終わりのないラブソング(1)

終わりのないラブソング(1)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神10
  • 萌×22
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
4
得点
64
評価数
15
平均
4.3 / 5
神率
66.7%
著者
栗本薫 

作家さんの新作発表
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イラスト
吉田秋生 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
シリーズ
終わりのないラブソング
発売日
価格
¥500(税抜)  
ISBN
9784044124014

あらすじ

何を信じ、何を愛すればよいのか? 十六歳の夏に、力ずくで“女”にされ、「心はちがうんだ……」と叫び続ける二葉に芽ばえてゆく男どうしの恋。JUNE誌上最高の人気作品、衝撃の青春小説!

表題作終わりのないラブソング(1)

竜一
二葉

レビュー投稿数4

やっぱい良い

再読です。
これは私がBLにハマるきっかけとなった作品です。
読み返すといろいろと古い。話が行き当たりばったりな部分もある。けど、圧倒的におもしろくて、ぐいぐい引っ張る力がある。
主人公は二葉くん。
その美人すぎる容姿のために暴走族のリーダーの女にされ、挙げ句巻き添えくらって少年院に送られ、そこで公衆便所になってしまう。
二葉はクラスメイトの優等生くんに片思いをしている。優等生くんはめちゃくちゃいいやつで、二葉はレイプされながら常に心のなかで、優等生くんへの「終わりのないラブソング」を歌っている。
そんななか、少年院で竜一と出会う。圧倒的な強さとカリスマで少年院を牛耳った竜一。
竜一は、抵抗もせずに公衆便所に成り下がってる二葉を軽蔑する。
竜一は二葉をレイプするわけですが、最初はお互いにお互いを嫌いあってます。
竜一のセックスは鬼か悪魔かって痛いもので、読んでてきついです。
でもそんな竜一はだんだん二葉に惹かれていくんです。竜一の心の変化と葛藤が切なく、読みごたえがあります。
二葉が自分を嫌い、「誰か(優等生くん)」を思ってるのを、竜一はひしひしと感じてる。
その心理変化を二葉の一人称だけで読者に分からせるのが、この時代の栗本先生のすごいところです。

9

引き込まれた

昔、栗本薫は「魔界水滸伝」とか「グインサーガ」をよく読んでいた。初期は面白かったけど、途中から劣化に耐えられず脱落。
BLにハマったのをきっかけに、当時は興味がなかった彼女のBL作品を読んでみた。
最初は、ダサくてついていけなかった。不良少年の描写が古臭くてイタイ。
でも読むうちに引き込まれてしまった。
竜一と二葉は最強のツンデレコンビではなかろうか。
ああやっぱ、この頃の栗本薫は凄かったよなァ問答無用のパワーがあったなァと、改めて感心した私です。

3

すごく好きな作品

すごく好きな作品です。
内容は濃く痛いのにも関わらず、どんどん読み進めてしまい、気づくとあっという間に読み終わってしまいます。

とにかく二葉の想いがすごい。勇介が好きだ!と全身で叫んでいるようです。
でも出てくる言葉は、そんな心の中とはまるで真逆のことばかり。ひねくれた物言いばかりしてしまいます。
勇介にも同じ気持ちを抱いて欲しい、というより勇介に恋していることが幸せ。
全巻読んだ後に1巻を読むとそんな風に思えます。

あと、結構さらっと書かれてますが二葉って少年院でかなりの人数に犯されてるんですよね。少年院に入る前は暴走族幹部の武司の“女”。武司は二葉に本気で惚れていたようですが。
圧倒的な存在である竜一が少年院に入ってからは二葉は竜一だけのものになります。

竜一は初めの頃二葉を相当毛嫌いしています。なのでセックスはとにかく痛い。罵声を浴びせ手酷く扱います。まさに暴力です。
そんな二葉に変化をもたらすのが二葉の想い人である勇介です。
二葉が最中に勇介の名を呼んでしまった時に激怒したり、勇介からの手紙を大事にする二葉から手紙を取り上げてしまったり。こういう子供っぽいところに萌える。
以前より確実に二葉を意識している様子が窺えます。

二葉がラブソングを捧げる相手は相も変わらず勇介。
ただ1巻ラストで竜一が今までと違う一面を見せます。これが二人の関係が変化することへの予兆となっています。
1巻を読んだ後は絶対に2巻もすぐに読みたくなります。

3

辛い時に歌う愛の歌=終りのない二葉の「生き地獄」

感想:心情の流れを理解するのが難しい作品だった。
★妖精のような美少年
二葉君のキャラは、表紙や挿絵とイメージ違う。風と樹の詩の「ジルベール」と似ています。
和版ジルベール=二葉君が「終りのない愛の歌」を歌いながら、著者に苛められる物語と解釈したら腑に落ちました。

★社会適合を求めて悩む美少年二葉君、阻むのは実の親。
★無意識に、妄想で現実の痛みから分離した精神状態にして、自我を保っていた二葉君。
だから常にボーっとして現実から遊離している。治るにつれ、しっかりした顔つきに変わる=「男らしくなった」という表現。
二葉君は、痛みに耐えて悶える、妖精のような容姿を持つ愛を注がれる美少年。儚げだけど芯が強い。心が強いので汚れない、マトモを維持するので気の毒。

---気になった部分のメモ:(以下、1巻以外を消しました。)

★二葉君が抱えるトラウマを解決する物語、としてなら、読者が迷うまとめ方になっているように感じました。萩尾望都さんの『残酷な神が支配する』は、イアンの相談や思考が治療法のヒントになっています。

★二葉君の症状は作中に、色々な病名で書かれています。
心療医学は今も発展途上だし、治療方法の決め手がない、推測した治療法が当たればラッキーな状況なので、仕方ないかも。
この物語では、弁護士と、医師、伊賀兄妹が治療のヒントになる発言をしていますが、作品中では、体験を話すことで解放する手法しか取られていない。

★二葉君は親から離れることから、理解する支援者が増えて、社会復帰の意欲が高まる。

★事件を美貌が呼ぶ訳。 二葉君は事件ばかり産む自分の美貌と容姿が嫌い。
本人は、自分より綺麗な者はざらにいると、過小評価。鏡をまともに見ていないので、二葉君は容姿の自覚が、目視可能な首から下しかない。異様に目立つという自覚ない無防備なので、危険な野獣の中に飛び込む餌食になっている。
描写をまとめると、女顔/色白美肌/茶色い瞳/栗毛のくせ毛、長いまつ毛/ほっそりした人形や妖精のような容姿。/どの女子より綺麗、女子が嫌う美貌/顔をじっと見つめると「綺麗だ」と惹きこまれる野獣たち。/良い臭いがする・・
二葉君が知る自分を守る術は、二葉君を熱愛するボスの凌辱を受け入れて「姫」になること。

★愛の歌は、辛い現実から分断する方法。
好きな人(勇介)に抱かれていると妄想して歌う、脳内の「愛の歌」。拒めない凌辱の最中に「大好きな人」を想像して歌うしか、痛みと苦痛による自己崩壊を護る方法が無い。
身を守る術が脳内妄想で行う解離なので、周囲に反応が出来ない・・ボスの子分が別作で、笑わない傾国の美女「西施」に譬えています。

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★展開がちぐはぐな原因:全巻読んだ感想
「終りのないラブソング」は、そもそも「中島梓が雑誌「JUNE」で連載していた「小説道場」で、「学園もの」の作品の手本として第1話が掲載され」たもので、連載にするつもりは無かったと、コアなファンのサイトで知りました。
https://bit.ly/31OAZhj 
「最初は小説道場でのお手本として第一話だけで完結していた作品だったんですが・・」

★この小説の登場人物はなにか欠けていて、みんな寂しい人ばかり。
キャラ達は、著者の内面の投影で、自分探しの答えを探し続けてついに掴めず、平行線のまま完結。
癌を患って以後の、長篇に見られる作風の劣化は確かに激しいです。全集で読むとよくわかる。

恋愛小説としては、「萌2」、 心理を描写するものとしては、「しゅみじゃない」。

★気になった「栗本薫はBLの先駆者」というフレーズ。
JUNEを作っただけで、そうじゃない。先駆者と言うなら、森茉莉さん。BL作品の発表は、萩尾氏や竹宮氏の方が数年早い。ブームは作れた。
でも内部分裂を産んでいる。談話で栗本さんは、JUNEで組んだ竹宮氏を愚弄。仕事仲間なら直に言えば良いのに、病気に負けたにしても美しくない生き様の記録が残ってました。

1

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