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スパダリ兄の世界は、愛しの義弟のために回っている♥
雑誌『Chara』で一話だけ読んでいて、どうなるのか気になっていたお話でした。タイトルやあらすじからも分かるようにスパダリ義兄×義弟のお話。内容をざっくりと。すみません、ネタバレしてます。
主人公はリーマン・海世。イケメンさんでエリート、料理も家事も何でもこなすハイスペック男子。しかし海世がハイスペック男子を求めた理由はただ一つ。子どもの頃に海世の家に引き取られてきて義弟となった空也を守りたいという気持ちから。
早くに両親を亡くし孤独を抱えてきた空也の笑顔が見たいというただそれだけが彼のすべて。血のつながりこそないものの、兄として空也をひたすら愛する義兄さんで、「空也のために」海世の日常は終始しています。
ところがある日、今まで反抗したことのなかった空也から自立宣言され、そして空也に彼女の存在が現れ…。
というお話。
まあ、バッサリ言っちゃうとよくあるお話でした。
空也が、兄としてではなく男として海世を想うようになってしまったこと。
「弟」ならば一生切れない繋がりが持てる。だから「弟」としてそばにいたい。と恋心を封印したこと。
スパダリ義兄の海世も、自身の気持ちが分かっていなかっただけで実は空也に惚れていたこと。
等々…。
二人をひっかきまわす当て馬として、空也に恋心を抱いているミクちゃんが出てきますが、彼女(というかなんというか)の行動や本来の姿も想定内の展開でした。
が、海世が良い味出してます。
こういう義兄弟ものって弟視点のものが多い気がしますが、このお話は義兄視点。
あくまで兄として弟を愛している、という立ち位置。
イケメンでハイスペックでモテモテなのに、弟のことになると途端にアホな子になってしまう海世に思わず笑ってしまいます。
それが徐々に自分の気持ちを自覚し、スパダリなのに落ち込み憔悴し、空也を求めて必死な海世がなんとも応援したくなるキャラなのです。
兄弟という枠から抜け出すことを怖がる空也のために、最後に海世がとった行動がカッコよすぎでした。
あと、絵柄がとっても可愛いのもツボでした。
表紙が可愛いのなんのって…!真面目な顔して頭の中は空也のことばかりな海世に爆笑。
エチシーンは最後にちょびっとだけ。この綺麗な絵柄で、がっつりエチシーンも描いてほしかったなとちょっと思ったりもしましたが、それでもこのさわやかCPにはふさわしいちょびっとエロがなんともよかったです。
ところでミクちゃん。
ミクちゃんに言い寄ってきてる男子もいることだし、可愛いビジュアルで中身は男前のミクちゃんのドタバタな恋愛ストーリーも読んでみたいので、ぜひスピンオフを書いてほしいなと思いました。
義兄弟もの、弟を溺愛する残念なイケメン兄ということで、期待しながら読みました。
兄・海世のブラコンっぷりが素晴らしい!
冒頭からやらかしてくれていて、迷いの一切ない甘やかし方に満足させて頂きました。ご馳走さまです。
しかし、この兄、かなりこじらせてしまっていました。弟・空也との幼い頃の約束を守り続けるためなのですが、恋敵のミクに指摘されるまで全く自覚できなくなっていたとは重症です。
ミクの「お兄さんは自分に嘘をつきすぎてマヒしてる」という言葉はガツンときましたね。何と言いますか、年齢を重ねるにつれて自分自身の気持ちに対する誤魔化し方を覚えてしまう人は少なからずいると思うので……。海世は本気で自分の気持ちを自覚できなくなっていたのだろうなぁ、と妙に納得してしまいました。
一方、兄離れをし、ミクを好きになれたらいいと思っていると宣言した空也も、その理由は海世と同じく、『兄弟』という関係を守るため。
この、兄と弟が同じ気持ちなのにもかかわらず擦れ違ってしまった原因は、『兄弟』になった背景、『兄弟』という関係が始まったきっかけにあるのでしょう。
両親が事故死し、親戚間を渡り歩いた空也が辿り着いた先が亡くなった親の友人である梶の家。海世は突然できた弟に戸惑いながらも、一人泣いている空也を笑わせたい、安心させたいと思う。その想いから生まれた「ずっと一緒にいる」という言葉が、空也を初めて笑顔にさせた。
この出来事は兄にとっても、弟にとっても同じように大切な想い出になり、同じように重い足枷にもなりました。お互いに相手のためにと考えて裏目に出てしまった印象。
甘やかしているつもりが無意識の圧力になってしまい、空也に「完璧な弟」を押し付けてしまっていた海世。
海世の本音の告白も「弟の願いを叶えるための嘘」と思い込んでしまう空也。
この辺りの擦れ違いももどかしくて。
何とか空也に海世の気持ちが伝わって両想いになってくれて良かったです。
ミクは最初あまり好きになれないタイプだったのですが、ミクがいなければこの二人は踏み出せなかっただろうと思うので、ミクにも幸せになってほしいです。例の彼がいい人なら良いなぁ。
描き下ろしのおまけ4コマも面白かったです。海世と空也の母が天然で和む(笑)
相変わらずなお兄ちゃんのまま、いえ、きっと今まで以上のブラコンっぷりを発揮してくれそうな海世と、冷静さを保ちつつ、そんな兄を見守る天使な空也の幸せな日々が続いてくれることと思います。
兄の感情の出し方、おもしろいです。
義兄弟だけど弟溺愛。
病んでない。
エリートブラコン隠さない兄が面白かったです。
兄の友人も家族も理解ありすぎですけど、1巻におさめるし、
そうよね・・・って感じです。ご都合主義どんとこいです。
特に両思いになったあとの
朝イチのねぐせ弟を見ながら「幸(さち)!!!」といって
床をごろごろするお兄ちゃんw 朝から元気だしw
都合がよすぎる展開が物足りなさを感じますが、これはこれでアリよりのアリでした。
兄弟ものですが、血は繋がっていません。
天涯孤独になった受けを両親の友人(攻めの親)が引き取り、攻めと兄弟になります。
なのでお話も明るめ、ライト兄弟です。
外では完璧なお兄ちゃんの攻め。
イケメンだし仕事はできるし、家事洗濯やコミュ力も抜群…でも、弟の前だとまるでダメなオタク。
盗撮はもちろん、会社のデスクトップが弟の写真だったり、机には弟グッズに溢れている。
このギャップがかなり良かったです。
…ただ、この兄はすべてが無自覚。
そのせいで二人はすれ違いますが、当て馬の存在で恋だと自覚します。
お話は主に兄視点でした。
攻めがテンション高めで受けはクール可愛い系。
もちろん兄弟という葛藤もありますが、最後は親もスルッと認めてくれる幸せエンド。
重たい兄弟ではなく、明るめハピエンが好きな方にオススメです。
主人公は攻め(お兄ちゃん)!
義理の兄弟による両片思い(兄はブラコンだけど恋愛無自覚スタート、弟は自覚ありスタートで弟側が距離おこうとしたり普通の兄弟でいようとするので美味しい)
背徳感ありの禁断の愛みたいな。兄弟で恋愛感情抱いたときに陥る「隠さなきゃ」とか「普通の兄弟でいなきゃ」みたいな葛藤や迷いが描かれている点がとてもよかったです!
美味しい材料を美味しく「この素材はこう料理するのが伝統よね」って出してくれた感じ。よき。
1番よかったのはミクちゃん!
あざとうざ系当て馬女子と思わせて女装男子ナイスアシスト系です。
神経太いからー!鋼のハートだから!ってはっちゃける子で好感なのですが、それに対して空也(受け君)が「ミクだって傷つく心があるの知ってるよ」って言うのが優しくて好きです。
みんな傷つく心はあるよね、どんなにはっちゃけてても。そういうちょっとした優しいハートを感じるのがとても好き。
ちなみに表紙の印象だと弟くんがキャワワでウルウルはわわ系男子なのかな(そういう弟キャラはちょっと苦手かもしれないなって迷った)って思ったんですけど読んでみたら大人しめだけど普通の青年(二十歳)でしたので、そこもよかったですっ