社長の口に初恋の味は合うのかな!?

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表題作社長としあわせ初恋ごはん

済海寺暁臣,30歳,不動産会社社長
川峰敦司,28歳,小料理屋〈あけ乃〉の店主

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

あかつき商店街の片隅の小料理屋・あけ乃。そこで美味しい和食を振舞う敦司は、ただいまいとこの2歳半の子・のんちゃんを預かりながら毎日奮闘中。寂れ気味な商店街は銭湯の跡地へのマンション建設の話題でもちきり。のどかな商店街なのにと敦司も反対意見だった。そんな時あけ乃に現れたサラリーマンは、敦司が高校時代に淡い恋心を抱いていた先輩・暁臣。10年以上ぶりの再会にときめく敦司は、昔よく暁臣に作った料理で自分のことを思い出させようとするけれど……?

作品情報

作品名
社長としあわせ初恋ごはん
著者
伊郷ルウ 
イラスト
駒城ミチヲ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344841338
2.2

(5)

(0)

萌々

(0)

(2)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
8
評価数
5
平均
2.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

設定はおいしいのに・・




川峰敦司(受け)は閑静な住宅街にある<あかつき商店街>で小料理屋「あけ乃」を営
んでいます。
そんな商店街に商店街の一角にある銭湯の跡地にマンションが建つという話が持ち上がります。<あかつき商店街>の雰囲気が台無しになるのを危惧した商店主たちは大反対。
そんな時、「あけ乃」に敦司の初恋の人で高校時代の先輩の済海寺暁臣(攻め)が客として来店します。後日再来店したとき、暁臣が件の銭湯跡地のマンション建設会社の社長だと知り、自分たちがマンション反対の理由を説明するのですが、逆にマンションと商店街との融合を提案され、マンション建設に対し商店主と銭湯店主との話し合いが煮詰まっていたしていたこともあって、暁臣が考える商店街との融合に期待するようになります。


敦司は母の死をきっかけに独立を早め小料理屋を開いたのですが、シングルマザーである従妹が海外赴任する際に頼まれて二歳半になる川峰望夢を預かって暮らして半年になります。母親である従妹が周りに非難されたりもするのですが、同じく母子家庭で育ち母親の大変さを身に染みて感じていたので快く受け入れることにしたのです。
そんな中、初恋の人である暁臣に再会して、焼け木杭には火が付いてしまいます。

話は再会した二人が恋人同士になるまでですが、とくに事件が起こるわけでもなくお互いが忘れられずにいたということであっさりくっついた感じでした。
自分たちの反対するマンションを建設する会社社長が偶然初恋の人で、10数年ぶりに再会するというシチュエーションで、従妹の子を預かっていたり、商店街に仲の良い友人がいたりとたくさんの要素があったのですが、あまり活かされていなかったように感じます。
マンション建設に関しては、反対していたのは最初だけでそのあとは暁臣の話術と斬新な考え方で商店街の面々もあっさり同調して障害になりません。
二歳半というかわいいけど難しい子供である望夢は奇跡のように賢い育てやすい子です。
子供絡みでだったら、子育てで困ることができたとか、従妹である望夢の母親が帰ってきたとか、マンション建設に関してなら、順調にいってたけど問題が起こったとか、望夢をかわいがっていた友人の八百屋の息子の武男が敦司とすごく仲良かったのでちょっとは暁臣が嫉妬するかとか実は武男が敦司のことを想っていたとか、こんなにスムーズに話が進むわけがないと、何が起こるんだろうと思いながら読んでいたら、あっさり終わってしまっいました。
ほのぼのした話は安心して読めるので好きですが、ちょっとあまりにも何も起こらな過ぎて、少し拍子抜けしました。
普段の生活を細かく描かれていたのは彼らの生活がわかってそれはそれでよかったですが、話に関係のないところを少し削ってクライマックスになるようなことがあったらもっとよかったと思いました。

2

もうちょっと、何かあっても良かったんじゃね(´・ω・`)?

「銭湯の跡地にマンションが建つんだって、商店街としては困ったね」って心配事から、顔馴染みさん同士の人情味が垣間見えるホームドラマ、ではあった。

主人公の敦司は海外に単身赴任している従妹の代わりに2歳半の男の子・ノンちゃんの面倒を見ながら小料理屋<あけ乃>を切り盛りしている日々を送っている。
地元商店街の住人達がマンション建設に反対している中、<あけ乃>に訪れた客は、敦司が高校生の頃に密かに憧れていた暁臣先輩だった。

偶然の再会から恋が芽生えるってのはよくあるパターンだと思う。
お互いが同じように、
・同じ高校だったんだけど自分の事を覚えてないだろうなぁ…
・もう結婚しているんだろうな、だって小さい子(ノンちゃん)をあやすの上手いじゃない。
…って誤解が解けていくにつれ距離が縮まっていくような様子には期待が膨らんでいった。
まぁぶっちゃけ予想通りに無事にくっつく訳だが、波風が立つ様子を感じられないまま読み終わった時は拍子抜けだった。

人情味にほっこりする内容も好きだけどさ…
マンション建設の交渉に難航している中いざこざが起こるとか、青果店の武ちゃんが実は敦司に気があったとか、急にノンちゃんが具合が悪くなって大変だ、とか、
もうちょっと、何かあっても良かったんじゃね(´・ω・`)?

高校生の頃から手作り弁当で暁臣先輩の胃袋をガッツリと掴んでいたのもあって、敦司が作る家庭的な料理は美味しそうだったけれど、話の内容が薄味だったのは何とも惜しい。

2

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