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表題作もうちょっとで愛

犀川輔,幼なじみ,クレイアート絵本作家,25歳
篠田正一,小学校教師,25歳

その他の収録作品

  • もうとっくに愛
  • ちいさな愛のもくろみ
  • あとがき

あらすじ

地元の小学校に赴任した正一は、幼なじみ・輔の告白を冗談と聞き流すが、彼が正一をモデルにした人気絵本をつくっていると知り! ?

作品情報

作品名
もうちょっとで愛
著者
田知花千夏 
イラスト
のあ子 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344833197
3.8

(5)

(2)

萌々

(1)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
18
評価数
5
平均
3.8 / 5
神率
40%

レビュー投稿数1

のんびりほんわか

「もうちょっとで愛」
「もうとっくに愛」
「ちいさな愛のもくろみ」(SS)
の三部構成でした。

あとがきを読んで知ったのですが、前編(「もうちょっとで愛」)はデビュー前に書かれたものの再録だったんですね。
「右往左往しながらも好きなものをいっぱいに詰め込んで書いた記憶」があるとおっしゃるだけあって、「もうちょっとで愛」は、一つの作品としてきっちり構成されているというよりは全体がほんわかゆるく繋がっている作品だなと感じました。

田舎が舞台で、攻めは農家の傍らクレイアート絵本作家もしている。
そのせいか、のんびりした雰囲気の人でした。
……若干、のほほんとしすぎなんじゃないかなという気もしたけれど。
受けに長いこと躱され続けていて、かなり無神経なこともされているのに、(内心傷ついてはいても)笑ってそばにいられる人。
「もうとっくに愛」の方は攻め視点だったので、だいぶ攻めのことはわかったのですが、でもそれでも、もう少し怒った方がいいんじゃないの?と心配になってしまった。
心の狭い私には、この攻めはおおらかすぎるように感じました。

そして受けは受けで、気持ちはわかるけどちょっと……攻めに酷すぎかなあ、と。気持ちはとてもよくわかるんですけどね。

そんなこんなで、楽しく読みはしたものの、いまいち入り込めずにいるうちに終わってしまった感じでした。残念。
田知花先生の『独占欲』を読んで、その構成の完璧さに衝撃を受けて読んだ田知花先生作品だったので、予想と違ったというのが入り込めなかった最大の理由かも。
のほほんとしたお話が読みたいときに読むと、また少し印象が違うかもです。

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