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ごく普通だけど萌える本だった

うちの職場にも自販機のお兄さん来てるな〜、って想像しやすくて購入。

シンプルで王道でストレートなお話です。
何のひねりもない、と思う。

だがなぜここまで萌える…⁉︎
読み終わった本を閉じて持ったまま、あぁ…(良作…)と余韻に浸る本だった。

恋の始まりの描写が、
付き合うか付き合わないかのやりとりが、
ああわかるわかる、って共感度が高かった。
久しぶりにキュンキュンしました。
攻・受どちらの気持ちもずっと描かれていくので、両片想いを眺める感じですね。

攻さんの控えめな強引さが好きでした。
「受さんが自分に対して好意を持ってくれてる」と思ったら、ぐいぐい行く。
嫌われたくない、引かれたくないけど、本当は早く手に入れたい。と思ってる感じ。

エロは「少なめ」だと思う。でも萌えます。それまでの2人のやりとり、からのそういうシーンなので…

オビのキャッチコピーは
「大人同士なのに、まるで初恋」
そのとおりでした。

絵は綺麗すぎなくて素朴な感じですが、それがまた、働く自販機補充のお兄さん、ごく普通の会社員、って感じでよかったです。
初単行本とのことですが、漫画として読みにくいとか違和感あるところもなく、ストーリーに集中して読めました。

坊主と蜘蛛 コミック

ハジ 

とにかく攻が魅力的。

表紙は何となく蜘蛛が妖艶な感じがするけど全く違って、健気・一途・素直・ちょっとアホ、
そして、表情豊か。笑ったり泣いたり…すぐ泣く。心配して泣く、怖かったようって泣く、ばかあああって泣く、あと旦那が欲しいときも泣くwヘタレなところが好き。でも時々攻っぽい顔するのがイイ。

この子の見た目、上半身裸で背中の一部~腕と、下半身はぴっちりしたスーツ状のもので覆われているのが萌えでした。
自分は人外萌えはそんなしないけど、多腕男子(って初めて聞いたけどw)はなかなか良いと思った。
蜘蛛であるジン本人も言ってるけど、「旦那の感じるところ全部知ってて全部一度にしてやれる奴なんていない」からね。

最中は宗玄のことを旦那旦那と連呼しててまさにワンコ攻。そして無自覚言葉攻。
「ね、気持ちいいね」「これ好きだろ?」とか、
「ここ、どうなってる?」言って、言って、って求めたり。
精神的には旦那の使い魔っぽい(使い魔って表現は変だけど)けど、攻というのが良い。

旦那…と呼ばれている坊主、は、ジンの一途さにほだされている男前受。ジンへの眼差しは保護者的。
たぶん全然攻になれる人なんだけど、ジンが欲しがるから受けてる感じかな。
そのへんの話を人にしてるシーンが好き。
(ジン以外にも人外の人が出てきてそちらも良い感じ。
この↑話を聞いてくれてる相手も人外なんだけど、この人は尻尾の使い方が良いなぁと。笑うとき顔隠したり、人の頭ポンポンしてみたり。)

ストーリーは、読んで行くとジンにも旦那にも新事実が出てきてなかなか面白かった。
特に、ジンの…その設定はオイシイ。
妖怪とか和風ファンタジー好きなのでそのへんも良かった。
坊主の宗玄についての謎は、もうちょっと知りたかったかな…
カバー裏にけっこう書いてあったけど、肝心のところが謎のままだなぁと。

この本は坊主と蜘蛛のお話がメインです。
「王子と蛸」のほうは一話分。私は坊主と蜘蛛のほうが好きでした。
蛸さんは、もっと蛸感出ててもよかった。

王子と蛸の続き的な「王子と蛸と坊主と蜘蛛と」という描き下ろしもあり、
こちらは4人ともノリノリで東京見物しようとしてて、坊主と蜘蛛はハッチャケてるし、楽しそうで何よりでした。

良いエロです。

期待どおりのエロさでした。

受さんはご覧のようにきゃわいい子で、健気でウブなんだけど頭の中はいつも妄想。
そしてその可愛いお顔の割にしっかりした、もの、をお持ちです。
この可愛さでソレが控えめだったりはっきり描かれてなかったら、女の子みたいに見えそうだけど、ちゃんとBLでした。

でも、かわいいエロい、だけじゃない。基本は健気受ですがほんのちょっとだけ攻めっ気あり。
それが顕著に出たのは最後の書き下ろしかな(リバが地雷な方はご注意を。個人的には健気にがんばる受となんかエロいなと思ってた攻がそうなってとても萌えました)
あと、攻さんに対する執着?で時々吹き出してしまうようなとこがあった。
おうちに呼ばれるとき「わかなさんのおうち!?」って興奮しながらした想像が、若菜さんがシャワー、テレビ、みかん食べてるとこ、まではわかるけどあと一つは普通考えないよ変態くさいよw
っていうちょっぴりズレてるというかエキセントリックというかなところがたまに見られ、ふふってなりました。

攻さんはちょっと中性的で、カッコいいというよりは綺麗な人です。ところによりかわいくも見える見た目。
ちょっと謎めいてたりしますが、受さんを抱きしめる手には感情が出てて良い。また、大事に触れてる感が現れてます。

エロについては真新しいシチュはなく、基本的です。
でも「ただしてるだけ、さらーと眺める感じ」、ではなく体位やどこにどんな風に触れてるかなど萌えを詰め込まれてて、一コマ一コマが濃いです。
一冊中に何度もエロいシーンがありますが毎回イイ。作画も丁寧で、読ませてくれます。
ストーリーはそんな濃くないのでかわいくて萌えるエロが読みたいときにオススメ。全体的に幸せそうです。

好きだったというか、しっくり来た、のは喘ぎ声。…だったり、間の取り方、吹き出しの位置や形、声の量(数)など。文字数多めだと思うけど多すぎず、この子はこのくらい声を、こんなタイミングで出しそうだなと思った。

絵は綺麗で丁寧、線がはっきりしてて、背景の描き込みなんかも細かく、白いページが少ないです。お花が題材だけあってもりもり描かれています。回想シーンの紫陽花の咲いた雨のコマなんかはイラストのように美しく、瑞々しい。
欲を言えば、個人的には、もう少し受さんのめくるめく色んな妄想を見たかったな~、ってのと、
一話目の出会いのシーンからのモノローグがわかりにくかったように思いました。二話以降も、二人の気持ちが通じて行く様子は、ちょっとぼんやりしてたかなぁ。

面白かった、しかし…

知ったきっかけはちるちるの広告。
『人気お笑いコンビ「巌流島」の二人 その実態は…
「昨夜はムリさせたからな。起こすのが忍びなくてよ」(ツッコミ(受))
「えっヤダーもーコジローの絶倫!」(ボケ(攻))』
こういうの大好きで、これだけでかなり興味をそそられまして。
この二人芸人としても面白いだろうし、カプとしてもこんなやりとりできるなんて仲の良さが伺える。

で、立ち読み見て面白そうだったのでそれ以上特に調べず買ったら…

絵は安定してるし漫画としても申し分なく面白かった。
ただ!エロがないんです!!それだけが悔やまれる。
しっかり受攻って書かれてたからあるものとばかり…
漫画自体がつまんない話ならちぇーで終わるけど、
面白くてキャラもカプの感じも大好きだったからこそ、ないのー!?ってショックでした…

文字とか、キャラの口からはたくさん語られてるのに、一コマもないなんて!
イチャイチャじたいも少なめな気がしました。
しかしだからこそひざに乗ってるとことかすごく萌えたし、お家でのイチャイチャも何度も見た。
この二人は随所に見られる付き合い長い感がたまらない。夫婦だよ!
受攻それぞれが相手のことを語ってる部分はすべて萌えでした。(相手が○○していいのは自分の△△だけ、など)
エロに関しては文字で語られてたすべてを見たいぐらいですが、
一番見たいのはぬいぐるみの件です。あんなになるまで一体どんな風に…だったのか見たい。

だいたい、結成の理由からして、男二人で居て怪しまれない職業ってことで芸人選んでるし。
これはコンビ愛っていうか、もうただの愛だ。

カプとしてはお互いへの気持ちの矢印が同じくらい(ムサシ→←コジロー)、もしくはコジローの方が強いように感じました。
コジローは男前でクーデレで、ちょっとヤンデレなぐらいムサシが好きで、
ムサシはわかりやすく、常にコジローコジローなワンコっぽい攻です。
ツンデレ受にワンコが一方的に求愛してる感じではなく、
容赦ないDVツッコミにより一見ワンコ攻の一方的な愛に思えますが、
二人がかなり相思相愛なところが好みでした。

電子書籍で買ったけど、細かい文字とかも面白かったので紙で出てたなら紙で買いたかったな
と思ったぐらい、細かい設定なんかもしっかりしてて、エロがないのは本当に悔やまれますが、面白かったです。
エロない方が好き、っていう方にはオススメしたい作品です。