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表題作溺レる果実

九流猛,高校2年生,生徒会副会長
西條ざくろ,高校1年生

その他の収録作品

  • 九流先輩のお気に入り(書き下ろし)

あらすじ

閉ざされた全寮制の男子高校の中で、その少年は自らの体を売っていた。
艶やかな黒髪と漆黒の瞳、ピンク色の唇、白く艶めかしい肢体……。誰もが目を奪われる己の美貌が男を狂わせると知った日から、少年は体をゆだねることで生きてきた。

両親に見捨てられた貧しい境遇の中で、残酷な運命に翻弄される美貌の少年、西條ざくろ。
たった一人の妹を心の拠り所に、ざくろは淫をひさぐ毎日のなかで、いつしか表情を凍らせ、心を閉ざし、感情の欠落した少年に育っていた。

愛を知らない少年は、ある日、自らの運命と出会う――。

溺レる果実(上) 225ページ
溺レる果実(中) 252ページ
溺レる果実(下) 345ページ

作品情報

作品名
溺レる果実
著者
美月 
イラスト
キキノ 
媒体
小説
出版社
MUGENUP
レーベル
エクレア文庫
電子発売日
4

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萌々

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中立

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趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
4
評価数
1
平均
4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

壮絶逆境の中で生き抜く主人公

主人公、ざくろの壮絶人生が気になって
時々ある誤字や、?な文章があっても (ノベル化されても、修正されていない)
web版から、ノベル中→下と、ついつい読み続けてしまった。
ざくろの生い立ちが、よく思付いたものだと思うほど、超壮絶。

母が浮気で妊娠。
不義の子を夫に隠れて公衆トイレで産み落とす母親、
トイレで失神した母の傍で泣くざくろを、通行人が見つけて助ける。

帰宅しない母親、
家に居るとあらゆる暴力を子供に振るう父親は、ざくろのバイト代も奪う。

ざくろは、妹を虐待から庇い、ゴミ箱を漁って食べ物を運ぶ。
このあたりを読むと、つい映画『誰も知らない』を連想して切なくなる。

でもざくろはしぶとい、美貌を活かして生き抜く。
妹の為だけに生きるざくろは、妹へ深刻な分離不安症を持っている。
妹を育て終えたら死のうと考えるざくろは、それ以外がない無感動。

資産家の子弟が多い全寮制の学園に入り、稼ぐざくろ。
学園で、美貌のざくろに一目惚れする九流、
ざくろは人生の転機を得て、依存対象が九流に変わる。

続きのスピンオフは、影を持つ天使、彩人編。

面白い筋書きだけど、誤字が多くてテンション下がる。
でも、書きたいものを書きたいように書く、勢いが在る構成で、面白かった。
・・人物の書き分けが充分にできていない挿絵が残念。

1

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