二人は続いていく
晴斗の過保護さ、雅の引け目。それぞれの核心に踏み込んで距離を縮めようと模索するストーリーでした。
愛が深まっても過去の傷や恐れが簡単には消えない現実を丁寧に描いており、甘さだけでは終わらず展開されていました。相手を想うがゆえの言動で無意識に相手を傷つける。細かな痛みの積み重ねがこちらにも感情の説得力を感じさせます。概ね読んでいて胸が苦しくなりました。
一方で、緊張状態を緩やかにほどいていく瞬間には確かな救いがあり、ドラマチックさが際立ちます。絵柄もストーリーも空気感の演出が一歩進み、二人の関係の続きを見守りたい身として満足度の高い一冊でした。