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表題作ストロベリーペイン 果てしない闇に僕らは

朝比奈巽・編集者・28歳
小山春彦・イラストレーター兼デザイナー・28歳

同時収録作品恋の闇、愛の光

城之内衛 実業家(元銀行員) 28~46歳
小山秋斗 絵本作家 18~21歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

編集者の朝比奈巽は、正体不明の人気デザイナー・haruと仕事をするチャンスを掴む。だが巽の前に現れたのは、15年前に死んだはずの小山秋斗そっくりに美しく成長した秋斗の弟・春彦だった。「君は、僕の奴隷にでもなって償わなきゃ駄目だ。僕は絶対に、許さない……ッ」復讐を口にする春彦は巽にまたがり、自らの肉体を使って巽に背徳的な快楽を与えるが……!!

作品情報

作品名
ストロベリーペイン 果てしない闇に僕らは
著者
亜衣木絵子 
イラスト
コウキ。 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344829565
3.2

(18)

(4)

萌々

(4)

(5)

中立

(3)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
8
得点
54
評価数
18
平均
3.2 / 5
神率
22.2%

レビュー投稿数8

てんこ盛り

犬飼のの先生の別名義作品。
なぜ別名義にして描こうとしたのかな。
でも別名義だからこそ、ここまで奇想天外なてんこ盛り作品ができたのかも。

中学時代の同級生(受)が同級生だった攻に兄を殺されたと復習をする中で、
4人の人間関係が紐解かれ、最後に、ファンタジーで終わるという。
摩訶不思議なお話。

評価を中立にしたのは、中学時代の攻めがゲス過ぎて、感情移入出来なかったから。
先生としては、サスペンス風にしたかったので、
攻めを憎むべきキャラに設定したと思うが、あまりにもそれが度を超えていて、
自分勝手で陰湿な外道ぶりに怒りと気分も悪くなった。
ここまでされて、どこに攻めを好きになる要素があったのか、受けの心理に着いていけず。。。
でも最後のファンタジー展開は好き。

4

サプライズに次ぐサプライズ

犬飼のの先生の別名義作品と知り、電子で購入。
作家買いの場合、あらすじ見ずに読み始めます。

読み始めてビックリ!第一章から驚きの展開でした。
父親が経営する出版社で営業職の[朝比奈巽]、社運を掛けた新作本の表紙のイラストを依頼しに人気イラストレーターharuの元に訪れた。
美しい青年haruの正体は中学時代の忘れたくも忘れられない同級生[小山春彦]、春彦は復讐のため巽を逆レイプ。

えーーー!なになに?どう言う事?って戸惑いつつも先が気になりました。

ここから、過去パートになるんだけど、春彦くんは両親が他界してて8歳離れたお兄さんと貧乏二人暮らし。
巽くんは、そこそこ裕福なお家の一人息子。
美しすぎる故にトラブルに巻き込まれがちな兄と兄の事でイジメに合う春彦。
そんな春彦を見てみぬふりの巽。

詳しくは書かない、あとは読んでみて欲しいのだけど
とにかく過去パートがしんどい。
一気に読まずに3日掛けて読んだのもあるけど、だいぶ引きずった。
都合よく助けに来てくれるヒーローなんて現れない、現実なんてそんなもんよなってツラくなった。

でもね、やっぱBL作品なんだよ。辛いだけでは終わらない!ちゃんと報われる日がくるんよ。
それはそれはビックリしたけども。
とにかく読んでみて欲しい。
面白いお話でした。

私は、犬飼のの先生の作品を全部読んでいるわけではないけど、共通点を1つ見つけた。
のの先生の作品はアッと驚かされる事が一度は起こる。
こちらの作品は一度と言わず私は5度ほどビックリしたけど。

未読の作品にも私の見つけた共通点あるのか確かめたいなと思いました。

今回電子で買い、挿し絵がない仕様だったのが悔やまれました。小山兄弟の美しさ、城之内さんのルックス見てみたかったー。どのシーンがイラスト化されてたのか気になる。

2021年大ヒットしてるヤンキー漫画にハマってるこのタイミングで読んだから余計に受け入れやすかった気もします。(読んだ人にはわかる)

5

読後の評価に頭を抱えてしまう不憫ドラマ

2013年刊。
実はこれ、何年も前にマイページ内の『読みたい本』としてチェックしてあった一冊だった。
普段からピンときたものはどんどんチェックを付けて置くせいでそれが相当数溜まった状態になってしまっているが、ようやく通販にて取り寄せて読んだ次第だ。
確かにこれは読み終わった後に頭を抱えてしまうね…(苦笑)
でもまぁ自分の好みとは違っていても、”評価に困ってしまう”って話を読むのも結構面白かったりする。

前半(作中では平成10年)は、巽と春彦の中学生時代が綴られていて、いじめ加担者といじめられる側の溝が生じていたところに、春彦の兄・秋斗が失踪したせいで絶縁となってしまう。
後半は15年後(作中では平成25年)、巽を憎み続ける春彦と、不思議な能力を持っていながらも秋斗を救えずに罪の意識に苛まれ続けてきた巽の再会となる。

前半は、両親を亡くした兄弟に不幸な状況が重なってしまい、春彦自身にはどうしようもない境遇に追い込まれているうえに、陰湿ないじめ描写も盛り込まれていて辛い。
美人でありながら薄幸な秋斗に惹かれた巽だが、年上の城之内が元恋人の秋斗に宛てた手紙を盗んだ愚かさも相まって、この不憫の連鎖をどう昇華できるのか後半が気になった。

…が!?(゚д゚)
後半からクライマックスにかけての仰天技にはビックリよ!!
まぁ確かに巽の母方の家系はイタコを生業にしていて母親も占い師、巽自身も幼い頃はよく予知夢を見ていたという伏線が貼ってあるけれどね。
この結末って作者の大胆な思い切りの良さが現れているとも思えるが、せっかく頭の中であれこれ考えていた、子供ならではの無慈悲さや負の感情への思いをどう昇華するのかって期待のやり場が無くなった感も強い。

この話、前半と後半で物語の性質がガラリと変わってしまうのが最大に残念なのだが、所々共感したり惹かれたりする部分もあるので一概に趣味じゃないと切り捨てられないんだよなぁ…
ところで全くの余談だが、これだけ不憫な状況にあっても秋斗兄さんの周囲を惑わす魔性キャラぶりは密かに気に入っていたのだった。
人は年月の経過と共に身も心も変わりゆくものだが、この話では変わりようがない、なかったってのはある意味スゴいのではないだろうか?

4

ファンタジー。

表紙とあらすじで購入。
作者さんの商業処女作?!ですかね。
読み始めで「このお話ミステリBLだったの?!」と感じていましたがそういうわけではなかったみたいです。
作画先生コウキ。さんのコメントでどんなラストが待ってるんだー!と期待しながらすごく引きこまれる作品でした。

結末を知ってもなお、まだ違うどんでん返しがあるんじゃないかと疑ってかかってたのですが、それ以上はなかったのでハッピーエンドでホッとしました。

色々な事柄が重なって秋斗が失踪(死んだ)と分かっている春彦なので、過去にいじめに加担(黙認)した巽でも好きだった気持ちがまた膨らんで行くのも分かる気がするし、過去にした色々な過ちで巽が贖罪の気持ちで春彦と一緒に過ごしていたとしても、同じ「過去(秋斗)」に囚われた2人は、再開時に、好きという感情ではなくても一緒にいる運命。
傷つけた側と傷ついた側、自分の傷を癒やすため、お互いが傷を舐め合う関係から恋愛へ。
秋斗が失踪した時点で、15年後の未来までの道のりが決まっていた!面白いです。
なにより、恨むべき対象の巽に春彦が「いってらっしゃい」と本人に聞こえないように呟いた所でウルッときてしましました。

ただ1つ私の理解能力がないせいで捨て猫の話がよくわかっていません。
猫を助けるためにあの日も「過去に戻った」ということなんでしょうか。
25年秋、巽が助けた猫は4匹。
25年12月23日頃近所の奥さんが拾った猫は3匹(という描写)。
何度も読み返して、考えれば考えるほど頭にハテナマークが浮かんでしまっています。
これあんまり深く考えない方がいい感じのやつなんでしょうか??(汗)

他の作品の検索をしてもヒットしないので、今後も注目の作家さんです!

3

現在と過去が交差する。

小山秋人は15年前に死んだ。
なのに今、目の前には死んだ秋人そっくりな男がいる。
その男は秋人の弟、春彦だった。 
なぜ分からなかった? 忘れていた? そうじゃない…絶対に。


編集者の朝比奈は、人気イラストレーターのharuの元へ依頼へ向かう。
柔らかく誰にでも受け入れられる絵を描くharu。
挿絵を描いてもらえば、ベストセラー間違いなしの売れっ子である。
挨拶をしにマンションへ赴く。
マンションのドアを開けた瞬間に、閉ざしていた記億のドアが開く。


これは、とても難しい内容です。どうして秋人は死んだのか、という点より
誰のせいなのか…  あの人か、はたまたあいつか…

パラレルワールド的な世界も入っている気がします。
終わり方も好きです。完全にファンタジーな終わり方ですが
結局みんな、幸せに感じているようなので、私も幸せです。

2

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