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表題作レザナンス・コネクション―共・鳴・関・係

中沢了 実子
中沢真紀 養子

その他の収録作品

  • グッバイ・ミスティ・ラブ

あらすじ

初夏、高校2年の出来事―。
油絵具のにおいがこもる美術室で西村陽子は、中沢了と中沢真紀を見た。
光と影、陽と陰―対照的な二人は、いとこのような間柄だと聞いていた。
しかし、陽子の目の前でおこった光景は、まるで恋人同士のような甘く官能的なものだった―その瞬間から、陽子は真紀に恋していた…。
終りのある愛。
それゆえに、静かに切なく燃えてゆく。
男たちの切ない心を描いた恋の美学。

作品情報

作品名
レザナンス・コネクション―共・鳴・関・係
著者
野村史子 
イラスト
麻々原絵里依 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784044332013
4

(5)

(2)

萌々

(1)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
20
評価数
5
平均
4 / 5
神率
40%

レビュー投稿数1

二つ目の中編は神です

泣きました。
中編が二つ入ってます。
野村史子さんの本ってこの本と『テイク・ラブ』の二冊しかないみたいんですが、他にはないのかな?ご存じの方がいらっしゃるなら教えてください。二冊で五作あるどの中編も完成度の高い良作で、もっと読みたいと思わされただけに。
とくにこの本に収録されてる『グッバイ・ミスティ・ラブ』はめっちゃ良かったです。切なくて泣きました。

『レザナンス・コネクション―共・鳴・関・係―』
女性が主人公という、珍しい小説。
この女性の視点から、了と真紀という、血の繋がりのない義理の兄弟の、過去から現在にいたるまでの恋愛が描かれる。
この女性は、真紀に惚れてます。
ただ視点になるだけじゃなく、最終的には不器用な二人のキューピッド役になるという、大事な役目も背負ってます。
良作でした。

『グッバイ・ミスティ・ラブ』
超良かった。
泣きました。
商品の買い付けにイギリスに出向いた、日本人とスコットランド人の恋の話です。
イギリスの、ゲイに対する当時の差別意識やら法律やら解放運動やら、現実とリンクさせた内容はとても興味深く、そして深かった。
後半、怒涛のように泣きました。
ものすごい余韻でした。
野村史子さんが書かれた数少ない中編のなかで、この作品が一番好きです。
これ一つだけなら、神です。

2

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