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テーマはずばり「SM」です♪
他のSMものと一線を画した、実に外国文学のような華麗なる調教です。
一見ハードなようで、痛いようで痛くない。
それは、Sであるご主人様の勅使河原教授がMを見抜く才能と、それの使い分け、そして彼自身が実に優雅な人間だからです。
雰囲気も退廃的なようでいて、腐りきっておらず、それはそれは甘美なのです。
作者さまも後書きでソフトですと書かれているようにとても読みやすく、雰囲気を楽しめる作りで大変に満足でした♪
由緒ある家柄でその容貌も非の打ちどころがないほどの大学教授にあこがれる、冴えない大学生天根が教授に声をかけられ、夏休みのバイトに家の書庫の本の整理を住込みでと誘われるところから始まります。
天根が教授によって、どんどんと作りかえられ依存していく姿は、Mの要素もありながら教授がペットと位置付けたその位置にふさわしい青年になるのです。
教授が言うところの「ペット・家具・奴隷」それぞれを使い分ける姿は優美で圧巻です。
剃毛・ボディピアス・鞭は当たり前に存在。
家具と位置付けられた、その存在が人目に晒されるタレントという仕事をしている健城が、完全に無視され床に固定される家具としての快感を見出す描写は倒錯的極まれり!です。
放置プレイはよく見かけますが、全く性行も伴わないファニチャーとして射精までいくシーンにはゾクゾクするものがあります。
奴隷にはそれこそMとして痛めつけられることで快感を感じる要素が必要と、教授は線引きをしている、そのSたる姿勢はとても贅沢だと思います。
天根は痛めつけれることに快感を感じるわけではなく、愛されたいと願う一方ですから、Mではないのですよね。
人を愛さない、人を愛する姿が歪んでいると執事の青砥の助言もあり学んでいく天根はとても優秀です。
ちょっと天根には甘いかな?とも思いますがSとしての、ご主人さまとしての教授の姿は見惚れます。
奴隷に対しての容赦ない部分は、少し痛いので直接的描写は避けている感もありますが、本当の奴隷である青砥は素晴らしい奴隷の姿でした♪
生生しくなく、優美なSMを堪能できる倒錯的な素晴らしい一冊です。
「緊縛」でちょっとだけ登場していた、勅使河原教授のお話。ようやくみつけた。
剛先生の作品って、文体のリズムが合うのかすごく読みやすくて、この本もサクサク読了。
SM物ではあるけれど、そこにいるのは、相手の本質を見抜き、本当に相手の望んでいる快楽のために奉仕する絶対的帝王。
勅使河原教授は既に財産も教養も優れた容姿も持っているが故に、絶対的帝王として存在できる。
そんな教授が、自分の大学の生徒の中から見いだした天根は、支配されるだけのペットではなく、愛されたいし、それにも増して愛を返したいと願い、やがて二人の間には、、。
実にロマンティック。
家具編の椅子の上でのセックスがすごくエロい。
「椅子」であるのに、どんな3Pより断然エロい。
このシーンだけでも「神」連打しちゃう。
今は亡き剛しいら先生の作品の中で一番好きなシリーズです。
完璧な攻めでSの勅使河原教授とペット、家具、奴隷という三人の男が出てきます。
完全なSMの世界のお話しで、性交渉までするのはペットとして飼われている中性的な美少年の天音です。
文字通り絶対王者の教授にペットのように愛玩されています。
奴隷と違うので、痛みを快楽にするような鞭やピアス、緊縛などはありませんが、精神的に教授に依存させられていて、教授なしでは生きてはいけないように調教されています。
家具は、日本で誰もが知ってる美しく男らしい俳優の健城です。
小さい頃から存在感の強さゆえに常に注目されてきた健城が、存在を完全に無視され、椅子になる快楽に教授によって堕とされていきます。
奴隷は長年執事として教授に仕えてきた青砥。40過ぎの壮年で教授より年上の逞しく屈強な男性です。
奴隷なので、鞭による調教に傷だらけの身体です。
一見変態的で、教授に素質を見いだされ堕とされたようにみえますが、SMによる精神的な解放にMが勅使河原教授に感謝しています。
本人が真に望んでいるものを与えて、自分に依存させ離れられなくする教授。
カルト宗教のようで恐ろしいですが、教授には愛情があります。
SMの世界では本当に奉仕しているのは、Mではなく、Sであるというのもこの作品で知りました。
人間の感情や欲望は奥深く闇があります。
Mだけでなく完璧な勅使河原教授にも、人を愛せないという闇があり、教授を愛する天音との恋愛のお話しもあります。
読み終わって教授と天音の恋の行方や、本格SMの世界をもっと読んでみたいと、続きの気になる作品でした。
こういうお話大好きなようでめちゃ早く読み進めてしまった。
設定は現代だけど、住まいがクラッシックな洋館なので趣きがあってSM世界観がグレードアップします。
冴えないもっさり大学生が誰もが振り向く魅惑的な美青年に。
シンデレラストーリーじゃないか。
王子様に見出されて開花する。
ただ王子様はドSですけども。
愛玩目的の「ペット」、姿形を見て使用して楽しむ「家具」、痛めつけ苦痛を与えたり他者と共に共有したりする「奴隷」の役割があるって何?先生独自の設定?ホントのSMでも細かく分かれてんの?って気になってしまった。多分ないと思うんだけど、なんかリアルに感じてしまってありそうに思えます。
受けの天根くんは、ペットとして可愛がられる事になるんだけど、初っ端は本人の同意なし。
睡眠薬を混ぜたコーヒーを毎夜飲ませて昏睡中に尻を開発。(これは、SMではなく、ただの犯罪では………)
ちゃんと同意をとった相手としなさいよーと教授には思ってしまう。
結局天根くんは、教授には惹かれていたから抗う事なく先生のネコちゃんとしてお家の中では全裸に鈴付き首輪と乳首と性器のピアスのみの姿で、毎夜可愛がられるっていう従順さ。
その後、若手イケメン俳優、健城を椅子に作り替えたり、お屋敷の執事が教授のおじいちゃんから譲り受けた「奴隷」だって事が判明したり、おい!スゲーなって、展開。
実は、教授は祖父に教え込まれた「ご主人様」で祖父はもっと素晴らしい素質の「ご主人様」だっただと!
まぁ、執事の青砥の身体に残る痛々しい鞭の痕見ると容赦無いのはわかります。奴隷の求めている事を察知し与えてあげる。Sは「サービス」のエスですもんね。
テッシー教授は、まだまだ甘いと青砥は言うてましたが、天根くんはSMプレイ求めてなくて愛される事求めてるからそもそも一致してないんですよね。M性を見出す能力あるとか言うてますが。ただの嫉妬でお仕置きしたりしますし、私は教授好きになれない。顔が良くてかね持ってるやつは何しても許されるのかーーーー!
続編でどうなっていくのか楽しみにしてます。
教授に運命変えられた天根と健城、祖父に変えられた青砥と教授。人は誰かと関わって変わっていくんだな。
今作ラストが驚きの展開でそれも続きに描かれているのか。青砥のお尻に入ってた振動アイテムの大きさ実際どんなもんだったのか気になる。
あと、酒池肉林な奴隷パーティの挿絵見たかった。
剛しいらさんの持つ文章力が好きで手を出した一冊ですが、題材がちょっと自分に合っていませんでした。
調教やSM・ハードなものは大好きですが、この作品は私が思っていたものとはちょっと違って、どちらかというと肉体に何かを与えられる事による性的興奮というより、精神面に依る展開を重視している気がしました。
天根は教授に「ペット」として調教されますが、それほど酷いことはされておらず、しても剃毛・スパンキングくらいです。どちらかというと可愛がられている方だと思います。
天根の他に奴隷として重宝されている使用人と、家具として放置プレイを受ける男性が出てきます。ただどちらとも、内に秘める欲求を教授が引き出して開放してあげている…という体です。
エロ度自体は作品を通してそんなに高くないと思います。
単なるSMや調教物にしては奥が深く、天根が言うとおり「教授は奉仕させているように見えて奉仕している。それで満足なのか」という疑問がわきます。この教授を理解するにはお話が短く、なんとなく複雑なまま終わってしまいました。
SMや主従関係をテーマにしたものなら、本当に単純なエロのほうが私は萌えますのでこちらは合わなかったかな…という事で中立で。
ただ、このようなお話はなかなかないと思います。好みの方には重宝する作品ではないでしょうか。