな題材を扱いきれてない印象。
描き下ろしの、異国のアヤシイ調味料で、皆が裸に見える幻覚が…って話は面白かったので。

雑誌で飛び飛びに読んでたときは、
纏めて読むと印象が違うかもと思っていたんですが、あまり変わらず…中立評価とさせて頂きます;

10

まだ好きになれない。

遊び猫。確かに猫モチーフ。

ひらひらゆらゆら、飄々としていて魅力的。

実の親に捨てたれた過去
男と寝る事でしか生きていけない母親

母親と男と関係をもち、気持ち良いと感じる生い立ち

自分の体を愛してくれる人となら
寝る事

こんな設定よくあります。
そして、好きじゃない。
過去との絡み、家族のしがらみ
トラウマ、快楽で埋める寂しさ
このてのパターン正直好きじゃないのです。

一度読んだ時、がっかりしました。お母さん出てきちゃったし
相変わらずだし殴られているし
ため息しかでなかったです。

でも、ハルヒラさんの描く、不幸の中の光は暖かく感じてくることが多いため

色々読み方をかえてみました。

帰る場所がある。好きな人がいる
一緒に暮らせる。

良かったなと。思えるところまでどうにか、持ち直しました。

時間をかけてまた読み直します。

6

あぁ~萌えが・・・萌えが・・・(追記しました!

自分的には萌えがあまりなかったです。
先生の作品で虎ダイとマウリはかなりはまったのですが今回の攻めがいまいちブー(何?)でした。

猫のような雪はふらりと信一郎の元へ戻ってきてはまたでていきどこかの男の元へでていく。
戻ってきては信一郎に「抱いて」とこうがいかんせん信一郎は鈍感ときている。
どうせ誰かれかまわず抱かれているのだろうと思い軽くあしらう。
雪が本当に好きなのは信一郎だけ、雪が猫気質なのには母親の影響が大きくて・・・・。
たまたま出かけた個展で一人の先生と出会う男色家だ。
信一郎に「お前の料理はうまい」と言われ定食屋なんていいかもなと言われいた矢先に先生からパトロンをもちかけられる。
信一郎が喜ぶならなんだってする雪だが自分のためとはつゆとも知らずまたあいつは・・・と呆れるばかり。
信一郎は自分の気持ちにも雪の気持ちにも鈍感でおいおいおいとなってしまいます。

この中で一番!と思うセリフが雪の「先生ネコだったんだよね・・・」(笑)ききとーないわ!!

しかし雪のお母さんがこれまた受け付けない(笑)
この人必要??まぁこの人あっての雪なのでしかたのないことなのですがね。

----------------------------------------------
追加。
読み返せば読み返すほど味がでてくる作品。
上記は、読んですぐの感想なのですがそのあと何度か読み返すとハルヒラさんらしい作品だなぁと思えました。
なんだろスローなんですよね。ゆきのようなほわほわとひなたぼっぽしたときの温かさが感じられる受けだなぁと思いました。
ん~。BLってその時の自分の状態により味方が変わるのでやっぱり面白いです。!

8

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