電子限定描き下ろし付
それぞれに事情を抱えた高校生2人のオメガバース作品です。受けの不健康さや生活環境が気になって、世話を焼いちゃう攻め。行動を起こしてはみるけれど、うまくいかず親に「料理教えて」なんて頼み込む可愛い一面も。アルファだけど、決して完璧ではない未熟さが良かったです。
対する受けは、最初は貼り付けたような笑顔で、オメガであることを隠していました。攻めと過ごす中で、表情や反応のバリエーションが増えていきます。作者さんの画力がすさまじいので、少ないセリフの中でも2人の関係性が変わっていくのがすごくよくわかりました。
一番萌えたのは、ヒートを迎えた受けが攻めをお誘いするシーン。セリフはありません。が、表情や仕草からキャラクターの熱や感情が伝わってくるようでした。
高校生特有の不安定で複雑な感情を堪能できますが、攻めが「あ〜何やってんだ俺!」からのじっとはしていられないタイプなので、もどかしさにイライラすることがありません(笑)苦しい場面もありますが、最後は心が温かくなる大好きなお話です!
古さを感じさせない話って
ちゃんと人物の背景から
見えてきたキャラがどうなり
読み終わった後に何を投げかけるのか
そういったことがしっかり語られていて
また、出てきたいくつもの要素が
一本のストーリーとなっている
そんなイメージなんですけど
今回は、所々で回収されずに放置された
ものが多く、
回収できたものだけで迎えたラストは
キャラ設定はどこいった?
描かれた背景は、主人公たちを傷つけたまま
で終わりなの?といった感じで
良く言えば2人だけの世界で
違う言い方をすると、都合良く
終わりにされた感じに思いました。
良かったところは、作画が丁寧で
表情も豊かで、
2人が触れ合う場面など
美しいカットが目に残りました。
評判が良く、期待が大きかっただけに
少し残念です。
発売された当時から表紙に惹かれ、試し読みで自分の性癖ピッタリとわかり購入。
まず、絵柄が好きすぎます。表紙から最後の1ページまで一コマ一コマ丁寧かつ繊細なタッチで描かれており、感動しました。
雅の過去のトラウマからくる恐怖や一条の前で見せる甘い顔など、気持ちが表情に表れている部分が多く、雅に対する共感や母性が生まれる描かれ方でした。
また、一条のチャラくて怖そうな外見と、正義感があり世話焼きな性格のギャップがたまらなかったです。
ストーリーでこんなに圧倒された作品は初めてかもしれません。毎ページ毎ページで次のページが読みたくなる作品でした。咲本﨑先生のファンになりました!!
人気があり特集や広告で見かけることが多く、知人もおススメしていたので1巻のみ読んでみました。
泣ける泣けると言われているけれど、私にはまったく響きませんでした。
幼い頃から家族に酷い扱いをされていた描写がありましたが…
あんなに痩せていて弟との体格差が激しいのに、
近所や学校は助けようとしなかったの?
児童相談所か警察に通報されるレベルでは?
いくらファンタジーでも現代の日本を舞台にしているのならその辺りはあるよね?
児童相談所がない世界なんです?
と疑問がずっと頭に残っていて、攻めとその家族に受け入れられる描写があってもなんだかな―と感動できず。
こんなに不憫な受けが、攻めに出会ってこんなに幸せになったんだよ!
泣けるでしょ!
という意図が見え見えで。
最後に両親に手紙だけで別れを告げるシーンがありましたが、
あの両親が手紙ひとつで引き下がるように思えない。
逆上して乗り込んでくるんじゃ…?
トラウマ植えつけられるレベルの虐待を描いていたのに、
家族との問題があっさりすぎて余計白けてしまいました。
絵はとっても綺麗なんですが、どうも受けの不憫アピールが合わなさ過ぎました。