身体から始まった酷い男。なのに心まで奪われる――!?

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表題作いじわるな悪魔

牧山要,同じマンションの最上階に住む元サッカー選手
八田裕也,マンションの3階に住む大学生

その他の収録作品

  • エンディング

あらすじ

大学生の八田は、同じマンションに住む元サッカー選手の牧山に食事に誘われ部屋に入るが、自分の方が食べられてしまった。牧山は女性との噂が絶えない華やかな芸能人、地味な自分とは違う。分かっていても、恋愛に不慣れな八田は溺れてしまう。そんな八田をからかうように、牧山は恥ずかしい事を要求し、激しく身体を求めてくる。抱かれる度に敏感になり、悶えさせられる八田だったが、内心は遊ばれているだけ、と切ない。心まで満たされたい八田の願いは叶うのか――?

作品情報

作品名
いじわるな悪魔
著者
いさか十五郎 
媒体
漫画(コミック)
出版社
笠倉出版社
レーベル
カルト・コミックス X-kidsセレクション
発売日
ISBN
9784773098273
3.3

(64)

(11)

萌々

(22)

(18)

中立

(7)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
13
得点
204
評価数
64
平均
3.3 / 5
神率
17.2%

レビュー投稿数13

俺が小悪魔ならあなたは魔王

電子配信だった作品を書籍にまとめた1冊。
ああー!!もう超好きです。
題名の「いじわるな悪魔」って攻めの事ですが、このいじわる加減と彼を好きで自分のものにしたいと願う健気な受けの組み合わせが、ゆるぅりとコミカルに時に切なくエロく展開していくストーリーも含め、何よりもキャラクターに魅力を感じます。


マンションのエレベーターで一緒になった最上階に住む牧田に食事をごちそうになった大学生の八田は、ついでに牧田においしく頂かれちゃいます。
カラダから始まる恋。
牧田は女性の噂が絶えない遊び人の元サッカー選手。
ぐいぐいと牧田のペースに乗せられてカラダも心も「好き」を実感し、自分のモノにしたいと願うのだが、牧田は自分に本気なの?


この牧田のキャラクター、大人の余裕なのか我儘な子供みたいなのか、自分本位であるけれど何故か憎めない。
ピーマンが嫌いで、家に押しかけてピーマンの料理を喰わす女は嫌い。
その料理をおいしそうに食べてくれる八田。
勝手に部屋に上がってシャワーまでつかっていたり(驚)部屋に来る八田に「ただいま」って言わないの?って。
エッチはちょっと意地悪で、それで八田を昂らせる。
仕事を始めて余り会えなくなると、八田に焦らしプレイで更に苛める。
「かわいいから苛めたくなる」
だけど着実に彼に生まれているのは八田への執着愛。
かわいくてかわいくて手放したくない感満載。
それを解りやすく表現するんじゃなくて、大人の余裕なのか意地っ張りなのか、でも結局牧田が八田を好きすぎて翻弄されてるんじゃないだろうか?
オロオロする代わりに意地悪したりエロなエッチで八田をとかしてしまう。

八田は健気です。
多分彼は牧田比でとっても普通でまともな男の子。
牧田が好きで悩んでも自分のモノにしたいと望んで決して受け身だけじゃない。
もっと彼を知りたいと、彼の友人がしているブランドのモデルをしてみるが、自分の知らない牧田を他人が知っていることで嫉妬してみたり、その愛は結構深いのです。
あんな意地悪な男・・・と思うがそれは決して不本意でないのは意地悪なエッチはとても甘くて蕩けるエッチだから。
そしてその後に見せてくれる笑顔が好きだから。

実はエッチシーンが実にいいのです!
牧田の言葉による八田を恥ずかしがらせるセリフが、決してクサイと思わない。
よくある定番の、君はエッチだね、とかそういうたぐいのセリフなのにエロく感じるのは八田君の表情と反応がエロいせいかも!?
一番ゾクゾクくるエロは、ピアス穴をあけるという八田に目隠しをして、カラダを触るシーン。
一体どこに開けるのか、恐怖と期待と快感で八田が興奮の極限を迎えるシーンの描写、この本の中で一番のエロスを感じました♪

かわいいけど決してひ弱じゃない、決して受け身じゃない八田君の魅力もあるし、牧田の掴みどころのないキャラクターも魅力。
あとがきにある、牧田の執着愛とそのちゃっかり性格で八田家に認めさせてしまう4コマ漫画に笑ってしまうのでした。
自分的「神」に近い萌×2です☆☆☆


9

貫かれるたびに嵌ってしまう

凄く色気のある作品だと思うのです、帯に「貫かれるたびに嵌ってしまう」って
コピーが入っているのですが、それもない様にばっちり沿ったナイスコピー。
大学生で大人しい人見知り気味の八田は一人暮らしの自宅マンションに帰ったとき、
エレベーターで偶然乗り合わせた牧田に腹ペコで鳴った音を聞かれ、
同じマンションのよしみで食事に誘われ、食欲に負けてお邪魔してしまう。

初めて会った相手なのに牧田の大人の色気に惑わされるように抱かれてしまう。
多少始めは強引だったが、身体からハマってしまったように熱に犯されるように
始終牧田のことを考えてしまう。
牧田は常に女性との噂が絶えないモテる元サッカー選手で住む世界が何もかも違う、
始めは1度だけだろうと思っていても、もう1度会いたい遊びでもいいから
抱いて欲しいと思うようになる八田なのです。

いじらしいほど一途に思いを募らせていく八田と、恋愛ごとに成れた感じで
悪い男ってこんな風かもと思わせる色気を八田相手に撒き散らしているのですよ。
子供の八田くんなんて牧田の手にかかればすぐに快感でメロメロ。
身体を落されて心まで牧田のことで一杯になってしまう。

八田くんが一方的に翻弄されて振り回されているかと思えば、実は既に牧田を
振り回していたりする八田くん。
後半に大人の吐き出す好きと青年の吐き出す好きの言葉の重みの違いで
微妙に誤解してすれ違ってしまったり、好きな人の好みになりたいと自分を
変えようとしたり、甘苦しく切ない恋心がものすごく伝わってくる作品で素敵でした。

4

悪魔が磨く原石

地味で大人しい大学生・八田が、
同じマンションに住む元サッカー選手の芸能人・牧山に
美味しくいただかれちゃって、身体も外見も色々と開発され一躍人気者になるけど、欲しいのは牧山の心ただ一つで…という健気な恋心を、切なくもコミカルに描いたお話。


よく見るとイケメンの八田(受)。
第一話から、
並ぶと牧山と背が変わらなかったり(むしろやや高?)
脱ぐとイイ身体してたり…と、
磨けば光りそうな素材の良さが伝わってきます。
そして、牧山の友人の誘いでモデルの仕事を始めてからは
どんどん垢抜け、人気モデルに…というスピーディーな展開は
シンデレラを見ているようで実に楽しい♪
しかし性格は相変わらず健気で控えめで、
どれだけ女子にキャーキャー言われようが
考えるのは牧山のことだけ…というギャップにグッときます。
(カメラの前ではすごいドヤってるのにw)

牧山(攻)はいかにも遊び慣れた、意地悪な大人なのですが
独占欲や変人な一面もあって、なんか憎めない。
ピーマン嫌いだったり、
八田を驚かせるため必死で尾行したりw
妙に子供っぽい感じが可愛いです。
付き合うようになっても「八田君」「君」とか
ジェントルな言葉遣いを崩さないところも何か好き♪
もっと八田にベタボレなところが見たかったですv


派手な絵ではないのに、
ちょっとした表情が妙に色っぽくて良いなーと思いました。
牧山の目の下のシワや、悪そうな笑顔がキャラに合っていて
ちょっと老けたイケメンならではの色気を感じますw
原石イケメンな八田との対比も良くてお似合いだなと♪

ちょっと惜しいな~と思ったのは、エロシーン。
回数は多いし、ピアッシングや玩具などシチュにも工夫が見えるけど、そのわりに何か薄いなーと。
上品で読みやすいとも言えますが、
個人的にはもう少し肉感とか躍動感が欲しかったですw

2

立ち込める甘い欲望

あっさりといただかれてしまう八田。
余韻に浸りながら、快楽に流されてしまった後悔よりも次があるのかを期待してしまう。欲望の忠実さに要のテクニックが気になってしまいます。

ささやかなスキンシップと抱かれる喜び、そして要の過去。
体だけでなく気持ちまでを求め始め、要に釣り合いたい一心でピアスを開け、髪を染めても世界はそれほど広がらず、結局は遊びでもいいからと次を願うだけの日々。

最初が最初なだけに片思いのまま体だけが近づくだけで、意志の疎通を怖がり、拒みながらも確かな気持ちを欲しがってしまう。
もういっそ手に入らないならと諦めるも、考え方の違いなだけで最初から欲しい物は目の前に差し出されていた。

格好良い「俺」だけを見せたい要とそれについていくのが精一杯な八田。
そんな2人のアンバランスさを濃密なベッドシーンが補っていた感じなのですが、告白の後には体裁を繕わない要が独占欲丸出しで、愛人気質な八田とはいい感じにラブラブで何より。

2

わかっちゃいるけど、止められない

同じマンションに住む元サッカー選手の要に食事に誘われた大学生八田。
要の部屋に行くと、襲われてしまい・・
今日会ったばかりの、それも男性に・・

最初は、拒んでいたものの、体は正直で熱くなり
ずるずるとのめり込んでしまってどうしようもない。
ある日、要のところに女性が来ているのを目撃
異常なまでに嫉妬してしまう八田。
その時自分が、要を好きになっいてたと実感する。
自分は遊びだったのか・・・最初からわかってはいたものの
すでに要なしではいられない自分になりはじめていて・・

要の心が欲しい、好きって言って欲しい・・・
体だけではなく、心も満たされたい・・
最初はお遊び半分好奇心からだった要だけど
最後には、もうメロメロに八田を好きになってしまう。

最初から最後まで、エロ多めの作品です。
どんどん、色っぽくなっていく八田。
ごく普通の大学祭だった八田が、要に翻弄されつつも
最後には要を自分なしではいられないほどに
のめり込ませてしまう男になったというお話。

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