おまえは俺の愛妾になれ――

小説

  • 傲慢な皇子と翡翠の花嫁

傲慢な皇子と翡翠の花嫁

gouman na ouji to hisui no hanayome

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表題作傲慢な皇子と翡翠の花嫁

崔青覇,20代後半,昴国の第二皇子
白崎瑠音,大学1年

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

突然、甥の飛鳥と異世界に来てしまった大学生の瑠音。一大王国の第二皇子・青覇から、保護する代わりに夜伽を命じられて…!?

作品情報

作品名
傲慢な皇子と翡翠の花嫁
著者
秋山みち花 
イラスト
Ciel 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
発売日
ISBN
9784866571737
2.7

(17)

(1)

萌々

(3)

(5)

中立

(6)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
5
得点
38
評価数
17
平均
2.7 / 5
神率
5.9%

レビュー投稿数5

傲慢だけど優しくて甘いスパダリ

甥と共に異世界トリップしてしまった大学生の瑠音。
見知らぬ異世界で盗賊に攫われそうになっているところを助けてくれたのは第2皇子さまである青覇でした。
甥の保護と引き換えに身を差し出すが…

皇子さまは確かに傲慢ではありますが、理不尽なことを要求しないし心優しいハイスペックなスパダリです。
一目で気に入って強引に抱くパターンの多くは、逃げる受けを力尽くで奪い泣く泣く囲われつついつしか絆されて…なのですが、この作品は初めは愛はなくても琉音も納得してたいそう甘く優しいひと時でした。
実は琉音も最初から惹かれてたみたいで、失くした大事なものを見つける手段として身近に置いておかれているだけかとたそがれることもありましたが大してこじれることなく素直に想いを自覚してまとまりました。

痛い思いやぐるぐる焦れ焦れの結果ようやくというのも悪くありませんが、こんな風に可愛い甥っ子に癒され、守るもののためなら強くもなれる瑠音に惹かれ、有言実行の皇子様に憧れウキウキと読み進んでいける作品もいいものだなと思いました。

2

痛い話かと思いきや甘々。

初読みの作家さまですが、「ビーボーイ&ダリア ノベルフェア 2018」のフェアに乗っかって購入しました。

タイトルとあらすじから若干痛い話かなと思いつつ手に取りましたが、いい意味で裏切られました。

甘々です…!

という事でレビューを。すみません、ネタバレ含んでいます。






主人公は大学生の瑠音。
彼は両親を早くに亡くし、その後面倒を見てきてくれた7歳年上の姉がいる。が、その姉も、中国に仕事で訪れていた際に事故に遭い亡くなってしまう。
姉の一人息子の飛鳥を連れて事故処理に中国に訪れた瑠音だけれど、突然全く知らない土地にトリップしてしまい…。

というお話

知らない土地に、しかも何もない場所に突然放り出された形の瑠音と飛鳥。さらに盗賊に襲われピンチに陥った時に助けてくれたのが青覇という男性。

大きな軍を率いた青覇に気に入られ、なんとか飛鳥だけでも助けたいと願う瑠音は、青覇の「自分の愛妾になったら助けてやる」という取引を受け入れるが―。

「青覇」という男性の正体。
瑠音と飛鳥が、異世界トリップしてしまった理由。
そして、亡き姉が最後に持っていた遺品ともいえる翡翠。

そういった謎を解き明かしながら様々な伏線を回収しつつ進むストーリーで、ページをめくる手が止められませんでした。

青覇は瑠音たちが飛ばされてしまった昴国の第二皇子なのですが、彼が紛う事なきスパダリさんです。

タイトルに「傲慢な皇子」とついていますが、俺様ではありますが傲慢ではない。「俺様」と一口に言っても様々なタイプがありますが、青覇はいい意味の強引さを持った男性でした。

瑠音は青覇の妃になった後もたびたびピンチに陥りますが、そのたびに青覇が助けに来てくれます。お約束と思いつつも萌えが滾ってしまいました。


そして受けの瑠音。
飛鳥を守るために奮闘する彼が健気でカッコいいです。ただ、cielさんの描かれた挿絵が美しいですし、昴国に飛ばされた際に白髪の、しかも長髪になってしまった、という事もあって、ビジュアル的に女性にしか見えないのが残念といえば残念でした。

この作品にはもう一人キーパーソンがいます。
瑠音の甥っ子・飛鳥。
この子が、めっちゃ可愛い…。
弱冠3歳にして両親を事故で失うという憂き目にあいますが、それでも瑠音を一心に慕い、青覇に少しずつ懐いていく彼がすごく可愛いのです。

が、彼の存在は可愛いだけに非ず。
このストーリーの謎を解く大きな一因になっていて、それも非常に面白かった。

この作品は「なぜ瑠音と飛鳥が異世界トリップしてしまったのか」という謎を解きながら進む展開ですが、それとは別に、昴国の次期皇帝争い、が軸になっているストーリーでもあります。

設定が盛りだくさんなのですが、それがうまく絡み合い、非常に奥行きのある作品でした。さらにすごく読みやすい文体で書かれているので、複雑に絡む展開ではあるのですがスルスルと読み進めることが出来るのも高ポイントでした。

瑠音は青覇の愛妾になることで身の安全を確保した、というバックボーンがあるためか(さらにこの後、妃にまでなりますが)、エロ度はやや高め。そして、閨のさなかに現れる瑠音の身体的特徴が、これまたエロいし、斬新な設定で面白かったです。

しいて言えば、青覇が瑠音と出会ってすぐに自分の愛妾になれ、という展開になったのが早すぎた気がしました。正体もわからない男を、速攻で愛妾として懐に入れる、というのは彼の立場的にやや無理があったかな、と。

また、青覇には結婚を約束していた人がいた、というバックボーンがありましたが、そこが生かし切れていなかったのが個人的には残念に感じました。瑠音には、もっと嫉妬してモヤモヤしてほしかった(笑

が、全体を通しては甘く優しい展開で、痛い話は苦手で、という腐姐さまにも安心して読める1冊かと思います。

特に、スパダリさんに萌えが滾るという方には、超お勧めの作品でした。

cielさんの挿絵は言うに及ばず。めちゃめちゃ綺麗で、萌え度は確実に上がりました。

7

何故に翡翠は元の時代に戻りたかったのか?

不思議な翡翠の力で異世界に甥と飛ばされた受けが、何故か銀髪長髪に、眼は翡翠色に変わり、盗賊に襲われてたところを攻めに助けられます。
実は翡翠は攻めの父親の皇帝が殺された時に無くなったもので、呪術師の予言に従って来たら翡翠の片割れと受けに出会ったという事でした。
スパダリな攻めに庇護され、さらには男なのに妃にされて大事にされてます。何故か日本語も通じてるので、異世界に飛ばされた割には大変ではありません。
翡翠が元に戻った時に、元の世界に帰る悲劇かと心配になりましたが、そんな事にはなりませんでした。
どういう経緯で受けの姉が翡翠を手に入れたのか、それが原因かそれとも偶然で小型機の事故で死んだのかが不明でした。

0

お子様連れで異世界トリップ

Ciel先生の挿絵目当てで購入。印象としては1000年ぐらい昔の中国っぽい国が舞台で、龍や妖精や何がしかの人外は出てこず、言語もとにかく通じている世界のお話、「本編250Pほど+あとがき」でした。痛い話や悲しい話はなく、糖度高いと思います。攻めも受けもとりたてて刺さるものがなかったのと設定が回収しきれてないように感じたので中立にしました。

さっくり冒頭から昴(こう)の国。さっきまで日本にいたんですけど・・・という戸惑い大な中、砂礫まじりの原野から脱出するべく歩いていると、馬に乗った男たちが近づいてきて物騒な話を始めたものですから抵抗していたら、今度は別の一団が現れて・・・とピンチの連続です。異世界トリップって最初が大変なんだよね。頑張れ受け。

攻め受け以外の登場人物は
飛鳥(受けの姉の子、♂、三歳)、鳳青(攻めの兄)、占術師(婆)、悪党少々。
挿絵話を少し。受けも攻めも長髪で衣装もぴらぴらなので、着ていても脱いでいても美麗。受けさんが完璧女子衣装なので、見た目女子は苦手という方にはちょっと辛いかもです。性格は女子女子してないんですけどね。

**攻め受けのお話

攻めさんは格好いいんですけど、もう少し何か「おお!」というカッコよさが欲しかったです。(王族なので、国を守る系の事件等)それから、受けさんに一目ぼれだったのかもしれないけど、なんで受けさんが良かったのかが今一つピンとせず・・・。
受けさんも庇護されてるから恋愛感情になっただけなんちゃうの?とつい思ってしまったんです。
三歳のお子様連れでハンディ大のため、守ってもらえるという安心感は絶大だとは思うんですけど、自立の道を一瞬でもいいから考えてよと思った次第です。

そもそもなんで翡翠がやってきて異世界トリップになったのかがわからず(これを一番回収してほしかった)、三歳児も激可愛い方面での活躍も薄く、今一つ盛り上がるポイントが少なかったでした。色っぽいシーンは、Ciel先生の挿絵と相まってつゆだくに感じましたが。ちょっと残念でした。なんちゃって中華好きなんですけどね。

3

へ?

なんで髪の色と目の色が変わったのか謎だわ。

イケメン攻めの過去の婚約者とやらについて存在を知らされただけで、モヤモヤしたままです。知らねーよってか?笑

攻めの兄ちゃんが、あまりにも残念なイケメン?いや残念を通り越して頭が弱すぎやしません?ちょっと気持ち悪かったです。
良い人なの?こりゃこいつに国を任せたりできんだろ。国を憂う気持ちわかるわ。

占い婆さんもどういう意図があったのかイマイチ分からず。

甘いお話ではありますけど、あんまり楽しくはなかった。

0

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