何より愛しいその声が どうして聞こえないんだろう

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表題作いとしい音のねむる庭

千秋慈
椎と同じ大学の2年生
駒津椎
無口な大学1年生

その他の収録作品

  • いとしい君とつくる庭
  • あとがき

あらすじ

無口で人付き合いが苦手な椎は、ある日大学で一つ年上の千秋からルームシェアに誘われる。
初対面の上、明るく人なつこい彼は自分と正反対。
上手くいくわけない、と一度は断るが、強引に連れて行かれた家の広い庭が気に入り、同居を決める。
一緒に暮らすうち、面倒見がよく優しい千秋に戸惑いながらも惹かれていく椎。
しかし、誰にも言えない「秘密」を彼に見られてしまい――。

作品情報

作品名
いとしい音のねむる庭
著者
佐竹ガム 
イラスト
あおのなち 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
発売日
ISBN
9784861348907
3

(26)

(4)

萌々

(6)

(8)

中立

(4)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
9
得点
72
評価数
26
平均
3 / 5
神率
15.4%

レビュー投稿数9

No Title

うーん、ちょっとあっさり気味なお話でしたかね。
特に大きな出来事も起こらないし、受けにも攻めにもあまり感情移入できなかったかなという感じ。

受けの椎はある過去がきっかけで家族とギクシャクしてしまうのですが、こんなに普通の家族なのになんで?と思ってしまったし、攻めの千秋が椎を好きになる過程もいまいちよくわからなかったです。

一読してタイトルを振り返っても、なんで「いとしい音のねむる庭」なんだろう?と思ってしまいました。一時的に難聴になったこと(=音)が関係あるのですかね。

辛口気味で書いてしまいましたが、ストーリーは良かったと思いますし、もう少しシリアスな感じだとまた違ったんだろうなと思いました。

0

良い人が多い!!

すごく可愛らしくてカラフルな表紙だったのと、どこかで見覚えのある作者さんの名前だったのでお試し程度に購入させていただきました。

無口であまり友達のいない大学1年生の駒津椎と、誰とでも仲良くすることのできる大学2年生の千秋慈のふたりの同居生活の話です。

椎は大学内のベンチで図書館から借りた本を読んでいた途中、本に挟んでいた栞をなくしてしまい、雨上がりの湿った芝生の中を探します。妹からもらったクローバーの押し花が挟んである栞をどうしても探し出したくて、ズボンの膝が濡れてきてしまうまで探し続けます。
ふと、椎の様子を見かけた千秋は、初対面であるにもかかわらず、椎と一緒になって栞を探すことにしました。栞を見つけられた千秋は、椎に同居の話を持ち上げます。椎には全てにおいて好条件。しかし、椎はその話を素直に受け取るわけには行きませんでした。椎には、誰にも言えない秘密があって…

トラウマもの……??って感じです。受けがすごく面倒くさいし(褒め言葉)攻めがすごく良い人です。あと他にも受けの仕事先の同僚とか、客とか、受けの妹とか、みんないい人過ぎてなんで受けがそこまで悲観的になってしまうのかな…???ってところはないでも無かったです。そしてそんなにエロさはない。ほんとに愛情表現の一環って感じでした。

この作品はとりあえずイラストがかわいい!!!作品内容もとても良いのですが、イラストが物語を忠実に再現してて良い!!全体的に丸っこくて可愛らしい絵柄なのですが、ときには悲しく、ときには美しく描かれていて、すごいな……(語彙力皆無)ってなりました。

読み終えたあと、「うへぇ…」って変な声が出ました。いい意味でとてもこじらせまくった話です。比較的読みやすいのでBL小説初心者様には是非おすすめしたいです。

2

暖かく、あっさり。

全体的に暖かい作品で読みやすいです。
千秋の少しいきすぎた優しさと
千秋に出会ってからの、椎の心の変化が琴線に触れました。


ただ、「誰にも言えない秘密」を見られたあとの展開が
お決まりすぎちゃったかなというのが、少し残念。
あと、椎のトラウマの件が案外あっさり片付いてしまったので
もう少し掘り下げてもよかったんじゃないかなと思います。
そもそも「トラウマ」とありますが
何がトラウマなのか?家族?
実際に起こったと考えると大きいことですが
BLとしてストーリーをつくるなら、もっとインパクトが欲しかったです。

暖かくもあっさりとした作品でした。




1

前作同様のやさしい世界

前作がとても楽しめたので、こちらも買わせていただきました。あらすじの内容が作品のおよそ半分以上を占めていますね。基本的にあらすじは読まないタイプだったので良かったですが、読む方はそこからの展開の短さに少し物足りなく感じるかもしれません。前作同様やさしい世界であるのは変わっていませんから、その点で不満はありませんでした。

物語の冒頭と終わりとでは椎の印象が全く変わってきますね。一方で慈の印象は良い意味で変わらないというか(笑) こんな先輩に惚れられたらいいなとか思っちゃいますね(笑)

前作同様舞台が北国なので2作品合わせての聖地巡りをしたくなりました(笑)

2

静かに淡々と進む

佐竹さん2作目。
前作が凄く好みの内容だったので、期待して購入。
柔らかい雰囲気の表紙と、興味をそそられるあらすじタイトル、相変わらず癖の少ない文章で読みやすいです。つるつる~っと素麺のようなのどごしの良さで、最後まで一気読みしました。

受と攻、それぞれに秘密を抱えながらの不思議な同居生活の描写が延々と続きますので、人によっては退屈に思われるかもしれないのですが、私は楽しめました。
秘密の中身もBLとしてはもう使い古された感があるにはありますが、安定した展開と言いますか、先が読める分安心して読める感じです。
ハラハラドキドキこの先どうなるの!? という作品も大好きですが、疲れてる時はこういった良い意味での展開見え見えに癒されます。

ただ少し勿体ないと思ったのは、タイトルにも入っている【庭】が何か重要なテーマになっているのかな……と期待していたのですが、結局最後までメインの付け合わせに過ぎず、折角の題材を生かし切れていなかったかなという感じ。
そういった面では物足りなさもあり、高評価とまではいきませんでしたが、全体としては無難に纏まっていて読みやすかったです。
あと家族との確執についても、もう少し掘り下げて欲しかった。
特に義父の存在感が薄すぎて、受のトラウマと上手くリンクせずにんんん??? となりました。

挿絵もふんわりとした優しい絵柄で、この作品に合っていました。

5

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