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表題作猫はいつでも甘やかされる

紺屋春彦,きりりとした美男子と評判の茶道家元の息子
花邑シュウ,日米ハーフの高校の特別講師

あらすじ

根津にある高校で特別講師として生徒達に英会話を教えることになったシュウはそこで流しの着物を着た茶道の特別講師・春彦と出会う。初対面の時から春彦に居心地の悪さを感じつつも、とあることがきっかけで、シュウは春彦が住む放蕩長屋で一緒に暮らすことに…。

作品情報

作品名
猫はいつでも甘やかされる
著者
榎田尤利 
イラスト
紺野けい子 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHYノベルス
シリーズ
放蕩長屋の猫
発売日
ISBN
9784813010005
3.4

(27)

(3)

萌々

(11)

(10)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
9
得点
91
評価数
27
平均
3.4 / 5
神率
11.1%

レビュー投稿数9

春彦の花咲く

やはり主役が好きになれると萌もアップするというものです。
なので、前作でちょっと不足していた萌をここで充填できた気がします。

前作で振られた春彦がここで新たな出会いがあります。
金髪で顔はいいけど正確に難ありな日米ハーフの青年が登場。
日本人だった父親が浮気で母を悲しませたことや、好きだった人に人種的な悪口というか差別的な発言を耳にしてしまい日本嫌いになったハーフの青年シュウが来日し、春彦が茶道の特別授業を行っている高校に英語の講師としてやってくるが、高校生の甘ったれた幼さにますます日本嫌いに。

春彦はシュウが初対面から気になる相手だったらしくて、2丁目で酔ってからまれているところを助けて家に連れて来たり、生徒のノリの悪い授業についてアドバスしたりとなにかとかまってしまうんです。

シュウが嫌いな日本になじんでいくのと同じように、春彦に惹かれていく様子がよかったです。

好きな場面は、こぼした金平糖を拾っているシュウの口元についたお茶の緑に思わず欲情して口づけてしまう春彦。
カラーイラストにもなっているシーンなので、どんなシチュエーションなのかなと思いつつ読んでいました。

結末もすごくよかったです。
ラブラブです。
そしてまたここに戻ってきてねと言って送り出したい気分でした。

前作の二人も、痴話げんか的なものはあってもとりあえず浮気もせずうまくいっているようなのでよかったよかった。

2

春彦のターン来た!

前作の「放蕩長屋の猫」で脇で当て馬でありながら、攻キャラより魅力的でまひろ、春彦にしろよーーと思いつつ読んでた彼のターンが来ましたですよ!

春彦の魅力は前作の段階でもかなり描かれてましたが、今回もまたこれがいい男なんだなー。
和装が似合う、そしてちょいと女言葉が入るんだけどオネエじゃなくてむしろ江戸時代の放蕩息子とかを思わせる粋な感じがたまらんのです。

そんな彼の恋のお相手は日本人とアメリカ人のハーフで、同じ高校で英会話を教える事になったシュウ〔受〕
彼は日本人の父とも折り合いが悪く、また日本人も日本も嫌いで最初の内は、生徒達もバカにしまくってちと鼻持ちならないヤツなんですが、春彦の下に来るとあら不思議、そんな所も妙に可愛く見えてくる。
半分日本人でありながら日本が嫌い、馬鹿な生徒も嫌い、そんなシュウが次第に日本に馴染み日本や生徒達を好きになって行くそんな過程が読んでいて気持ち良い。
シュウの友人ビルもきっぱり嫌な奴かと思っていたらそうでもなかったり。
最後の日本旅行に訪れた婦人からの視点での終わり方も綺麗な締め方でした。
ともかく春彦が粋ないい男で、次第に素直になっていくシュウも可愛い。

これ読んで苔玉を作りたくなったんですがきっと枯らしちゃうんだろうなー。

1

良かったよ〜

春彦よかったねえ。
放蕩長屋〜の続編です。
前作で振られた砲塔息子の春彦が主人公。
前作のタイトルだって、『放蕩長屋』って春彦が住んでるからだしね。このシリーズ通しての主役は、晴彦だと思う。

まひろ以外の男に全く興味を示さなかった春彦が恋をしたのは、なんと超美人のハーフ・シュウ。
やっぱりね、春彦くらいの男になると普通の相手じゃ役不足よね。うん。

意外と普通の恋する男に成り下がった春彦も良いじゃないかと思いました。
悩んだり嫉妬したり、結局アメリカまでついて行っちゃったり^^

最低男が登場した前作と同じように、今回もおります;
初めは、シュウが最悪!と思ったけど、後から出てきたシュウの(元)親友・ビルが卑怯者の最低男でした。
婚約者の女の子に痛い目に合わされて、ザマァです!
この女の子、好きでした。

前作で気になっていた春彦の幸せを見届けることが出来、嬉しかったです。
古さを感じさせない素敵な作品でした。


0

春彦ふたたび

『放蕩長屋の猫』のスピンオフ作品です。
前作で私の涙を絞り取ってくれた春彦のお話。
長い片思いに苦しみ抜いてた春彦も、この作品でやっと幸せになれます。
なのに私ってば、『放蕩長屋~』の余韻を引きずりすぎて、「やっぱ春彦×まひろがイイ…」と思っちゃってますw前作読んだあと、もっと時間をあけてから読んだほうが良かったかも。

相手役はアメリカ人と日本人のハーフのシュウ。とある事情があって、日本を嫌っている。
シュウは特別講師として、高校に英会話を教えにきます。そこで、同じく特別講師として茶道を教えている春彦と出会う。
ああ、春彦カコイイ。
茶道の描写が懐かしかったです。私も七年間茶道をやってたんですが、ここまでちゃんと考えながらお茶たてたことなかったなァとか思ったりw

最後のエッチは萌えまくりました。

2

春彦にも春が

自ら身を引き、恋人との間を取り持った春彦のお相手は、ハーフのシュウ。
実は日本や日本人が嫌いなんですが、とあることがあって日本へ逃げ出してきたんです。
春彦が特別講師をしている高校で、シュウも特別講師として英会話を教えることになったのです。
校内を案内してもらったときに、余裕で生徒をあしらう春彦に居心地の悪さを感じただけでなく、高校生の出来の悪さも相まって、悪口を言ったことが春彦に耳にも届くようになります。
そして、生徒を巻き込み騒動が起きます。
それを収拾するためと、シュウの父から頼まれ、放蕩長屋に同居することになったシュウ。

この辺からどんどんと春彦のことが気になり始めたシュウですが、まひろと春彦の仲を勘違いしたら、春彦はシュウにしっかり説明をするんです。
嫌いな日本へやって来て不安定なシュウの心も身体も安心させて、日本を自分の居場所として感じさせてやりたいと心から思う春彦でした。
その後、シュウは人が変わったようにやる気を見せます。おざなりにやっていた英会話の授業も、形式を変え生徒のやる気を出させたり、避けていた父親に連絡を入れてみたり。
お互いを気遣い、気持ちが豊かになったり成長したり。シュウは春彦と、とってもいい恋愛が出来てると思います。
シュウはまだ大学院で勉強中なので、近い将来アメリカへ帰らなくてはいけないわけですが、春彦がアメリカの大学でお茶を教える…と言う奥の手を出してきて無事解決。きっとアメリカでも、飄々としたキャラでお茶を教えたり、仲良い2人が見られるんだろうなぁ…と、想像しちゃいました。

2

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