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表題作指先

同級生でクラス委員長 増井千里
勝気な美貌をもつ 芳川郁

その他の収録作品

  • 百年に満たない幸福
  • あとがき

あらすじ

親の愛情を知らず、学校でも孤立している美貌の高校生・芳川郁。彼のささやかな願いは、成りゆきで体を重ねるようになった同級生・増井千里との関係が少しでも長く続くことだが…。(ill:蓮見桃衣)

作品情報

作品名
指先
著者
可南さらさ 
イラスト
蓮見桃衣 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344802773
4

(16)

(8)

萌々

(3)

(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
4
得点
64
評価数
16
平均
4 / 5
神率
50%

レビュー投稿数4

指先を通じた愛に萌えがある

高校生〜大学生(専門学生)のお話です。
攻め様はリーダー性のある情に厚い千里。受け様は寂しがり屋な自分を隠しながら生きる郁。
郁は自身の家庭環境に起因して自尊感情がすこぶる低く、与えられる愛にとても臆病。表面的には高飛車な自分を演じていても心の中はとても繊細で脆い。
そんな郁の心を千里は長く長く愛で包んでいこうとします。
タイトルの指先は作中によく登場するキーワードですが、郁が指し延ばす指先は愛を確かめるもので千里が指し出す指先は愛を与えるものとして表現されているように感じました。
作者の可南氏の受けの心理描写がツボなんですよね。中でもこの郁くんは目の前に差し出された愛を恐る恐る確かめるように受け取るような子なので一層愛が高まります。絡みの部分はあっさりですが互いの愛がひしひしと伝わります。滾ります。
おススメの一冊です。

2

清々しい・・・

可南さんでは、たぶん一番好きです(結構好きな作家さんですが、作品によって好みが分かれるんですよ)。

千里(攻)が高校生とは思えないくらいよくできた(もうでき過ぎなくらいの)子なんですよね。私、あんまり嘘くさいキャラクターってシラケてしまってダメなことが多いんですが、千里はなぜか大丈夫。好きですね。派手な設定がなかったからかな。優等生とは言っても、あくまでも普通の高校生でしたから。

郁(受)はまさしく『不幸受』ってやつなんですよ。とにかく環境に恵まれていないんです。周りの大人が酷過ぎるんですよね。母親にはもう言葉もないですが。それはこんな状況なら、すべてに諦めの境地にもなるよなあ、と同情します。

私が好きなのは、文化祭での準備のくだりなんですよ。千里が好きで、郁を妬んで貶めようと必死な女の子に過去について攻撃されても、当の郁は(相変わらず諦観で)『事実だから』と受け流すんですが、そこに偶然現れた千里が許さない。
千里が女の子に向ける言葉のあまりの容赦のなさに、『郁だけが特別なんだな』と改めて感じましたね。

とても地味で淡々としたストーリーですが、ホントによかったです。

2

一番大好きです。

私が一番好きな小説です。
この小説と出会って5年以上経ちますが今てもダントツで好きなお話なんです。
千里のことが大好きだけど臆病だからビッチのふりをしている郁と、そっけなく見えて郁のことを凄く大事にしてい千里のキャラ設定に激しく萌えました。

二人の関係が本当に素敵なんです。

私は基本的に攻様史上主義なのですが、
郁のことは素直に可愛いなと思いました。

そして千里は今まで呼んだ小説の中でいい男No.1です。(笑)
高校生だとは思えないほどいい男なんです。(特に精神面が)

郁が千里のことが好き過ぎるあまり別れを切り出すシーンには泣かせていただきました。

攻←受が好きな方には是非オススメです。

2

泣かせてもらいました

生い立ちのせいか人と関わることに臆病になってしまい、素直になれない。そんな郁を委員長は何くれと構い根気よく接していく。同じ年でありながら委員長の千里、大人だね。でも彼のちょっとした言葉に郁がぐるぐるウジウジ悩んでしまって、でも彼のこれまでの人生を思うと一歩を踏み出す勇気が出せないのも分からなくもないですね。
これから何度も後ろ向きになってぐるぐるウジウジ悩むだろうけど、隣に千里がいれば悩みもがきながらも前へ向かって進んでいくだろうね。

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