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表題作月と恋わずらい

笠原勇成
不思議な体質を持つ大学2年生,20歳
直木凜
不思議な能力を持つ大学1年生,19歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

「嘘がわかる」異能を持つ凛は、一目惚れの相手・勇成と蜜月中。彼のよくない噂は聞こえるけれど、凛に向ける言葉には嘘がなくて…?

作品情報

作品名
月と恋わずらい
著者
きたざわ尋子 
イラスト
平眞ミツナガ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344836037
2.6

(8)

(0)

萌々

(2)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
1
得点
18
評価数
8
平均
2.6 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

結局は一目惚れ同士のお話

あとがきで、普通の世界の、ちょっとだけ特殊な人たちのお話ですと、きたざわさんが書かれてある通り、ファンタジーです。
現在の日本の大学生の主人公達が、ある共通点はあるものの、それぞれべつの特殊性により様々な葛藤や弊害があり生活していく中で…というお話です。

大学生の凛(受)はしゃべっている相手が「嘘をついているかどうか」という事が分かるという特殊能力の持ち主で、相手が上手に嘘をつくたびに、身がまえてしまうようになって、ただ話していて楽しめる相手がここ数年身内以外いない実情から、なるべく人と親しくしたくない可哀相な大学生です。

一方、勇成(攻)は人並外れて整った美形で、大学内だけでもあまり良い噂の無い、女性関係の派手な大学生。

二人は身内の出身地が同じという事で仲良くなり、凛は勇成が嘘を全く吐かないためにあっという間に仲良くなります。
嘘を吐かないというより、自分自身に自信があり、傲慢で強気な為に嘘をつく必要がないだけなのです。

勇成の女性関係の派手さは自身の体質によるものからくるものだったのですが、
この体質が曲者で、ありえないような設定なのです(笑)

凛は能力の為に恋愛にも慣れていないのですっかり勇成の事を好きになってしまいますが、
勇成は嘘を吐いてないけれど、凛に対する気持ちも実は言ってない。
凛も初めてと言っていい恋にすっかり舞い上がってしまって…

と、嘘を吐いているのは分かるけど、心の中までは分からないという所でお互いの気持ちの齟齬が生まれて…

特殊な設定の割には大きな事件とかも起きませんし、身内の特異性も、ただそういう事があるというだけで終わっている所も少々残念です。
ストーリー的には王道で先の読める展開なのですが、2人の特殊性は面白い(笑)
少し都合が良すぎるくらいにお互いの特殊性でカバーし合っている所が気になりましたが、最後まで面白く読めました。

ただ、私の主観ですが、イラストの平眞さんの絵がどうしても話の世界観に合っていないと思いました。
子供っぽく、あまりにもポップな軽い感じで、話まで軽くなってしまうようでその点が凄く残念でした。

3

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