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エキスパートレビューアー2025

女性Sakura0904さん

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リアルな男子高校生像だったな

 最終巻なのでもっと波乱があるのかなぁなんて想像していましたが、最後までできるかできないか、という話がメインで、2人ともお互いの気持ちを疑ったり、自分に自信がなくなったりはせず、なんだかんだ結構安定したカップルだなぁと思いました。セックスも綾瀬の方が手慣れている感を出すこともなく、どちらも必死で年相応で可愛かったです。修学旅行ももちろん2人きりになりたい瞬間はあるけれど、類やクラスメイトたちとの思い出づくりを軽視せずに、いろんなメンバーで楽しんでいる様子が素敵でした。

類のことも大切にね

 1巻からその片鱗を覗かせていましたが、幼く見える藤沢はいざという時結構はっきりものを言えて、大人びた綾瀬の方が藤沢の言動に一喜一憂したり、悩んだりすることが多いようで、見た目と中身の逆転が面白いです。実際綾瀬はそれなりに経験があることが明かされましたが、中身のない経験は本気で好きな子の前では役立たず。素直だからこそ出てしまう、触れ合うことに驚いての「気持ち悪い」とか、咄嗟に押し退けてしまうとか、相手に気に入られたい、流されてもいいか、という妥協がないありのままの藤沢の言動に振り回される綾瀬が、時に可哀想でもあり、滑稽でもあり。ぎこちなさが消える日が来るといいですね。

だって俺邪魔じゃん(笑)

 木下先生の学生ものは久々に読んだ気がします。外見的には女子にモテるハイスペック男子と、背も小さい可愛らしい男子という分かりやすい違いがある組み合わせですが、読み進めていくと綾瀬は恋愛に関しては藤沢と変わらないくらい初心者ですし、藤沢は素直でうじうじ考え込むタイプではなく、元陸上部のエースで走るのが速いなんていう意外な一面もあり、なかなか面白いカップルです。藤沢の幼馴染の類が、そういう目で藤沢を見ているわけではないけれどかなり過保護なので、少しBLファンタジー味もありましたが、綾瀬と藤沢がこれからどんな深い関係性になっていくのかなと楽しみです。

LIFE,LOVE 2 コミック

西田ヒガシ 

父親への情を読み違えた

 2巻が高評価レビューの嵐なのを見ると、私はまだまだ頭が子供なんだなぁと痛感しました。分かりやすいハピエンばかりを求めているわけではなくメリバも好きだし、バドエンや別れる結末にも抵抗はありません。でも、この2人にはなぜか明るいハピエンを無意識に期待してしまっていたんだよなぁ。

 隆裕のジャックへの接し方が1巻とあまりにも違っていたのが一番冷めてしまったポイントでした。字も読めない、日本語も分からない、外国に住むどころか行ったことすらないジャックを日本に連れてきたのにサポートも他人任せで、たまにしか会ってやらない、恋人になる覚悟も結局なかったってどうなのよ、と思ってしまいました。その上、父親を慕う気持ちをかなり拗らせていて、死なれて悲しいのは当たり前だけど、それでもジャックの手を自分から取りに行くことはないのね、と残念に思いました。高評価の方は隆裕の気持ちを分かってあげられる、心が大人な方なんだろうなと思います。

LIFE,LOVE 1 コミック

西田ヒガシ 

攻めへの愛おしさが爆発

 久しぶりに西田先生の作品を読みましたが、改めて稀有な作家さんだなぁと思いました。洗練された絵の漫画が溢れる現代においては大変失礼ながら画力が高いタイプの作家さんではないし、台詞やモノローグに含みを持たせる描き方でもなく、メインキャラはお兄さんというよりおじさんという方がしっくりくる人物が多いのに、ストーリーでここまで魅せてくれるのって実はめちゃくちゃ貴重なんじゃないかと思います。

 がたいも良く、白人らしい整った顔立ちというハイスペックなジャックが、蓋を開けてみれば読み書きもおぼつかない、恋愛もよく知らない男だったのは完全にギャップ萌えでした。彼の生い立ちを考えると可愛いなんて言ってしまうのは不謹慎だけど。でも、隆裕も読者もそんなジャックを愛おしいと思わずにはいられない。せっかく掴んだ自由ですから、ジャックにはぜひ日本で温かな人生を取り戻してほしいと願いますが、2巻でどう転ぶのか少し不安も。バナナ◯ィッシュも彷彿とさせるので、こちらの2人にはハピエンを期待したいですね。

少しでも希望があればと祈る

 会川先生の作風にあまりシリアスなイメージがなかったのですが、こちらは結構重めの話でとても刺さりました。兄に恋する主人公・シューヘイ。最初はどこかで義兄弟であることが明かされるんだろうと勝手に決めつけていましたが、正真正銘実の兄弟で驚きました。たくさんBLを読んできた私でも、性別のことは置いておいて兄妹に恋する感情というのは理解が難しい。長らく離れて暮らしていたならまだしも、幼い頃から同じ親元、同じ空間で生活してきた相手に恋する感覚というのはどうにも掴みきれません。

 それでも、自分でコントロールできるわけじゃないんだから、本人はそういう運命だったのだと受け入れるしかない。シューヘイの立場に立つと、どんな道を選択しても苦しく、何度辛い想いをしてきたのかなと心が痛みます。そんなシューヘイを受け入れる選択をしたサトル。彼の本音は誰にも見えない。大事にしてきた可愛い弟と一生会えなくなるくらいなら、という気持ちなんでしょうか。彼は間違った選択をしたと部外者が決めつけることもできないし、ただただ本人と神のみぞ知る気持ち。シューヘイはサトルに打ち明けたけれど、サトルが本音を誰かに打ち明けることは生涯ないかもしれません。でも、サトルが自分でシューヘイに手を差し伸べる選択をしたのなら、周りがとやかく言う権利はないと思いました。

MILK TEA コミック

熊猫 

絵に描いたような大学デビューが可愛い

 表紙から子持ちBLを想像し敬遠する方もいらっしゃるかもしれませんが、メイン2人の子供でもないし、子育てするわけでもないので、大人な攻めと初心な受けが好きな方は気軽に手にとってみてほしいです。成幸が保のことをどこまで本気で考えてくれているのか中盤まで読めませんでしたが、ちゃんと大人の一線を守って考えていたんだなと分かり安心しました。親戚みたいな関係だからこそ、お互いなかなか踏み出せなかったのも納得。いずれ叔父夫婦にも打ち明けるのか未来が少し心配ですが、天真爛漫なヒロを見ているときっと大丈夫だろうと思えます。

甘〜い!

 と、思わず叫びたくなる表題作でした。イシノ先生のタッチは淡々としていますから、絵はけっして甘くないのだけど。それなりに割り切った大人の関係を楽しみそうな2人なのに、蓋を開けてみたら学生同士のように相手のことで頭がいっぱいな恋愛を繰り広げていて、たまらなく可愛かったです。趣味を共有することや計画した旅行を心の底から楽しみにしている2人が愛おしい。音喜多の友人へのカミングアウトも誰に対しても隠し事しない!という真っ直ぐな性格に惚れ惚れしました。塩田が大人っぽい表情なのに、意外と初心なところがまた可愛いんですよね。
 ※表題作は長めですが、あくまで短編集です。

推しと付き合うのって結構複雑なことだから

 若手俳優と少女漫画家という少し珍しい組み合わせ。そこはかとなく少女漫画の雰囲気が漂うので、BLファンタジー感は強めだったかも。悠人は人当たりもよく礼儀正しくて、スキャンダルとは無縁で俳優街道をどんどん駆け上がっていきそうですし、稔も原作者という立場を利用することなく悠人と接していて、お互いいい人という印象が濃かったです。逆に言えばもう少しいろんなやりとりを見せてくれた方が、より人間らしさを感じられて面白くなったんじゃないかなと。年齢差が気になったり、作家への愛が恋愛的好意に変わる説得力があまりないところが引っかかったりしました。これからじっくり相手と向き合って、深いところまで知っていけるといいですね。

KING IS DEAD コミック

芽玖いろは 

ぎらつく戦場から離れた日常のホストたちを見れて満足

 最初の『赤くて甘い』が2017年の発売ですから、息が長いシリーズになりましたね。しっかりボリュームがありますが、3組のその後をバランスよく描いていて少しオムニバスチックです。どのカプが好きな方も配分を不満に思わず楽しめる構成となっていました。いろんなカプのBLを描かないといけないので自然とホストをやっている時の描写は少なくなり、プライベートの彼らをたくさん拝めるのが楽しいですね。もちろん本編ありきですが。

 タマとミヤの濡れ場も社会情勢が反映されていたりして面白かったです。この2人の軽快なやりとり、好きだなぁ。ミヤは奔放でもちゃんと可愛さを保っているのが嬉しいですね。芽玖先生の作品は今までストーリーにがっつりハマることができなかったのですが、線も魅力的ですし、濡れ場の画力も高くてこれからの作品も読んでみたい先生だなと思いました。