• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作海辺のライムソーダ

ホアヒンのホテルオーナー ケン
タイで恋人に振られた大学3年生 桂木照彰

その他の収録作品

  • ライムソーダを二人で
  • あとがき

あらすじ

親友に誘われ互いの恋人とともにタイ旅行へ行くが、照彰は恋人と親友に裏切られてしまう。二人の行動が信じられず照彰は恋人の迎えを待っていると、ホテルのオーナー・ケンに話しかけられる。事情を知った彼と一緒に過ごすうちに照彰はケンに心惹かれていくが…。

*10月10日よりショコラHP上にて
書き下ろしSSを公開!!

作品情報

作品名
海辺のライムソーダ
著者
尾上セイラ 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
ISBN
9784778115388
3.5

(21)

(3)

萌々

(8)

(8)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
4
得点
72
評価数
21
平均
3.5 / 5
神率
14.3%

レビュー投稿数4

同じように恋に傷ついた者同士

ショコラ新人賞を受賞した作品で、舞台はゲイに優しいお国のタイが舞台です。
タイと言えばバンコクあたりが日本人には有名でしょうが、この作品の舞台は
ホアヒンで日本人にはメジャーなリゾート地では無いと思うのですが、
そんな地でホテルを経営しているオーナーのケンと日本人大学生との恋のお話です。

照彰は幼なじみで親友でもある友人に裏切られ、結果的にホアヒンのホテルに
一人残されることになります。
それは本当に友達なのかと思えるほど酷い仕打ちで、友人が前に付き合っていた彼と
付き合う事になった照彰ですが、その二人が照彰を裏切ってよりを戻し、
ダブルデート旅行のはずが、恋人と友人が黙って消え、友人の彼はそのことで怒り、
照彰が片棒を担いでいたのではないかと暴力を振るい、照彰は親友に裏切られ
恋人に裏切られ散々目にあうのです。

裏切りと信じられない恋人の仕打ちに傷つき一人タイのホテルでもしかしたら
恋人が戻って来てくれるかもと言う微かな願いを抱きながら独り傷心の時間を旅先で
過ごしている時に、照彰が泊まるホテルのオーナーのケンに出会い、慰められ、
ケンも5年前に恋人に手紙一つで去られた過去があり、照彰の姿に5年前の自分の姿を
重ねて、同情から始まった関係が恋になっていく展開です。

そして、照彰の親友と恋人から傷つけられた心はかなり深い感じで、新しい恋に臆病で
無邪気で残酷な親友のせいで、自分自身に自信が持てない照彰の気持ちが切ないです。
ケンとの間も、ケンの元カレの事が照彰を不安にさせ、すれ違ってしまうのですが、
ケンの思いきりの良すぎる行動で危機一髪的な別離が回避されてのハッピーです。
同情から恋に、寂しさから恋に、でもそれが本物の恋になるそんな内容でした。

7

脇役たちへの怒りが収まりません。

新刊チェックで粗筋を読みましたが、あまり興味が湧かず、
購入しなかったのですが、いつもの書店で新たに特典つきフェアがあり、
フェアの機会に新本で購入しました。

受けの親友と、その親友の元恋人で今は受けの恋人、親友の今の恋人が、
受けに対して余りにも酷い仕打ちをして、読み終えた後も怒りが
収まらない状態です。
もう、脇役たちの名前も出したくないくらいです。
一体この怒りを何処へ持って行ったらいいのか、このことも余計に怒りを
煽られてしまい、この感情を何とかしたい思いで一杯です。

特に受けの親友と、その親友の元恋人で今は受けの恋人については、
まるで離婚を決めていた両親が小さい子供を遊園地など楽しい場所に
連れて行って、そこで子供を置き去りに捨てて両親共々姿を消した、
というような、小説などによくあるようなエピソードだと脳裏に
浮かびました。

受けの親友は、受けに謝ってはいたけれど、最後の最後まで誠意が
全く感じられず、裏切った受けの元恋人は、結局、受けに対して
謝ることなく、たとえ受けに恋愛感情が無かったとしても、
受けの、人としての好意を利用するだけ利用して捨てて、
裏切って駆け落ちした後は幸せになったかもしれませんが、
こんな人たちは受けよりも もっと辛く苦しい思いをしたらいいのにと
思わずにはいられませんでした。

受けの親友と裏切った元恋人も色々あったと思いますが、
どんな波乱万丈があっても、この二人の物語は読みたくないです。
この二人なら、色んな困難を乗り越えたと自慢している様子が
容易く思い浮かんで、とても陳腐でしかないと思いました。

受けの親友の恋人だった人も、自分の怒りの感情に任せて、
受けも裏切られて同じ状況なのに、一方的に受けを殴りつけるのが、
どうしても許し難いです。

その反面、受けと攻めは一点の曇りもなく本当に良い人で良かったです。
二人には末永く幸せに、今後は脇役の三人のような人たちとは
無縁であることを願うばかりです。
また、滞在先のホテルのスタッフたちも良い人で良かったです。

そういえば、今回の舞台はタイですが、タイが舞台の作品は
初めて読みました。

今回の評価は、少し迷いました。
今回は、脇役の三人への怒りに囚われ過ぎたため、
いわゆる「萌え」が起こらなかったのですが、
主人公の受けや攻めに対して「中立」や「趣味じゃない」評価は
全く当て嵌まらなかったこと、
脇役たちへの怒りの感情に流されて「趣味じゃない」評価をするのは
少し筋が違う気がしたこと、評価する観点がズレている気がしたこと、
これらの点から、脇役の三人の存在を消してしまえば、不快に感じる要素が
見受けられないので、恐らく迷うことなく「萌」評価になるだろうと思い、
最終的に この評価にしました。

今回レビューを投稿するにあたり、読後、あまり間を空けずレビューの
下書きを書き終えて、それから約一年弱ほど寝かせていたのですが、
久しぶりに自分のレビューを読み返しただけでも物語の内容や
脇役たちへの怒りの感情が鮮明に蘇りました。
読み終えた後も、これほど脇役たちに対する怒りが収まらない作品は
生まれて初めてではないかと思います。

4

今夜だけ、僕を恋人にしてくれない?

帯のセリフですね。
身内が持っていて、この話面白いから読んでみて
おすすめと言われ読んでみました。

元彼にひどいことをされて、凍り付いていたテルのこころが
ケンの言動や人柄に少しずつ溶かされていきます。
それにしても、逃げ出したテルを捕まえるために
警察まで使ったケンには立派なヤンデレの素質を感じました。
でもBLにはよくあることですよね、
権力や金で好き放題するのは褒められたことでありませんが
受けのためにその権威を振るうのは嫌いじゃないです。
元彼の行いがひどすぎてテルが可哀そうで仕方なかったので
ケンのような素敵な攻めと出会えてよかったと思います。

0

ケンの特別なライムソーダ

2011年 第2回小説ショコラ新人賞 期待賞受賞作
みずかね先生の絵に惹かれて選択。

開放的で明るいタイのリゾート、ホアヒンは、宏樹の提案で来たリゾート。
でも、すぐに恋人は宏樹と寄りを戻して、日本へ帰国 島田にも殴られる照彰
置き去りにされても、恋人を待ち続ける照彰・・バカじゃないの?
自信が無くて、ケンからも逃げ出す。
宏樹の我儘に振り回される照彰は、自虐思考のM気質?
気分が晴れない展開、SSでやっとで辿り着くハピエン。


●桂木 照彰:大学三年   
●佑也:照彰の今カレ 宏樹の元彼 宏樹に未練

●越谷 宏樹:大学三年 照彰の友人 我儘 美貌  
●島田:宏樹の今カレ 照彰を殴り帰国 

●ケン:20代後半 ホテルのオーナー 
富裕な一族。父は英国人 母がタイ人。
五年前に別れた日本人の恋人に未練

★ショコラHPのSSは、卒業後、タイで就職した照彰
http://www.chocolat-novels.com/new_novel/ss.html

0

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP