片想いをしている、7つ下の弟に――。

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表題作彼と嘘と弟と

鳥飼連,大学生,異父弟
鳥飼律,サラリーマン,異父兄

その他の収録作品

  • 彼とホントとりっちゃんと
  • あとがき
  • カバー下/マンガ

あらすじ

片想いしている、7つ下の弟にーーー。
ゲイの兄と、兄に執着する弟。ふたりの間にあるのは、越えてはいけないボーダーライン。

人には言えない恋をしている……
会社員の律は、7つ年下の弟・連に長い間片想いをしている。
連に似ている男と寝ることで、兄弟以上の劣情を誤魔化す律だったが、実家を出た連と同居することに。
兄という立場を捨てたい律。
反対に、血の繋がりに執着し、律を独占したがる連。
いびつな兄弟の時間は恋心を抑えきれないほど大きくしてしまう。
そんな中、律は初恋の相手の奥井と再会しーー…⁉︎

弟を好きなゲイの兄
兄に執着する弟
兄弟の境は次第に崩れーー…

作品情報

作品名
彼と嘘と弟と
著者
せんみつ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリアコミックス
発売日
ISBN
9784861348921
4

(52)

(14)

萌々

(24)

(14)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
208
評価数
52
平均
4 / 5
神率
26.9%

レビュー投稿数9

切ないけど暗くはないです

「のぞき、のぞかれ【描き下ろし漫画付き特装版】」を読んで、更にせんみつ先生の作品を読んでみたくなり電子で購入しました。

こちらは異父兄弟のお話で、弟に恋する兄の律の思いが切なかったです。
ちょっとでも律に似たところを探して、見知らぬ男に身を委ねる辺りは好き嫌いが分かれるかもしれません。

危うい均衡を保っていた律と連の関係が、連が大学を辞めて律の部屋に転がり込んで来てから崩れてしまうんです。

律の連が本当の父親と出会わないようにと願った言動とか、良かれと思った行動が全て裏目に出てしまいます。

半分血の繋がった兄弟だからこそ茨の道を歩ませたく無い律と、律と一緒に居られない世界は考えられないくらい執着する連の出した答えは…と言うお話でした。

とても切ないのですが決して暗くなることなく、最後には頼もしい理解者を得たと思いました。律に対して素直に愛情表現する連が愛おしいとさえ思いました。

律はお母さんと相手を責めてはいけない連に言っていました。律と連が出逢えたのは彼らが出逢ったからだと…。

でもやはり教え子と関係する母親が気持ち悪かったし、産まれた時からずっと一緒に暮らしてて、血が繋がっていないからと連に愛情を持てなかった父親も人間として残念だと思いました。

0

雰囲気は好き

兄がついた優しい嘘と兄だけが心の拠り所の弟。
優しく繊細なタッチと感情がほんのり香る表情、兄の葛藤にぐぐぐ~ときます。気持ちが通じあう過程が、ちょっと性急なのと弟が不倫相手の子どもだからって冷たくされてたエピはちょっとひっかかったけど、全体的な雰囲気が好きな作家さんです。

0

ちょっと感情移入しにくい

「その感情は恋なのかい?」と思いながら読んでいました。
まあ、恋…、うーん、恋…なのかなあ、とはっきりしなかったものが、描き下ろしでやっとすとんと落ちた気がしました。なるほど。

7才違いの兄弟。
兄は弟が自分と半分しか血が繋がっていないことを知っていて、いっそ他人だったらと願っている。
一方で弟は兄との血の繋がりを信じていて…。

律(兄)が18で家を出てから7年。
大学進学で家を出てきた弟が、学校を辞めてパティシエになると言い出したことから兄弟2人暮らしが始まるわけですが。
弟にとって「本当の兄」であることが重要だった点がすごく引っかかっておりました。
昔から父に邪険にされて、両親のケンカの種だった連(弟)にとって、血の繋がりこそが「唯一信じられて、縋れるもの」だったはずで、「捨て子だから親から愛されない」という不安をいつも消してくれたのが律で。自分を常に受け入れてくれた兄と血がつながっていると信じることで、「生きていてもいい」と思えたのかな、と。
その感情が恋愛感情と結びつかなくて、悩んでしまいました。
それに本編では家を出てからの律の実家との関わり方も出てこなかったので、「兄は11才の少年に欲情して、弟は7年会えなかった兄を思い続けてたの?」と思い込んでしまったんですよね。
描き下ろしまで読んだら、ちゃんと里帰りしてました。

兄がどうにも苦手なタイプでした。
連に似た誰かと…っていうのは仕方ないにしても、連の父親に関係を持ちかけるのが気持ち悪くて。手当たり次第だな、と。
連の父親は律にとって一瞬の初恋相手だけど、はっきりと「これが恋」と自覚したのは連で、その父親を連の身代わりにしようという発想がすごくないですか?
しかも連は父親のパティスリーでバイトしているわけだから、もし付き合い始めたらもっと泥沼になるのが分からないくらいどうかしちゃった、というのを示すためのエピソードだったのか…。父親がしっかりきっぱり論理的に断ってくれてほっとしました、心底。

絵は綺麗だし、ストーリーも読みやすいのですが、心理的なところで共感しにくかったです。
弟目線のエピソードも本編に組み込んであったら、もっと感動できたのかな。

0

シリアスだけどあっさり

大好きな兄弟もの!
こちらは義理兄弟もので、わりとシリアスよりです。

兄の初恋の相手は弟のお父さんで、成長した弟に今度は恋しちゃうという…そしてそして、弟のバイト先のオーナーさんがなんとそのお父さん。

弟くんは最初は気づいてなくて、お兄ちゃんは気づいてるんだけど知らないフリ、それがタイトルの嘘のひとつなのかな。
不倫相手のお父さんが絡んじゃうなんてドロドロかと思いきや、お父さんの奥井さんが良い人でそこまで辛い感じにならなくて良かった。とはいえ、全体的にギャグ要素は無しのシリアスな雰囲気のおはなし。
でも最初から最後まで、お兄ちゃんも弟もお互いのことすごく大事な存在だっていうのが伝わってきて、じれったくて可愛らしい兄弟でした。

0

優しいお兄さんと正直弟

兄弟モノは好き嫌いがハッキリ別れると思いますが、私は大好物!
この作品は「兄弟」で検索してヒットして買いました。
そしてハッピーエンドで読後感も良かったです。
お兄さんはちゃんとお兄さんらしく優しく弟が大好きで、弟は弟らしく正直にお兄さんが大好き!
あとお兄さんも弟も美形設定で女子にモテモテらしいです。

弟は誰かとヤってる時「人形みたい」と非難されるほどリアクションが無かったらしいけど、想いが通じてお兄さん相手ならば、ウザがられるほどイケイケノリノリなようです。
お兄さんも、それまでは行きずりの相手に弟の面影を求めてしまって、後味悪かったり虚しかったりのセックスしかできなかったけれど、これからは大好きな人と2人、暮らせて愛し合えて良かったです。
読後感良かったです。

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