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表題作一万年+3日

西野幸也,大学2年生,20歳
白川義直,大学2年生,20歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

一万年前の水みたいに、天然できれいなあいつ。出会いは飛行機雲だった。ひとりで好きなことをやり、だけど憎まれもしない不思議な存在の白川。しかも時々、行方知れず。西野はそんな彼のことが気にかかっていたが…。純情放浪ボーイズラブ。

作品情報

作品名
一万年+3日
著者
麻生玲子 
イラスト
片岡ケイコ 
媒体
小説
出版社
集英社
レーベル
コバルト文庫【非BL】
シリーズ
一万年+3日
発売日
ISBN
9784086004886
4.1

(17)

(11)

萌々

(0)

(4)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
69
評価数
17
平均
4.1 / 5
神率
64.7%

レビュー投稿数9

コバルトの隠れた名作

大学生モノです。
作品の中を流れている、透明感のある文章がたまりません。

受けの白川は不思議なやつです。
何を考えているのかわかりません。
でも、すごく魅力的です。

そんな白川に普通の大学生・西野は惹かれていきます。
それはなんだかとても自然なことのように思えます。

このシリーズは4作あるのですが
不思議なほど派手な出来事は起こりません。
引き・・・みたいな終わり方もあるんですが、次の巻であっさり解決されたり。

エロもなかなかきません。かなりプラトニックです。
それが結構じれったくなると思うので4作一気読みを強く勧めます(安いし)

『一万年+3日』
『水の化石』
『彩度ゼロの奇跡』
『永遠に似た瞬き』

タイトルの意味を読んだあとに考えるとじんわりときます。

日常系が好きな人、じんわりとした話が好きな人
そしてゆったりとした時間が流れる話が好きな人には間違いなくオススメです。
片岡ケイコさんの絵も作品に合っていて、とても麗しいです。

読み終わった後、きっと空を見上げたくなるはずです。

12

不思議ちゃんの魅力にクラクラです

シリーズ物とは知らず、一番初めに二作目「水の化石」を読んだのですが。
それが予想外に面白く、今回シリーズ全てを購入し、一気読み。
こんな素敵な作品がコバルトにあったことに驚きました。
先にレビューを書かれた方も仰っていますが、
まさに「コバルトの隠れた名作」です。

独特の感性を持ち、美人だけど変わり者と大学で評判の白川。
この白川のキャラは不思議ちゃんになると思うのですが、
とても魅力的で可愛いのです。お土産のペットボトルには笑いました。
そんな白川が気になって仕方がなく、距離を詰めていく西野。

コミュニケーション能力のかなり低い白川が、
大らかで誠実な西野に心を開いていく過程が胸キュンでたまりません。
二人を取り巻く様々な人達も、明るく楽しく、気のよい面子が揃っています。
西野と白川のピュアな恋と並行して描かれる、
穏やかな青春キャンパスライフにほのぼのします。

挿絵と小説の相性もバッチリ(特に表紙が素敵)で、
穏やかで透明感のある世界が楽しめます。
ピュアでほのぼのとした、素敵な作品でした。

5

普通の大学生と変わり者な天然美人の日常

すごく良かったです!
大きな事件が起こらない上に、いい人しか出てこないので、人によっては退屈な話かもしれませんが、自分にはものすごく合っていました。

この本は全4巻の1巻目で「水の化石」「彩度ゼロの奇跡」「永遠に似た瞬き」の順番です。
2巻目まではエロ無しです。

基本的には攻めの西野視点で話が進みます。
大学の同級生の受け・白川との関係の進展が丁寧に描写されています。
西野は友人の多い普通の人で白川は変わり者で天然で美人です。
この二人は性格の相性がバッチリだと思いました。
だんだん心を開く白川が良かったです。

自分は攻め視点の為に西野に感情移入して西野の気持ちになっていまい、白川がものすごく可愛く思えました。
特にこの巻の終わりの酔っ払い白川が可愛すぎました。

脇キャラは多いですが、嫌な感じのキャラは全く出てきません。
女性キャラもいるので「嫌な女じゃなくてもBLに女性は要らない!」という方は要注意です。
あと全巻通して酒盛りのシーンがやけに多いです(笑)
個人的に「あるある!」と思ったのが「苗字が山本だからあだ名がジョージ」


ちるちるで何かを探していた時にこの本の存在を知り、数ヶ月間探していた本だったんです。
古本でしか手に入りませんが運良く全4巻を手に入れる事ができました。

BL初心者の方に是非4巻セットでお勧めしたい話なんですが、入手困難なのが本当に残念です…

5

心が洗われるストーリーの始まり

他のレビュアーさんがおっしゃる通り、まさしくコバルトの隠れた名作。
私が読んだコバルトのBL作品と言えば、内容なんてあってないか
のようなものばかり。(炎の蜃気楼は別格です!)
もうコバルトには手を出すまいと思ってた矢先、ふと見たレビューに
心惹かれ、再びコバルトに手を伸ばしてみました。

このシリーズ全4巻のシリーズものです。
必ず4冊揃えてからお読み下さいね♪
とても純粋な2人が真剣に向き合い、ゆっくりゆっくり距離を縮め
お互いがかけがえのない存在になっていく過程を
麻生さんの優しい文体で丁寧に書ききってくれています。
決して上位にランクインする作品のように激しく感動したり、
キュンキュン切なくなるような作品ではありません。
でも、4冊読み終わった時に感じるじんわり染み渡る幸せな気分が
いつまでもおさまらないんですよね。
コバルトだからと敬遠せず、ぜひみなさんに読んでもらいたい作品です。

『一万年+3日』はシリーズ1作目。
大学2年の西野と白川の出会いから、告白、そしてキスまでのお話。
キャンパスで飛行機雲を偶然一緒に見ていた白川に興味を持った西野。
白川と行動を共にするうちに、愛想がないとウワサされる彼は
実は人見知りで恥ずかしがり屋なだけだとわかる。
いちいち素直な彼の反応をいつの間にかどうしようもなくかわいく思い、
恋をしていることに気付きます。
でも、白川は一人旅に出る放浪癖があり、西野を不安にさせます。
ついに抑えきれない想いが爆発して白川にキスをするものの、
あっさりそれを受け入れた白川ですが...

西野と白川以外にも、アパートの隣人でゲイの小池、
友人の市原と春野、白川のいとこ...
重要な役回りの登場人物がいながら、彼らとは一切恋愛関係に
発展することがないんです。
彼らにはすでに恋人や夫がいて、あくまでもこの4冊で描かれるのは
西野と白川2人の恋愛なんです。
お約束な当て馬を登場させることなく、ただひたすらこの2人の恋愛に
のみ焦点を絞って丁寧に書かれています。
これがこのシリーズの最大の魅力だと思います。

3

透明感のあるお話

 皆さん、書いてらっしゃるように、とても透明感のある話で、素晴らしい名作だったと思います。
 二人の愛をゆっくり、ゆっくり愛を育てている感じがして、とてもいい話でした。
 焦ってないのがいいし。一生懸命、西野が白川をわかろうとして、甘やかしてるのがいいです。そして、それをまた、負担に感じてないのがいい。
 そういう状況だからこそ、この本、全体に流れている空気がゆったりしていて、読んでる側もなんだかほのぼのとした空気感に包んでくれます。

 ただ、それがじれったい! と思う方もいるかもしれませんが……。

 そして、これからちょっとずつそれが負担になってくるかもしれないから、早く白川君が大人になってくれることを、ひっそり願ってます(笑)

 本当に本当に、じんわりBLを味わいたい人にはお勧めな本なので、お勧めします!

2

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