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あらすじ

巻頭特集:はらだ/はらだ「ワンルームエンジェル」/紀伊カンナのおしゃべりナイト!SPレポ/紀伊カンナ「春風のエトランゼ」/たなと「PERFECT FIT」/akabeko「落果」/紗久楽さわ「百と卍」/秀良子「STAYGOLD」/西田ヒガシ「夜が終わるまで」/松本ミーコハウス「ボーイズラブ!」/ダヨオ「ロンリープレイグラウンド」/カシオ「心を殺す方法」番外編

作品情報

作品名
onBLUE vol.31
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
発売日
ISBN
9784396784287
4.8

(5)

(4)

萌々

(1)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
24
評価数
5
平均
4.8 / 5
神率
80%

レビュー投稿数2

はらだ and のばらあいこ 受け攻め談義が興味深い!

今号は、はらだ先生特集。
個人インタビュー、のばらあいこ先生との対談、キャラアンケートの結果発表、お友達作家(ヴァージニア二等兵/おわる/彩景でりこ/蔓沢つた子)からの寄稿とはらだ先生から各先生へのコメントなど読み応え十分!

個人インタビューの中で、はらだ先生が漫画家になるまでにハマったものを二次も含めて語っています。商業デビューすると二次は暗黙タブーのような気がしていたのですが、それを隠さず、今に繋がっていることとして話しているのが印象的でした。

そして、のばらあいこ先生との対談がすごくおもしろかった!
いままでのonBLUEの対談ではインタビュアーが介入してたと思うんですが、お二人の会話だけで対談が成り立ってます。
お二人ともお互いの作品が好きで、時にファン目線で、時に作家目線で、作品のこと、キャラのこと、創作のこと、聞きたいことが溢れて止まらないといった感じでした。
とくに、”受けキャラ”と”攻めキャラ”に対する思い入れを語りあってる部分はとても興味深い!こんな風に考えて、あのキャラ達を作り上げたのだと、既読作品も新鮮な感覚で読み返せそうです。

作品の印象から、はらだ先生は”こう”と思った物語を周りの声に左右されることなく貫き通す方だと思っていました。
編集者からのリクエストをうやむやにしてしまうところは印象通りといえばそうだったのですが、はらだ先生自身が向き合うのが難しいキャラも、読者からの感想で見方を変えたり、こんなに読者の声に耳を傾けている方だったんだというのが嬉しい驚きでした。
キャラアンケートに対するコメントからも読者の声を大切にしているのが伝わってきます。
作品は全て楽しく読んでいるものの、熱心なファン枠には入らない私ですが、今回の特集はとても興味深かったです。

●はらだ「ワンルームエンジェル」
「止まり木」(『変愛』収録)をセルフリメイクした新連載。
天然でポワンと流されやすかった天使は黒髪に変わり、クーデレ感が増しています。
短編時の出会いを詳細にした滑り出しで、どんな展開が待っているのかまだわかりませんが、この数年で描き手・作り手としてバージョンアップされたはらだ先生が既出作品にどんなふうに肉を加えていくのか楽しみです。

●akabeko「落果」後編
タチのウリセン×嫌がらせでゲイウリセンを体験させられたホスト。
前編は二人の出会い、後編は再会した話。
二人には名前も付けられていなくて、カラダでの会話が全てみたいにセックスのことしか語ってない話だけど、トラウマやジレンマをプラスさせてakabeko先生らしい雰囲気の作品に仕上がってます。

次号は、雲田ともこ特集。『新宿ラッキーホール』の続編が始まります!

onBLUEの特集は、作家が作品について出版社の垣根を超えて語ってくれる貴重な読み物だと思ってます。
ただonBLUEのサブカル推しはちょっといただけない。
自分が好きだと思ったものが、たまたまメインと違う横道だった、それはそれで良いし、ただ好きでいれば良いと思うんです。
でも”サブカル好きの自分てかっこいい感”を出してしまったら、それは人目を気にしてることになり、純粋な”好き”とは意味が違ってくる。
作家達が思うがままに描いてる感じは良いと思うんですが、それをサブカルとして一括りすると違った思惑が透けて見えてしまう…

3

はらださんの新連載は「止まり木」のセルフリメイク

こりゃ永久保存本だなと思ったので電子版の発売を首をながーくしてお待ちしておりました。
事前に読者アンケートを実施していただけあって、特集ページの内容はかなり充実したもの。ページ数も連載部分まで含めると76ページと普段の号よりやや多めにとってあって、すみからすみまでたいへん面白かったです!
vol.12(2014年1月25日発売)の時点ですでにonBLUE誌からのオファーがはらださんの方にはあったようで、ついに登場してくれた〜\(^o^)/って感じの愛と熱を感じる特集になっていましたよ。

はらださんページのコンテンツとページ数はこんな感じ。

ワークスペースの公開・・・1p
インタビュー・・・7p
はらださんと私(寄稿:ヴァージニア二等兵/おわる/彩景でりこ/蔓沢つた子)・・・5p
受け攻め傾向マップ・・・1p
フェイバリット作品の紹介・・・1p
読者アンケートの結果発表(ひとつひとつにはらださんのコメントあり)・・・12p
「ワンルームエンジェル」キャララフ紹介・・・3p
対談 はらだ×のばらあいこ・・・10p

新連載「ワンルームエンジェル」第1話・・・34p

どれも面白かったんですけど、個人的には読者アンケートのフリー回答のコメントがどなたのもいちいちツボで、はらだフリーク達の拗らせ気味の愛が溢れまくってて、それに対するはらださんのコメントもまた面白くて、これを読んでいたらはらださんの作品をまた一から全部読み返したくなりました。(このレビューをアップし終わったらこの土日ははらだ祭りにするのだ!)
アンケート結果に関しては、はらださんもちょっと予想外だったっぽいけど、福介(カラーレシピ/攻)が一番人気だったのはだいぶん意外だった!絶対モモだと思った!
あと面白かった結果は、「受けをさせてみたいキャラ第1位→朝一」「攻めのポテンシャルがありそうなキャラ第1位→ヨル」「好きなカップリング第6位→ヨル×朝一(なぜか逆カプでランクイン)」もう完全にみんな読みたいのは【ヨル×朝一】なんじゃんwwっていう。わかる、朝一、おまえは受けだ。
のばらさんとの対談は、主に自キャラの「攻め」「受け」のこだわりについて熱く語られています。濃い〜作品を描かれるお二人の対談なだけあって、作品の面白さにも通ずるお二人の人となりの面白さ(こだわりの非凡さ)を感じられる内容でした。

で、先のアンケート結果と対談の会話内容から見えたことがあるんですけど、
はらださんのファンって意外と夢女子タイプも多い?!?!
私、はらださんのファンは壁タイプとか神視点で読む人が多い=だからクズでもサイコでもドンと来い!って感じなんだと勝手に思ってたんですけど、福介の人気とか、ヨルを攻めにしたい支持の裏には「ドリ女れる!」って声が多いっぽいのが伺えて、これが自分的には意外で面白い発見でした。
夢女子視点で読む福介はだいぶん印象が変わりそう!

そして、新連載の「ワンルームエンジェル」ですが、
こちらはデビューコミックの「変愛」に収録されている天使のお話「止まり木」のリメイクストーリーという形で、面白い試みの新連載になっています。
「止まり木」って初期のはらださんの作品の中では少し異色な系統ながらも地味に人気作という印象の短編なので、もしかしたらこれは読者の何かしらの声が届いた感じなのかな?個人的にはすごく嬉しい!
「にいちゃん」とか「やたもも」2-3巻を読んだ今、改めてあの短編を読み返すと初読時よりももっとストレートに刺さってくる作品に変わっているんですよね。はらださんがどういう作家さんかちょっとずつ分かってきたから。それが今度はonBLUEで今のはらださんがリメイク。これは期待しないわけにはいきません!掲載誌のレーベルカラー的にもカタルシスたっぷりのモノを読ませてもらえるんじゃないかなと楽しみです。
あ、天使のキャラデザが大幅にリメイクされています。前の子の見た目が好きだったからまだちょっと目に馴染まないけど、カップリング絵的には前よりはらだカプらしさが上がったかな?

ダヨオさんの新連載も始まりました!
7年の不倫愛で捨てられた地味め綺麗顔ゲイのリーマンと、彼に一目惚れした中華料理屋で働くゲイのお話。
昼ドラっぽいどろっと感を残して「つづく」な第1話でした。
これは最近の本誌の傾向っぽいドロエロ系になるのかしら?
続き気になります。

そしてそして次号、ついに雲田はるこさんの「新宿ラッキーホール」の続編がスタートです!!!!!

(電子版の配信は2018年3月23日までの期間限定配信です。)

3

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