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表題作熱き受難のはじまり

水野 部下
佐田 先輩刑事

あらすじ

佐田孝一は生活安全課の刑事だ。
刑事としては非常に優秀なのだが、弟のようにかわいがっている部下の水野にテーソーを狙われているとはつゆ知らずにいるほど、鈍感だ。
あるとき、夜の繁華街をパトロールしていると、偶然にも佐田の高校時代の親友・柳瀬と出会った。
ヤクザの柳瀬と同類のにおいを感じた水野は、柳瀬に盗られる前にと、猫を被るのをやめ、佐田に強引に手を出すが―。

作品情報

作品名
熱き受難のはじまり
著者
有須一紗 
イラスト
イソノ 
媒体
小説
出版社
茜新社
レーベル
オヴィスノベルズ
発売日
ISBN
9784871826143
3.7

(4)

(2)

萌々

(0)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
14
評価数
4
平均
3.7 / 5
神率
50%

レビュー投稿数2

好きすぎてレビューできない小説

好きすぎてレビューできない、たった一つの小説であります。とにかく毎年は読み返し読み返し読み返しまくり、昨日で今年の1回目の分を読み終えたばかりで、自分はこの作品に対してただならぬ愛情を持っているってことを改まって認識できました。
この作品と出会ったのは13年前の2003年。まだ若い年の私が「や・お・い」に目覚めてしまいました。あとがきで書いてらっしゃる通り、あの時代のボーイズラブは大体可愛いらしい受けや女性に見える受けしかいなかった。男前受けと硬派受け、しかも攻めより遥かに体格のいい受けなんて、誰も想像しないのであろう。いつもタチの立場でボーイズラブを楽しんでいる私だったが、正直女の匂いをプンプン漂わせる受けが登場する作品を読むのとても辛かった。ガッシリとした身体の大男を泣かせたい、思いっきりイジメてみたいという切実な願望はいつ叶えるだろうか、と半端諦めかけていたところに、この素敵な作品と出会いました。今にして思えば、初読みの時の感動に武者震いもしました。
そんなに受けを女性化させたいなら、いっそ少女マンガにしちゃえば?と思ったりもしていました。あの時代で男らしい受けは本当に多くはなかったです。幸い今はこういう作品はどんどん増えていき、幸せなボーイズラブ生活を満喫しています。
以下ネタバレ、ご注意下さいね。
ストーリーに戻ります。佐田孝一は生活安全課の刑事。刑事としての勘はとびっきり鋭いのに、他人の自分に抱いている好意や愛情に気付いてくれない、プライベートでは壊滅的に鈍い、バリバリのノンケ。とある事件をきっかけに(有須さまの自サイトで掲載されていたけど、作者さまの事情で今は閉鎖されています)、年下の青少年、可愛い外見のかわりに中身は真っ黒な水野伸也(バリタチ)がそんな彼に惚れた。佐田の側にいるために、警察にもなってやると、日本に帰化し(元国籍はアメリカ)、警察の上官とも寝た(あくまでタチの立場でリバなし)何年もかけて(五、六年くらい)やっと思い人の相棒という立場を得た。性に対してはかなりワイルドで複数の男性とは身体の関係を持っている。それでも佐田に一筋のところはまさに忠犬とも言えますね。いつか絶対に上司を手に入れると密かに企んでいたが、好きすぎる故にやっと築いた友好的な上下関係をぶち壊すことが怖くて、手は出せないと言う、臆病な一面もちら覗ける。
ある日、二人が一緒にパトロールするところに、佐田の高校時代のクラスメート、今はヤクザの重役をしている柳瀬一彰と再会した。同じ匂いをしていたからか、水野と柳瀬はほぼ一目で相手のことを恋敵だとわかってしまう。悲しいことが、今まで二人の誰でも自分の気持ちを佐田に伝えず、ただ傍に居ればいい、彼が幸せならばそれでいいと、本命に対するだけのネガティブな思考の持ち主の二人は、俺の方が彼に相応しい、お前に渡せるもんか、とやわい牽制をし始めた。そこで、佐田は誰かに命を狙われていると由々しき事態が発覚し、彼を失うかもしれない不安や焦りに苛まれる水野は、ついにクスリまで使って佐田を自分のものにしてしまいました。が、佐田をレイプしたことが柳瀬にバレてしまった。バラしたのは水野だったけど。本当腹黒い青年ですね。
単行本に収録された内容は曖昧なところで終わります。佐田と水野の出逢い、柳瀬と佐田のこれからについてはやはり作者さまの自サイトで掲載されていたので、私が読めてとても満足出来ています。まぁ、3Pになるだろうなと前から思っていますから、むしろ3Pでないとかなりの物足りなさが残る。水野×佐田より、柳瀬×佐田の方が好きなんで、柳瀬との絡むシーンを実際に読んで、ああ、作者さまありがとうございます!と心から感謝の念が尽きません。そして心なしか、二人のことをだんだんに受け入れてくれる佐田を見て、微笑ましくなります。この三人なら、末永くお幸せに願っております。

1

刑事ものです。

刑事もので、年下攻で、三角関係、と盛りだくさんです。

後輩で攻の水野は爽やか系のルックスでありながら、性格はかなりの陰険(笑)
というよりも、先輩刑事でコンビの相棒である佐田に近付くものに容赦がありません。
それくらい彼の事を好きなのですが、当の本人は全く気付いておりません。
刑事としては優秀ですが、そういった面では大変ニブいです(^^;
一方、受の佐田は一般的には攻にまわるタイプでしょう。
そういう一見意外なところにひかれて購入しました。

子犬のように佐田に引っ付き回っていただけの水野でしたが、そこに最大のライバル登場。
佐田の高校時代の友人で、現在はヤクザの若頭・柳瀬。
この人が出てきた事で水野の焦りが最高潮になり、そして強引に…………。

タイトル通り、まさにここからが佐田の受難の始まりです(^^;
商業ベースで発表されているのはこの1冊だけ?のようですが、作者様のHPを拝見するとこの3人のその後や他にも色々発表されているので、気になったら是非見て頂きたいな~、と思います。
現在は、作者様のご都合で活動されていらっしゃらないようでちょっと残念ではあります。

1

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