雪の下のクオリア

yuki no shita no qualia

雪の下のクオリア
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神79
  • 萌×233
  • 萌26
  • 中立10
  • しゅみじゃない6

--

レビュー数
20
得点
615
評価数
154
平均
4.1 / 5
神率
51.3%
著者
紀伊カンナ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics CRAFTシリーズ
発売日
価格
¥657(税抜)  
ISBN
9784813031147

あらすじ

草木が好きで人嫌いな小林明夫。同性と一度きりの関係を繰り返す大橋海。
二人は同じ大学で同じ学生寮だった。
海が明夫に懐き、明夫も少しずつ海に気を許すようになっていく。
だが、ある日、海は明夫に「先輩は寝なくても一緒にいてくれるから優しいです」と言う。
明夫はそんな海のことが理解できなくて……。

好きになった相手に愛されたい。そう思っているのはどちらだったのか?

表題作雪の下のクオリア

小林明夫,草木が好きで人嫌いな大学の先輩 ?
大橋海,同性と一度きりの関係を繰り返す大学2年 ?

その他の収録作品

  • あとがき

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レビュー投稿数20

雪の下には、あたたかい春が眠る

-雪が溶けたら何になる?
-水
-雪が溶ければ春になりますよ

これは、作中の主人公たちの会話なのですが
この作品を表すのにぴったりな、とても好きなシーンです。

男にも女にも興味がないと言い切る草木・花好きの明夫と
ゲイで、恋愛において一度限りの関係しか築こうとしない海は、
それぞれの過去に、暗く寂しい影を宿していた。
そんなふたりが出会い、少しずつ心触れ合っていく内に
根雪のように覆われた冷たく悲しい傷が心地良く溶かされ、
次の季節、春へと向かっていくお話。

紀伊さんご自身はこの作品について
”話も萌えも地味”だと、インタビューで仰っていますが
(加えてとても難産な物語だったようですね)
わたし個人としては、すごく好みのお話でした。

物語の舞台が北海道がということで、
長くつめたい雪国の季節感と日常を交ぜながら
雪の下にしっかりと宿っている春を
ふたりの主人公の心情と共に丁寧に描き綴られています。

はじめはへらへら笑顔が目立つ奔放な海が
明夫と関わるうちに、ふてくされた顔を見せたり
明夫の心境の変化に驚き顔になったりする姿や、
眉間の皺が定位置(笑)の明夫の表情が
少しずつ解されるように柔らかくなっていく過程が
ごくごく自然で、非常に好感が持てました。

草木や花、動物、食べ物等の描写もたくさん出てきますが
さすが紀伊さん、画力に関しても言うことなし。
又、脇役たち、殊に毎度ながら女性キャラたちの逞しい、
男気溢れる感じも健在で、紀伊さんらしくてポイントが高い。

萌えに関しては、やはり明夫の表情や仕草の軟化でしょうか。
実家に帰る明夫が、鳴き止まない猫にキスをしたり
クライマックスで見せる、海に向けた優しい表情と笑顔には
胸に温かさが広がるようなキュンの連発でした♡
ふたりがキス止まりなところもイイ!

又、『雪の下のクオリア』というタイトルが
物語や作画と同じくらい素晴らしい。
あとがきによれば、紀伊さんは”クオリア”を、
”箱庭”の意味でつけられたそう。
調べてみると”クオリア”には、”~のようなあの感じ”という
心象的な感覚を表す意味があるようです。
”雪の下で眠る春のようなあたたかい、あの感じ”
といったような意味にもとれて、とても素敵です。

評価は、タイトルを含めひとつの作品として素晴らしかったこと、
草木や花、雪といった個人的に大好きなモチーフが
ふんだんに使われていることから、持ってけハート泥棒の”神”評価です!

11

深くて繊細で優しいお話

最初読んだ時「かわいいけど…どういうこと⁈」ってなりました笑
紀伊カンナ先生、海辺のエトランゼでもだったんですが何回か読んでセリフとセリフの意味をつなげないと最初は全然わかりません‼︎笑 でも、ちゃんと読めたときの心に沁みる感動はこの人しかかけないんじゃないかなーと思います。

なんか、先生にひどい振られ方してショックなら逆に他の人と誠実に付き合おうとしろよ!みたいなこと言ってる方いますが、海くん(受け)自身が「不誠実だと思ってても1人じゃいられなかった」って言ってますよ。
好きだった人になにも言われず裏切られたと知ったら、きっと誰かを好きになることは怖くなるでしょうね。純粋だったからこそ海くんは裏切られたショックで恋愛に対して不誠実になっちゃったんですね〜でもほんとはさびしい…っていうのが垣間見えてきゅんきゅんしました!

先輩(攻め?)も男らしいというか、ばっさりして、でも優しくてかっこいい。古風な考えの男!って感じですね。これからもっと受けにほだされてほしい……

深読みしたくない人、エロ目的には向きません。ほんわか、男の子の切なげな表情、セリフと表情からキャラクターの心情の機微を読み取るのが好きな人にはとってもおすすめです!エトランゼもクオリアも続編出てほしいなー(*^^*)

7

じっくりゆっくり読んで感じる作品

心に沁みる優しい作品です。

紀伊先生の作品はどれも1ページ、1コマの絵の描き込みが多く、映像美が素晴らしいという印象です。とても柔らかく、優しく、どこか懐かしい気持ちになる、そんな温かみのある絵です。

内容ですが、ものすごく大きな起伏があるお話というわけではなく、エロもありません。しかし、繊細な表情や台詞の意味などを感じながら読んでみると、映像美も相まって、読み終えた時に映画を一つ見終えたかのような幸福感を感じることができました。
この一冊ですとんと腑に落ちる感覚と、素敵な作品を読むことができたという幸せを感じることができ、読み終えた後は心穏やかな気持ちでした。


流し読みしてしまうには勿体ない作品だと思います。一冊この本を手に取って、夜にゆっくり読んでみてほしい、そんな作品でした。

5

あまあまだけどどこかせつない

きれいな表紙にひかれて購入しました。
あっさりした絵柄ですが、線がとても綺麗で、読みやすかったです。
本サイトのインタビューや、あらすじなどを見て、ちょっとエロイのかなあなんて期待したのですが、いい意味で期待を裏切られました。Hはしてないのに、ひとつひとつの仕草がなんかエロくて、バタバタしながら読んでいました。とても楽しかったです。
異性も同性も興味ない主人公の小林君が、ゲイでいろんな男と一夜限りの関係を築く大橋君になつかれ、最初はそっけない態度をとるも、どんどん大橋君にひかれていき、最後は…という話です。
最初から最後まであまあまなのに、なんかせつない、一回読んだだけじゃよさが、あまりわからない。そんな感じで、誰にでも進められる感じではないです。
癒されたい、という方にはあまりお勧めはできません。
でも、私はめちゃくちゃドストライクでした。久々に当たりの本に出会えてうれしいです。

4

癒されるw

がつがつしてないところがいい。
しっかりBL!主張する作品ではないのですが
それが逆に心をほっこりさせてくれました。

トラウマを抱えつつ険悪するのにそれを捨てられない。
好きな人を作るのを恐れているが一人ではいられない。
そんな二人がじわじわ近づいている距離感がすごくいい。
春夏秋冬季節が流れて、いつの間にか。
自然と笑顔がこぼれ、自然と唇を重ねる。
驚いた表情がすごくかわいくて、その先に見える未来を想うと
ほおが緩んでしかたがない。
もう少し先の未来、ずっと先の未来。
もうすこし見ていたいと思うお話しでした。

4

何度も読み返したくなる作品でした!

クオリアってどんな意味なんだろうと、手に取った時に思ったのですが、日本語だと感覚質と呼ばれ、とても言葉で説明するのが難しい人が感じる感覚の意味らしく、意味を調べた時に困惑したのですが、あとがきにさらっと箱庭という意味と書かれていて、ちょっと拍子抜けしたのが1番の私の感想です(笑)
エッチシーンがないので思ったよりも、受けの海くんが一度きりの関係を繰り返す割には淫乱っぽさがないところや、キャラの個性や、動物たちの可愛さ、ご飯がとても美味しそうで紀伊カンナ先生おなじみのほのぼのだけど、ちょっとしんみり感が出ている作品でした。
どちらも、それまでの人生で心に闇を抱える経験をしており、過去を思い出し、涙する海くんを明夫くんが抱きしめ、優しく言葉をかけてあげるシーンでは思わず、うるっときてしまいました…。そして、一度寝た相手に無理矢理トイレに連れ込まれたシーンで海くんを明夫くんが殴ったりするような荒々しく、心の動きが表れてる描写がすごく好きでした。
この2人は、これからも体の関係を持つことなく、2人で寄り添い生きるんだろうなと思わせるような終わり方で、恋人でも友達でもない2人の関係にひたすら、暖かい気持ちになりました。
これからも2人が仲良く暮らせたらいいな〜と思います…!!

2

人情の機微が丁寧に描かれた作品

エトランゼが好きで、こちらも購入!
正直、エトランゼよりも好きになりました(╥Д╥ )

他の方が言ってるように、BLって感じは少ない…かな?
痛みや傷を抱えた者同士の優しい触れ合いです。

私は明夫の抱える痛さに引っ張られる部分も大きかったから、海に対する感情の揺れとか変化を暖かい気持ちで読めたけど、そういうのがわかりにくい!ってコメントも納得は出来ます。

直木賞よりは芥川賞にノミネートされるような作品…。
エンタメ、というよりは純文学!

途中、涙が出たりもしたけど
痛い・苦しい。じゃなくて、
自分の内にある硬くなってる部分が許されて解けていくような、
浄化の涙?が流れました。


BLの設定にありがちなアダルトチルドレンだけど、だからこそ痛みに覚えがある方には是非に…とオススメしたいです

1

優しくなれる

心が荒んだ時に読めば間違いない作品です。

0

君の隣で少しずつ、ゆっくりと癒えていく…

素敵な本を読んだなぁ…と心がじんわりとして、
やさしい気持ちで本を閉じました。

ぜひ、ゆっくりと時間をとって読んでいただきたい1冊です。


同じ大学に通い、同じ寮の向かいの部屋に住む、先輩後輩のふたり。
草木が好きで色恋には全然興味がない明夫(表紙右)が、
寮の廊下で倒れていた後輩の海(表紙左)をたまたま助けて、
それがきっかけで懐かれて…と、物語は始まっていきます。

海(表紙左)が男と一度きりの関係を繰り返しているのを知って、
突然そっけない態度を取るようになる先輩の明夫。
その理由は、
自分たち家族を捨てた父親と同じだ…と感じたから。
そして、
特定の人を作らずに男と寝ている海にも、辛い思いをした過去が…。

ふたり共、過去の辛い出来事が心に根をおろしたまま…

よくありそうな過去なのだけれど、
未だにその影響を引きずっているふたりを丁寧に描くことによって、
他人事ではなくその辛さが現実味を帯びて感じられるのが、いい。
そしてお互いの隣で、
心の奥に仕舞い込んでいた想いを言葉にして吐き出すことによって、
何気ない日常を共に過ごしていく時間によって、
ふたりはゆっくりとゆっくりと癒されていくのです…。
その様子がとても自然で、とても心地がいい。

過去と現在との描写の切り替わりが分かりずらくて、
ん??と手が止まることが何度もあったり、
人と人としての距離は縮まったけど、恋の面ではこれからかも?
とも思うので、神評価にはしなかったですが、本当に素敵な1冊でした。

ニリンソウのように、
一緒にキレイな花を咲かせ続ける…そんなふたりの未来が、
またどこかで見れるといいな。

※ 明夫と海は軽いキスのみなのですが、
最初の方では海は他の男性と寝ていて、セックスシーンも少しあります、
苦手な方はご注意ください。

10

どこか懐かしく、そして暖かい

植物が好きで、いつもお米を食べていて、
そんなイメージと違ってたばこを吸う人嫌いの明夫。
たまたま縁が出来た同じボロい寮に住む海は、
同性と行きずりの一度限りの関係を繰り返している……

前作のエトランゼでも感じた、どこか懐かしいような
映画を見ているような空気感はそのままに
ストーリーとしてはこちらの方が、素直に心に落ちる感じ。

ドラマチックな話ではないが、
遅い春が一度にやってくる北海道の、
雪や桜といった美しいモチーフを背景にして、
感情の流れが表情の変化で伝わってきて、とても素敵。

そして、最後の耳元で囁いた仲良く二つ並んだ花の名前。
その花はニリンソウで、その花言葉は……
「予断」「友情」「協力」そして「ずっと離れない」。

心の深いところで傷ついて、その傷を持て余しながら生きてきた二人が
初夏の日差しと風の中、草花に囲まれながら癒やされ始めた感じに
じんわりとする終わりでした。

評価は「神」寄りの萌×2。


ところで明夫くん。
最後にさりげなくキスなんかしちゃっているものの、
ネットでゲイビデオ見て勉強してみた物の「俺無理だわ」って(笑)
そちらは、今後どうなりますことやら!
私は君の「はぁ?」って不愉快そうにした顔がかない好きだよ!

話としては友情以上みたいなこの感じの終わりは良い感じだけれど、
ちょっとその先を見てみたい気もする、キス止まりでした。

5

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