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―――――愛と恐怖は紙一重?
表題作+短編が2編。
「リリパット」
リリパットって元々「ガリヴァー旅行記」に登場する小人国の名前。
本作は、松崎さんお得意の「ザ・ガチムチ」とは一味違って、「体格差」を描いた1編となっています。
舞台は小学校。CPは2人とも教諭で、主人公は155センチの身長がコンプレックスの向坂(さきさか)。
新任教諭の黒木が向坂に懐くんだけど、この黒木は身長2メートル越え!(←この人はガタイよし)
大きな人に寄ってこられるだけで恐怖感を抱く向坂は、ノンケなのに、オレはゲイなので近づくと襲います!なんて言ってしまう。
実はゲイなのは黒木の方で、ちっちゃな向坂は抵抗虚しくのしかかられて…
…というお話で、全4話構成ですがそれほどエロシーンはありません。
が、体格だけ見ると受けが子供みたいで、なのに年上、そしてノンケと、設定がひねりを効かせています。
黒木の元カレ・佐々先生(これも同僚!)の存在が面白い。
「4割男子の憂鬱」
20代男性の4割は未経験なんだって。さて、26才の桜田は童貞ですよ。
でも女と付き合うのはメンドくさい。
そんな時、部屋を間違えて酔って眠り込んだオッサン(コワモテ風)に童貞を見破られ、あろうことかオレが経験させてやると言い出され…
…という童貞喰いのネコおじさんのお話。
「ぼくの叔父さん」
大学生の雅雪は性欲過多。ヤリすぎで彼女が長続きしない。
ある晩新宿でゲイの喧嘩を目撃するが、なんとそれが叔父さんと男の恋人!
雅雪は、避妊しなくていいし男は楽!なんて言って叔父さんとセフレになっちゃう。
近親モノなんだけど、すごくあっけらかんとしてます。
「負けるな佐々先生!」
表題作の黒木の元カレ・佐々先生。黒木にふられて今フリー。
新しい彼が欲しい〜!ともがく。
あとがきは、作者様による作品への一言コメント。そこを読んでからまた作品を読むのも面白いのです。
新任教師の25歳 黒木が老けて見えます。
25歳に見えません。
同じ学校の教師にあっちもこっちも手を出していたら後々ヤバそうな気がする。
彼氏取られた佐々先生はちょっと気になるキャラ。
意地悪な性格だけど。
そして、エロ満載な作品かと思っていたので拍子抜け感。
してる回数は多いけどエロいかと言われたらエロくないです。
他の作品も含めBL的な萌えをあまり感じません。
可愛いと思える瞬間もないので。
話が唐突に終わってる気がする…。
松崎先生の漫画はこれが初めてですが表題作より短編2作の方が好き
オラネコ萌え良い・・・(^◇^)
受けが攻めをくたくたにさせるとか初めて見ました(笑)
他の作品がこんな感じなら読んでみたいなあ
あと表紙はかなり萌え 裏表紙も良い
恐怖と快楽は紙一重…というちょっと珍しい設定。
155㎝の受けというからさぞかし可愛らしくぷりぷりに描かれてるかと
思いきや、そこはガチムチ男性の名手!なので心配無用。
ちょっと甘酸っぱい誤解や元彼の出現などでゲイコミックぽさが
若干薄れているのでエロと胸キュン両方味わうにはうってつけ。
個人的にはそのせいでどっちつかずになった印象が否めず。
葛藤や恋心を自覚しそうな「フリ」を見せて、
「フリ」にたいする落ちをあやふやなままエロで濁すのは、
ぎりぎりまで意地をとにかく張り続ける!という受けのキャラクターを
殺してしまっていて非常にもったいなかったです。
「4割男子の憂鬱」
オジサン!だらしないオジサン!最高!
何話もだらだら描くよりも松崎さんは短編でガッチリきめたほうが向いてます。
正直表題作よりもこちらのほうが今後の展望も見えてすっきり。
Hしたいけどめんどくさい…といってた攻めが
めんどくさそうなオジサンに惹かれるのもまた面白い。
「ぼくの叔父さん」
平常運転の松崎さん。
倫理観や罪悪感などまるでない、とにかくスッキリしたい!
というあんまりにも単純な欲望まるだしな攻めが
これから叔父さんに精も根も果てるまで搾り取られるのが楽しみですw
何とも名状し難い出オチで始まる表題作ですが、
本筋はかなり骨太なラブコメです。
松崎さんの作風と言うと鬼畜をこじらせたり
肉弾戦をこじらせたりと言うイメージを強く
持たれている方が多くおいでかと思われますが、
表題作はその要領でラブコメをこじらせています。
しかも搾りたてそのまま無調整で出して来るので
読者としては気恥ずかしくてたまらない。
いっそ肉弾戦中心を求めたくなります。
で、その読者の想いに応えてかどうかは不明ですが
併録作は両方とも見事に肉弾戦をこじらせた
ラブコメだったりします。
カバー下の遊び心も含めて気恥ずかしくもほっこりした
気持ちで読める一冊でしょう。