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恋情と悪辣のヴァイオリニスト

renjo to akuratsu no violinist

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表題作恋情と悪辣のヴァイオリニスト

天才ヴァイオリニスト ケリー・クロフォード
ヴァイオリン職人見習い 初風光音

あらすじ

ヴァイオリン職人を目指す光音の元を訪れたのは、
斬新な感情表現で人々を熱狂させ、
『悪魔の貴公子』とも呼ばれる天才ヴァイオリニストのケリー。
いつしか2人はヴァイオリンを通じて、
秘密のデートを重ね、キスまでしてしまった。
最初は戸惑っていた光音もケリーの優しい情熱に心を奪われていく。
しかしある日、演奏している彼に出会うと
「誰だ、お前」と突き放した態度をとられ襲われそうに…!
まるで別人のように荒々しくエロティックな彼の愛撫に、
光音の身体は掻き乱され!?

作品情報

作品名
恋情と悪辣のヴァイオリニスト
著者
彩寧一叶 
イラスト
キツヲ 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
発売日
ISBN
9784799736012
2.6

(24)

(5)

萌々

(4)

(3)

中立

(2)

趣味じゃない

(10)

レビュー数
5
得点
52
評価数
24
平均
2.6 / 5
神率
20.8%

レビュー投稿数5

少女漫画のような甘酸っぱさ

2017年刊。
あらすじ紹介で主人公がヴァイオリン職人ってのが気になっていていつか読もうと思っていた一冊。
光音と書いてアルトって呼ぶ名付けはもろキラキラネームだなと思ったけれど、"答えて姐さん"内での雑談でも『攻めか受けキャラの名前が身内と同じだと萎える~』って意見があるから作者の工夫かな?

そのアルトが職人を目指すきっかけを作った天才ヴァイオリニスト・ケリーの奏でる音色に心底惚れ込んでいる様子や、当の本人がアルトの元を訪れて一気に親密になる流れからして、正に少女漫画っぽい甘酸っぱさが満載だ。
自分はそんな話も好きなので全然構わないけれど。

ケリーの秘密…といっても読んで早々に分かるから言っちゃっていいかな。


二重人格で、『悪魔的な天才』と称される才能はもう一人の人格・ウィルのものだっていう展開にはおっ!ときた。
穏やかなケリーと攻撃的なウィル、一人の中に正反対な二人が内面で対立する様子ってのが面白かった。
ウィルのほうはケリーに敵意を剥き出すも本音は羨ましい、ケリーはヴァイオリニストの才能はウィル独自のものと認め身体を明け渡しかねない、葛藤しても所詮根っこは一つなんだなって訳で…

所々ご都合主義な部分も目立つものの、ハッピーエンドにまとまっている。
ウィルの人格の主張が強く出てきた原因ってのも理屈は分かるが、あっさり解決したとなるとそれが人格が分裂する程に至るかどうかってのはどうだろうね、とは思った。

ただ、ケリーが無事なのいいが代わりにエロ魔人が舞い降りてきたんかいっ!!ってツッコミは入れてもいいだろうか。
アルトとのエッチシーンは結構露骨な描写が満載で、エロシチュエーションが滾っていた(笑)
少女マンガちっくなのにエロの充実ぶりも味わえた、そんなギャップが妙に嬉しかったりする( ´艸`)

0

ネタバレあり ヴァイオリニストの指が怖い

少し前の作品ですが読み返したのでこれを機にレヴューします
ネタバレもありますので注意してください








二重人格のヴァイオリニストとヴァイオリン製作者の恋物語。
主人公アルトは母を失い心を壊しかけていた時攻めケリーがヴァイオリンを聞きすくわれたが、そのあと世界で名をはせ始めた攻めのヴァイオリンの音ははじめ聞いた音とは違う気がした。
どちらの音にも惹かれながらも最初に効いた音が忘れられないアルトの前にケリーが現れる。

この音色の違いがケリーの二重人格のもう一つの人格ウィルによるものだとわかるのですが、途中まで手人格がどちらかがわからず、しかももう一つの人格(主に名声を得ている演奏をする方の人格)が非常に攻撃的なためなかなかスリリングでした。
多重人格物として、人格の統合をどうするのか、そのまま複数の人格のまま両者を愛するのか、と思うのですが、この人格の統合の仕方もなかなか力業で、そんなのありか?という展開なのが面白かった。
誰かに愛されたい、認められたい、と思うウィルの希望をかなえたのはアルトでもあるけど一番はケリーなところもよかったと思う。

ただこのお話はストーリーもよいのですが濡れ場が好きです。
ヴァイオリニストの指使いがさく裂してすごいんですけど、それよりもすごいのはケリーのセリフ。
作品自体がもう5,6年前の作品の為かケリーのセリフが臭いのとロマンティックのぎりぎりでロマンティックなので読んでていたら何度ひっくりかえったかわかりません。
何個かこのセリフを攻めに言わせたくてこの物語書かれたのかな?と思うセリフがありますが最たるものが
「今日は、俺のヴァイオリンになってくれるか?」
でした。
ベタなんですが、臭いんですが、ひやーッと逃げ出したくなるんですが、脳内でリフレインが起きてしまいました。
ちょっと癖になるセリフだと思います。



0

そっちかーと夜中声に出た

攻めが二重人格です。
最初、同じ見た目で全然違う性格の攻めが出てきたとき、まさか双子設定?と思って読み進めたら二重人格で、そっちかーと夜中声に出してました。
双子入れ替わりも二重人格も私的に地雷なので、知ってたら読もうと思わなかった。
とね、思いながらも読み進めたらどんどん引き込まれてしまって、この作家さん、お上手だなと感心してしまった。
特に濡れ場の描写が素晴らしい。数年ぶりにBL小説にハマってるんですが、最近のはこんなにエロイんだなぁとしみじみ…(昔もエロイのはエロかっただろうけど)。
あ、でも一つ気になったのが、もう一人の人格とケンカをしている時、股間を攻撃するんだけど、それってどうやってるんだろうなと不思議&イタタでした。

1

いろんな意味で驚きました。

新人さんのデビュー作⁉︎
あとがきを読んで驚きました。
迫力のある文章に、読み応えのある内容でとても面白かったです。

以下、ネタバレです。

お父さんのお店で働く受けが店番をしていると、攻めのヴァイオリニストが訪ねてきます。
憧れの人に受けはドキドキしているのですがヴァイオリンに関しては完璧で、
攻めもそこが気に入り2人はデートの約束をします。
デートの内容もオフでのデートだったり船上だったり2人きりの海だったり…とても甘々で可愛いっ!
とろけるような攻めのエスコートが素敵ですね。

そして、その後からが大どんでん返し。
攻めが実は二重人格だったという…。
もう1人のウィルが「天才ヴァイオリニスト」だったなんて、読んだ瞬間まぢかと思いました。
緊迫するストーリーにどうなってしまうのかハラハラしましたが、ケリーとウィルが和解できてよかった(涙)
ここでうるっときちゃいましたね……。
ウィルと受けが怪しい雰囲気だったのでまさかとも思いましたが、
きちんと2人が幸せになるエンドでよかったです。

個人的にはウィルの生きたいという気持ちや不器用なやり方が人間味あって好きです。
彼のお話も読んでみたい……。

2

うるっとくる人間ドラマ

新人さんのデビュー本。
最初は王道のような、でもちょっと謎があるような雰囲気で話が進んでいくんですが、途中からビックリな展開になってました。二重人格の攻め。ひょっとしてサスペンス小説なのかなと思い、いったいどうなるんだろうと、最後のほうまでハラハラして読みました。でもなんと最後はハピエンというより感動ものでした。鬼気迫る表現も素晴らしかったです。

受けの光音くんは健気で最初弱気だけど、前向きな子です。眼鏡受けかわいい。
攻めのケリーは王子様だけど、もう一人のウィルが黒いキャラで、ギャップが面白かったです。

シリアスな話で切なかったですが、後日談がハッピー感満載でホッとなりました。
ストーリーメインのお話ですがエロは凄くエッチでした。潮吹き…。

4

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