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BL好きに限らず、バディものが好きな方って多いですよね。
某駅前の便利屋とか、警視庁のどこにも属さない係の2人とか。
バディの何が良いって、「お互いが特別」という空気感。
他の人には分からない2人だけの何かがあって、「こいつのために死ねる」なんて大袈裟なものじゃなくても、「こいつがいるから、明日も生きてみよう」みたいな。
相手がいると楽しくて、いないとつまらない。
誰にも代わりができないからこその特別。
この空気感がたまらないのです。
そんなわけで読み返している『Voice or Noise』。
この作品のバディ感も良い。バディというより、運命共同体かな。
突然無駄吠えばかりするようになった愛犬フラッピーを心配して、獣医の池上に大学教授の成澤の存在を教えられた中学生の振一郎。
動物と話せるという成澤に会いに行ったものの、成澤は剣もほろろな態度で…。
倍ほど年の差のある2人。
1巻では成澤と振一郎の出会いから、行き違い、成澤の能力と過去が描かれています。
振一郎は中学生らしい無鉄砲さと好奇心で、成澤の弟子入りを勝手に決めて突っ走るけれど、動物と話せることの良い面しか見えていない子供です。
素直で真っ直ぐだからこそ、成澤の中にするりと入り込んでくるものの、現実が少し見えてくると怖気付いてしまいます。
おそらく多くの方が、振一郎の態度にイラッと来ていると信じたい。
自分だけではないと。わたしの心が狭いせいじゃないですよね?
自分の都合でぐいぐい来て、大人を振り回して、雲行きがおかしくなったら逃げる。
自分が望んで飛び込んだのに、相手のせいにする。
だけどイラッとな流れがあるからこそ、成澤の心に近付くわけで。
焦れている成澤が良いんですよ。
憂うイケメン。八つ当たりするイケメン。ご褒美でしょうか。
誰にも理解されないと思っていたことを、理解できそうな人が現れたら。
誰も入り込んでこなかったところまで、するっと入り込んできたら。
人と距離を置いて生きてきた人間が、初めて誰かに執着しつつある。
そんな話が好きな方には、ぜひともおすすめしたい作品です。
と言っても、読んでいない方、いるかなというくらいの作品ですが…。
少し長いシリーズものが読みたい、と思って読み始めました。
動物と話せる?大学助教授と、中学2年生。
絵柄は美麗系で、助教授の成澤は若くイケメン、中坊の振一郎は凛々しめの美少年で、年の差はそれほど感じられません。ショタ臭もしない。
急に凶暴化した振一郎の愛犬フラッピーや、関西弁で話す成澤の黒猫アフトが登場し、あ、ファンタジーか?と気付く。(フラッピーは前世?の狼の記憶が蘇ってきたらしいです。)
振一郎もアフトと話せるので成澤と同類の能力があるらしく。
成澤にまとわりつく振一郎。まんざらでもない成澤。勿論中学生なので何も起きませんが、ぷーんぷんと匂ってます。目線や軽いスキンシップから…
1巻は、アフトが自転車とぶつかって軽傷を負い急に話せなくなる、という所で終わります。
これがキャラコミックスなのかと問いたくなる程健全でファンタジーチックなお話しでした。
中学3年生の振一郎と大学助教授の成澤。
多分、そうなるのだろう2人の年の差を考えてみるとくんずほぐれつを想像するよりこのまま爽やかでもいいのかもと思ってしまいます。
2人の間に入る会話のできる猫アフトの愛くるしいお節介に賑やかされ、ボーイズラブ的な当初の目的は見失いましたが、純粋に楽しく引き込まれ、それはそれで満足してしまいました。
動物と会話ができる物理学者と、愛犬の様子がおかしいと相談に来た中学生
のおはなし。
二人だけと話せるおしゃべりで知性豊かな黒猫のアフトが絡んできて…。
ほのぼの日常系&シリアスファンタジー系なんですが、
中学生の成長していく様子や(現在大学生)
ファンタジーでの伏線もきちんと引かれていて読み応えがあります。
2巻からはラブ話の割合もどんどん増えてきますしね。
カプに関しては、下克上とでもいうのか、
攻めるつもり満々なのにいざ始まるとあれよあれよと受け側に回って
気持ちよくなってしまっている
という、襲い受けというのともちょっと違うんだけども
そういう受けが個人的にめちゃくちゃ萌えです!
振ちゃんが男前に成長してくれて嬉しい限りです。
BLといえば、恋愛メイン、恋愛オンリーのおはなしが大半ですが、
恋愛以外での物語の筋がしっかりしているこういうBLが
もっともっと増えればいいな、と思い☆4つで!
円陣さんの初連載で初単行本だそうです。
最初に雑誌で連載が始まったのが10年前なんですね。
この頃から絵柄はカッコイイですね。
主人公の振一郎君がまだ中学2年生で、成澤先生が大学の助教授で年が振一郎君とは倍近く離れているそうです。
ということは、成澤先生は27歳位だと思うので(見かけもそうですが)、オヤジとまではいかないと思うんですが、年の差カップルです。
とはいうものの、この巻では恋愛の「れ」の字もうかがわれないので、BLとして読むのではなく、動物と話が出来る人間のお話、みたいな感じで読むといいと思います。
主人公の2人は、動物と話せるということが共通しているのですが、そういう点で特別な理解者になりえる存在なのであって、まだそれが恋愛とは全く結びついていないというか、そういう自覚はない様に思います。
恋愛モノとしてはまだこの巻はじれったくて物足りないですが、二人を取り巻く動物たち(特に黒猫のアフトがいい味出してます。笑)との係わり合いとか、普通のファンタジーものとしてはなかなか面白いと思います。結構シリアス路線ですが。