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表題作夏影に、さよなら

明石純,高校1年生
神谷風雅,高校3年生

同時収録作品禁じられたあの夏へ

植田海吏,高校生
一ノ瀬弥,高校生

その他の収録作品

  • 「家族日和」描き下ろし
  • カバー下「夏影に、さよなら 1話その後…」「禁じられたあの夏へ 無自覚の攻撃」

あらすじ

受験を控えた夏。ふと思い立ち、大家族が営む
海の家でバイトを始めた少年・風雅。
そこで出会ったのは大家族の末っ子で2才年下の純。
泣いたり笑ったりと感情豊かな純に
やっかいだと思いながらもつい世話を焼いてしまう。

純の太陽のような笑顔を見るたび
心が波立つのは羨望か、それとも…。

夏が終われば「さよなら」なのに、熱に浮かされるまま
風雅の心は純へと向かい――?

海沿いの田舎町にある海の家を舞台に
“甘え上手な末っ子×蠱惑的な優等生"が織り成す
思春期の「痛み」と「欲望」を描いた恋物語。

作品情報

作品名
夏影に、さよなら
著者
青葉いくら 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス アメイロ
発売日
ISBN
9784801957176
3.2

(24)

(2)

萌々

(8)

(8)

中立

(5)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
5
得点
71
評価数
24
平均
3.2 / 5
神率
8.3%

レビュー投稿数5

思春期の葛藤

初読み作家さんです。
電子書籍サイトで1話目が無料だったのがきっかけだったのですが、表紙やカラーイラストの美しさが目を魅きました。
初めて見たのは分冊版のカラー表紙で単行本の表紙とは違う絵なのですが、キラキラしていてとても美しいです。もし良ければチェックされたらいいと思います。
私は人物の絵柄はそれ程好みではなかったのですが、この分冊版の表紙の絵は綺麗な風景と2人がとてもキラキラしていて大好きです。まさに日本の夏!という感じがします。

青葉さんの初コミックスで2つのお話が収録されていますが、どちらのお話もちょっと田舎を舞台にしています。
主人公が子供の頃~高校生/大学生の頃までのお話で、自分が同性を好きになった事に対する葛藤や家族との関係で悩んだりという思春期の繊細な男の子たちの心理描写がメインの作品。
怖くなって逃げてしまったり、人に責任を押し付けたりするズルい人間ですが、良かったのは最後には素直になって自分の非を認めた主人公がいい子だったこと。
自分の非を認めるのはなかなか難しいことだと思うので、男らしいなと思いました。

0

不思議なテンポ

電子版を購入したので、表題作だけ読みました。

基本的に購入前にあらすじやレビューは読まないで表紙の印象で決めるので結構失敗することがあります。初読みの作者さんの作品を購入する際は評価だけでも見てからにしようかと思いました。

家庭に恵まれなかった高校3年生が、和気藹々家族の営む海の家でバイトを始めて…という始まりで、正反対の環境で育った少年ふたりが惹かれ合う話です。

話がどうと言うよりも読んでいてページを飛ばしたかなと思ったり、コマがいくつか抜けた?というような違和感がずっとありました。感情がトップギアに入るのが突然だし、高校1年生の男の子があんなに泣くのもかなり違和感があって、完全に傍観している間に終わってしまいました。

1

若気の至りでは済まさないよ

表題作の素直で明るい年下の男の子は、相手が風雅だからありって感じですね。この明るさを羨ましく思っていて、自分のことは諦めがちな風雅、お兄さん気質の風雅だから、こちらの都合なんてお構いなしに気持ちをぶつけて、行動してくる純じゃないと成立しないかも。

同時収録の「禁じられたあの夏へ」は、幼なかったでは済ましたくないですね。無理やり手を出してきた攻めの身勝手な逃げがどうしても許せないです。そんなヤツをまた許してしまう弥の気持ちが理解できません。私なら絶対にトラウマになるし、顔もみたくないです。

どちらも若さってことで許してあげてって雰囲気ですがやっぱり私は無理だなぁ。

0

いきなりお外は無理じゃないかな

思春期の「痛み」と「欲望」ねぇ。
表題作は、高校生の夏のバイト先でのお話。
他に小学生の時に色々あった同級生と高校で再会する話の2本立て。
どちらも、子供ゆえの傲慢さや思慮のなさが、思春期の痛みや欲望とつながっているのねって感じのお話。
表題作は、風雅が、年下の純に振り回されながらも、徐々に惹かれていく所まではいいんだけど、ラストがなぁ、ここでいきなりズッポリしといて、それで「夏の光へ」とかいい感じにまとめられてもなぁって。
同録の「禁じられたあの夏へ」の方も、ようやく小学生の頃の事にけじめをつけるまではいいんだけど、そのまま神社で青姦になだれ込まれても展開急すぎてビックリしちゃう。
どうしてもエロをいれなきゃいけない縛りとかがあったのかもしれないけど、どちらの作品もこれがなければもっと萌プラスできたのにな。

1

高校生同士のセンシティブラブストーリー

2つの話が収録されています。
どちらも高校生同士、田舎での夏の話。思春期特有の不安定さだったり、妙な潔癖さ、あと少し残酷な部分だったりが、繊細に描かれてます。夏の田舎が舞台な為、蝉の鳴き声に神社の境内といった、ちょっとノスタルジックで懐かしい雰囲気も漂ってます。私はかなり好みの作品でした。

初コミックスとの事で、やや不安定さを感じるイラストもありましたが、基本的にはかわいらしい絵だと思います。

「夏影にさよなら」
帯に「甘え上手な末っ子×蠱惑的な優等生」となってますが、蠱惑的だったり、優等生という印象はあまり受けません。受けが、攻めの家族が営む民宿でアルバイトを始め、二人は出会う、といった内容です。

攻めは賑やかで明るい家庭に育ったため、とても開けっぴろげで素直です。笑う時はいつも全開の笑顔だし、悲しい時はボロボロと泣く。そして甘え上手。家庭環境のせいで、社交的で明るくふるまいつつも、人に心を許していない受けとは対照的です。この二人が、ひと夏を一緒に過ごす事で、お互いに惹かれ合っていく過程を丁寧に描かれてます。

夏の盛りの、二人ではしゃいだ海水浴、アルバイト最終日に線香花火をしながら夏の終わりを感じる…といったエピソードが、季節の流れを感じさせてセンチメンタルな気分にさせてくれます。夏が終われば、二人はそれぞれの生活に戻る…といった、今だけでしかない刹那感があるのです。

何だかいつも諦め気味な受けが、海を見ながら自分の想いを置いていきたい…と願うのがとても切ない…。そして、そんな受けに真っ直ぐ愛情をぶつける攻めがまぶしい…! このくらい臆病で逃げ腰の受けには、この攻めくらい真っ直ぐな相手じゃないと、心に入り込む事は出来ないよなぁ…と一生懸命な攻めを応援したくなるのです。いつも微笑むといった感じで、素直な笑顔を見せてくれなかった受けが、ラストで全開の笑顔を見せてくれるのには、心がジーンとしました。

「禁じられたあの夏へ」
(多分)50ページ程度と少ないのですが、こちらの方が好みでした!
内容としては、小学校高学年の頃に、性への関心からお互いにさわりっこを始めた幼馴染みの二人。それを受けの姉に見られ、「気持ち悪いよ!」と言われた事で、初めていけない事だと気付き、お互いに距離が離れてしまう…といったものです。その後攻めは引っ越し、再びこの町に戻って来た事で再会します。

過去を無かった事にしようとジタバタもがいていた攻めが、卑怯だった自分と向き合い勇気を出すまでが丁寧に描かれています。まぁ、葛藤するよね…。ここがほんと、あぁ、思春期特有だなぁ…といった感じで、切ないんだけどキュンキュンもくるのです。
物静かだけど芯の強い受けが、健気に想い続けた…というのも非常に萌えます。ちょっと攻めが情けなくもあるのですが、高校生だとこれくらい未熟だよなぁ…といった感じで。

2作とも絡みは最後に1回だけと少なめ。しかし、受けの表情がかわいくて萌えました!

このあわく切なく、繊細な感じが、かなり好みの作品でした!

4

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