本編を読んだ方でしたらマストバイ?な番外。
あれで終わっても良かったはずのストーリー。けれど、須藤さんの相手がどんな人か、本編のきれいなラストを壊すことなく、むしろ厚みを増す形で付け加えられたその後のストーリーでした。
薬は嫌がるんだよね、と言って、現在は更生施設に通う須藤。今度のヤクザはどんな人かと思ったら、同じような傷を負いながらも、人生感のしっかりしたおじさんでした。どうして二人が惹かれ会うのか、その辺りも彼等のバックグラウンドをさりげなく描きつつ説得力を持って語られる。さすがです。
そして、甘く強く、ではない二人の人間関係が、きっと今後も続くだろうと思わせられるストーリーでした。
短いけれどとても素敵な番外編。
ここまでシリアス、壮絶な人生を背負うキャラが何人も登場する漫画、作者さんも描くのにものすごく気合いがいるのでは、と勝手に想像してみたり。
この巻は、須藤編といってもよい内容でした。須藤は、ヤク中でヤクザの親分の愛人。新谷の妹を監禁したりととんでもない人物ですが、その生い立ち、よしつぐとの出会い、関係がここで明らかになります。
三人の人生が交錯し、お互いに惹かれあう。どの脇キャラにしてもしっかりとした設定が有り、しかしそれぞれに個性があって骨太なストーリーでした。
菊池にはかなわなかったけど、ちゃんと好きだったよ。。
あれほどひどいことをした須藤でも、芯にこんな弱くて純粋なものをかかえていたことがわかる、切ないセリフでした。
ファンタジーBLですが、どちらかというと二人の恋物語がメインなので、それほどあやかし感はないかも。
彼女に振られて落ち込んでいるリーマン暁人。助けた豆腐小僧に例としてなにかのおふだをもらう。
これが、公園の奥地に隠された怪しの楼閣で、誰でも指名できるという札だった。。
という設定。
そこで出会った、翠蓮という烏の妖怪。朝黒黒毛のかわいらしい妖怪さんです。
二人は男娼と客という関係を超えて惹かれ合うが、しがらみもあり。
それをどう乗り越えてゆくのか、というお話でした。
絵がきれいで、Hもしっかりあります。
仕事柄擦れているかと思いきや純情な翠蓮。一方、チャラくみえるリーマンの暁人も恋愛や人間関係には真摯で。。
大きなどんでん返しはないけど、二人が晴れて恋人になるまでのストーリーを楽しめます。
狐に憑かれる家系という秋葉が主人公。狐に体と心をコントロールされることが多くなり、対策をするために親戚のお寺に預けられることになります。
そこにいたゆくり。優しくて何かと助けてくれるけど、だれにでもそうみたいで。。
秋葉という人間と、きつねの二重人格的なキャラですが、性格の違いが分かりづらかったかな。結局どちらでもゆくりのことが好き、というのは変わらないので、2人の恋が進展するにあたって狐憑きがどう活かされるのかというのがちょっとピンと来なかったかも。
でも絵がきれいで、秋葉はとにかくかわいいし、ゆくりは少し軽そうながらも芯は優しいイケメンというのが絵からしっかり伝わってきます。
狼憑きや周囲のキャラがもっと絡んでくれたらよかったかなあとも思います。
表題作は、白馬の王子様に見染められたら、という乙女の夢を具現化した作品。
小さい頃から王子エドワードの身の回りの世話をしてきたルイス。執事的な役割ですが、同年代として良い話し相手、幼馴染的な存在です。剣の腕前はルイスの方が上で、エドワードに指南するほど。
お互いに惹かれあっているのですがなかなか言い出せず、隣国の皇女との縁談絡みでようやく、というお話。
絵が綺麗で少女漫画のようにうっとり出来ますが、ようストーリーは昔話的に想像がつく展開でした。
他に、高校時代むっつりと地味だった高村がイケメン社会人になってキュンとするお話が入っていて、こちらの方が好きでした。
カッコよく成長しても、朴訥として一途な中身は変わっていない、そんな高村くん、素敵です。
読んでみタイトルの意味が分かりました。
どんな男性も虜にするというドラッグ的な可愛い受けと、伝説の素敵彼氏が出会ったら、というお話です。
どちらもお仕事なんですよね。
Hなビデオの男優さんたち。攻めの方は引退してレンタル彼氏をしていますが、相手をとことん甘やかす一級の彼氏という評判。受けさんは、お仕事のプロというよりは、スレてなくてウブで純情な無自覚魔性といったところです。
ところが、そんな二人が演技をすることになって、仕事抜きでマジ惚れしてしまうという展開でした。
確かに攻めがカッコよく受けがかわいいのは萌えなんですが、エピソードだけでなくお話の中で説得力を持って描かれるといいなあと思いました。
あと、お仕事でなく本気になるところも、何か一工夫欲しかったかな。
どんな人も虜にするプロ同士が出会うわけですが、実際想像通り虜になる、というのがころがちょっとストレートすぎたかなと思います。
リターンズ、とあるように続編です。
2カプの中編が2つ収録されていた本編ですが、どちらも登場して2度おいしいです。
さて、続編では、シゲが、もともと実態のなかったヤンキーのボスを降ろされ、代わりに執着攻めタマがボスになるという展開。
タマもケンカは強くないので、情報戦で自校、というより好きなシゲを守るという作戦に出ます。
色々な人の秘密を調べ上げているタマ、やっぱり不気味!
そしてシゲは相変わらずH。かわいくおねだりも出来てしまうのでした。
シゲを翻弄するパシリのボス?も登場。
また、伝説のヤンキー、タツオの仲間の過去も出てきます。特に雪路の変貌がすごい。こんな優しそうなお兄さんが、ゴリゴリスキンヘッドだったなんて。。
Hでコミカルな作品でした。
個人的にタツオさんカプ推しです。スーツがカッコ良すぎるタツオさんと、スーツを着ても可愛いコウヘイさんの素敵なカップル。
おまけの4コマもおかしくてお得感ありました。
巧みなキス〜、の原型がここにあるかも?
大好き作家さんのため心して読もうと返って積ん読してました。
手に取ってみると意外とさらりと読めました。比較的初期の作品かなと思います。
さて、ヤンキーたちのわちゃわちゃ。
伝説の兄を持つシゲ。それを傘に着て、弱いのに傍若無人で嫌われている。
一杯喰わせようと女性のふりをして呼び出してみると、なんとシゲはゲイで。。
クズで女性にだらしないかと思われたヤンキーのボスが、かわいい乙女だったという萌えでした。
シゲのことが好きな子分のタマが変人。お気楽そうに見えてかなり執着攻めで不気味ですらあります。
時代とレーベルのせいかH多め。
メインカプは中編ぐらいの長さで、他に伝説の兄のお話が収録されていて、こっちも面白い。
強すぎて数々の伝説を持つタツオが、今は子煩悩になったというギャップ萌えに加え、子供を預けている保育園の可愛いイケメン保育士さんにメロメロで、ちょっとズレた男気を見せるあたりがコミカルで好きでした。
メインカプとの絡みもいい感じ。
続編をあります。