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大人は笑顔の裏に「傷」を隠していたりします・・・

松前さんがあとがきで仰ってますが「教師本×十四冊」めだそうです。好きなんですねー、教師。
私も“教師”は好きだけど、攻じゃない方がいいかな~。
個人的にです。
なんとなく、教師は「受」が好き(笑)。

親友に彼女が出来て初めて恋心を自覚した雪降るバレンタインデーの日。悦也は公園で雪だるま相手に酒盛りする酔っぱらい男に出会う。
つい、失恋したことを話し、親友と同じ高校を受けるのを止めるとこぼす悦也を、男は「諦めるな」と励ます。

しかしその言葉どおり親友と同じ高校に合格した悦也は、毎日親友と彼女の仲むつまじい所を見せつけられ、早くも後悔する。
そして、あの男のせいで…と恨む悦也の前に、当の男が同校の英語教師として現れる。
しかも、自分には「諦めるな」と言ったくせに、その男、野沢稜は、自分もゲイであるくせに、世間体や出世のため普通の人生を選ぶと言う…。

「雪だるまと酒盛りをする男」って、なんとなく初っ端から松前さんらしい感じがした(笑)
なかなか本音を明かさない、飄々とした年の離れた大人に苛々したり焦れたりしながらもだんだん惹かれていく話。
稜はいつも軽い態度なので、「子供に正面から向き合わない大人」みたいに見えてしまったかもしれない。
しかし、飄々としてるだけで実際は悩める大人で、そういうところをとことん見せないようにしている人。

稜は15歳の悦也と同じ位置には降りて来ない人なので、悦也が一人ジタバタしているだけのように見える。悦也が大人の恋をするには、まだ凄く先が長い。
しかし雑誌掲載のラストの、「一度ならず、二度三度までも、悦也が俺の人生を救いに来てくれた」という稜の言葉に、稜に悦也がどう影響したかが滲んでいてホッとする。

3年間進展しない二人の関係。しかし「子供」が現れて・・・

英秋と、高校時代サッカー部の後輩だった織田が再会してから、ふたりは織田が土曜に英秋のマンションにやってきて泊って日曜に帰る…ということを3年間繰り返している。
織田は英秋に高校時代から気があって、再会してから英秋にそれを告げてもいるが、英秋が受け入れないので関係は先輩後輩かいいところ飲み友達というまんま。

英秋は生粋のゲイ(バリ受)で、それまではそれなりに男を食い散らかし面白おかしく生きてきたけれど、恋人とは2年前に別れ、30を過ぎ、なんとなくやる気のない憂鬱状態となっている。
“自分は今まで何をしてきたんだろう”“これから先もこのままだとしたら何の意味も価値もない”と、諦念にドップリ浸かり、織田から見ると「いつか樹海に入り込んでいきそう」なほど。
そんな状態だから織田にも答えられない。
セックスさえ面倒くさい。

しかしそんな時、昔の友人から“英秋の子供を産んだ”女がいると聞かされる。
13歳の時、通学路に住んでいた年上の女に部屋に誘われ「初めて」を奪われていた英秋。子供はその時の子で現在17歳だという。
それを聞いた英秋は・・・一気にテンションが上がりまくり、自分の息子捜しを始める。

「何の意味も価値もない」と半ば捨てていた自分の存在。
しかし子供がいるとなれば、その子のために生きる意味が生まれる。
ところが、やっとのこと再会した息子は、実は……だった……。

コメディですが、面白可笑しいだけでなく、悲しかったり切なかったり「親子とは?」と考えさせられたり、楽しく読めるわりに結構深いところもある。
漫才のような英秋と織田の会話がものごっつ笑えます。
口が悪くて辛辣で我が儘で勝手な英秋がすごく可愛い。
根本的に素直過ぎ、自分の気持ちに忠実過ぎるから我が儘で容赦ないんだけど、息子がいることを手放しで喜び有頂天になり、悲しい話にはすぐ涙を零し、快楽にはどうしても逆らえないというのも全てその素直さからきてるんだろうね。
そして、人のいい後輩かと思っていたら、ハンパないエロ魔人の織田にはビックリです(笑)。我慢が過ぎて突きぬけちゃったのかしら。
でも、英秋の微妙な気持ちを瞬時に理解できるというのは、懐奥深く、ただのエロ大臣ではないようです。頭の中の80%は変態妄想ですけど。

エロも濃い~ですが、ふたりとも根本的にキャラがさっぱりしてるせいか、激しくストレートな言葉攻めも陰湿さがないので、私のようなエロ苦手でも大丈夫だった。
今後英秋を巡って、織田と虎治(とらじ・息子・17歳)の間に静かなバトルとかあるんでしょうか、やっぱ?

アメリカ刑事物第四弾

アメリカを舞台にした刑事ものとしては4冊目ですが、それぞれ話は全然別のもので関係性はまったくありません。
シリーズと明記もされてないけど、私は一連のシリーズとしてちょっと楽しみにしています。

本作は、一作目の「刑事はダンスを踊れない」と似た堅実路線だったかな。
パートナーとなってまだ日の浅いケンとマイクは、片や慎重派、片や直感行動派と捜査方法が相容れずなんとなくぎくしゃくしている。
そんな中、殺人事件の捜査中、ケンが容疑者に拉致され、レイプされてしまう。
その事実に気づいたのはマイクだけ。しかしケンの意向でレイプの件に関しては報告せず、ケンは何事もなかったように捜査を続けようとする。
しかし、悪夢を見たり、同僚との軽い接触にも動揺するなど、ケンはトラウマを抱えてしまう。

それを知ったマイクに「無理矢理抱かれた記憶の上書き」と抱かれてしまうわけですが・・・二人ともノンケなのにこの解決方法はいかにもBL的ですね。
うまいこと記憶は上書きされるが、「なかったことにしてくれ」とお互い納得して元のただのパートナーに戻ったはずなのに、理性とは裏腹に、ケンはマイクを意識しはじめるというのもお約束。

事件中心に進みますし、マイクの本音もラストまで表に表れてこないので、「甘さ」の面は少なめだったかもしれません。
でも、ヒロイン(ケン)の揺れる想いはちゃんと書かれてるし、マイクも同様だと想像できますから、どうやってくっつくのかを楽しみに読めば、そんなに物足りないこともなかったです。
むしろ、思わず1回ヤっちゃって、気持ちの確認もできないまま身体だけの関係を繰り返して悩むよりも、ぎくしゃくしちゃってどうしたらいいの?みたいな方が好きなんですよ。

派手さとか華はないけど、安心して読めたという感じでしたね。
変装の名人だったり、怪盗だったりするより、こういう普通の人たちが好き。
いかにもアメリカ人という感じに逞しそうなマイクに萌えました。

愛してないと云ってくれ

すっごく面白かったです。
日雇いのオヤジと美人医師というだけでもう胸が高鳴ってしまったんですが、コメディで面白いし、それだけでなくほろりとさせる人情も絡んでて、文章も読みやすくて一気に読んでしまいました。

金儲け主義の大病院の実態に嫌気が差していた坂下(受)は、医師を必要としながら困窮で診察を受けられない人たちのためにと日雇いやホームレスの集まるこの街で診療所を開き、金がなかったり保険証さえも持たない患者たちをツケで診察してやっています。
日雇街に咲いた一輪の花か、掃き溜めに鶴か・・・といった状況ですが、そんな中、斑目(攻)はしょっちゅう診療所にやってきては、下ネタを飛ばし坂下にちょっかいを出しています。

しかし受の坂下もクソオヤジに翻弄されつつも、きっちり対抗する気構えは持ち合わせていて二人がやりとりが面白いです。
時にくじけながらも野蛮な男たちの中で奮闘する姿や、単なるスケベオヤジではない斑目の懐の深さや優しさに、お互い惹かれていくのがよくわかります。
日雇の現実の悲しさ厳しさも伺えて、楽しいだけでなく考えさせられるエピソードも含まれています。

ラストで、実は日雇オッサンは「・・・だった」というオチがドリームな感じでしたね。
周囲の登場人物も魅力的で、「オヤジ好き」にはたまらない1冊だと思います。

キャラが魅力的でした

印刷事情を知らないのでよくわかりませんが「色上特厚B4二枚、二つ折で8ページ、表一表四が二色、その他一色の両面刷り、一千部、納期は明朝」なんて仕事を夜の9時を過ぎていきなり持ち込んだら、「冗談じゃねえよ」と怒鳴られて門前払いをくらっても仕方ないそうです。
まあ、印刷じゃなくても夜の9時過ぎてもちこまれる仕事やセールスの電話はろくでもないに決まってますね。
しかし、稲田は自社の印刷機の故障のため、その非常識をせざるを得なくなる。

案の定どこからも断られた稲田は、幸いまだ灯りがついていてドアを開けてくれた「プリントワークス」に土下座して頼み込むと、まだ若い社長・大内がそれを引き受けてくれる。
夜中の三時までかかって二人で仕事を終わらせ、居酒屋に飲みにいって、酔い潰れた稲田は大内の家に泊めてもらい着ていたシャツや下着の洗濯、スーツにはファブまでしてもらう。

荒っぽく下町職人オヤジ系な大内は、言動に反して容貌はとっても美人。
その美貌にはもちろんですが、さっぱりサバサバと男前で、稲田の悩みにもきちんと答え諭してくれた大内に稲田はひと目で惹かれてしまいます。
大内に会いたくてしょうがない稲田は何かといい訳をひねりだしては、貢物をもって大内の「プリントワークス」を訪ねるようになる。
強引ではないがが、素直な稲田は大内への尊敬や憧憬の気持ちをストレートに口に出し、見えない尻尾を振りまくる。
そんな稲田を、大内も「可愛いやつ」と思うようになって…。

しかし、大内には意外に複雑な事情があって、それが現在もまだ尾を引いている。
まだ就職して二年の稲田からみれば、その事情はとても複雑な「大人の事情」(笑)。
年の差や自分の非力さを実感しながら、それでも等身大に真っ直ぐに立ち向かい頑張る稲田ワンコの誠実が、輝いてみえる。
大内を取り巻く“(元?)身内”がその対極にいるような人間ばかりだから余計だ。

この渡海さん、いいですー。好きです。
素直で真面目で一途なワンコももちろん好きだし、美人で、面倒見がよくて、荒っぽくて口の悪い男前な年上受もとってもいい。
そしてあとがきも面白い(笑)。
もともと渡海さんの社会人モノはわりと好き(学生ものは不思議とイマイチ)なんですが、どっちかというと地味系に入ると思うけど、これも好きでしたね。
こちらは2005年発行の同人誌を加筆修正したものだそうです。

パターン過ぎて・・・

母子家庭だった小学三年生の千実は、母の死後、祖母に引き取られ、祖母が住み込みで仕事をしている神嶋家の離れに住むことになる。
神嶋家には千実より三つ年下の神嶋家のひとり息子・洋がいた。
洋の両親は離婚しており母はおらず、父は仕事で留守がちで、千実と洋は、祖母と三人、家族のように兄弟のように穏やかに暮らし始める。

しかし、洋が高校三年生のとき、千実は突然洋から恋心を告白される。
男同士であるとか、洋はお坊ちゃま、自分は使用人の息子という身分とかよりも、実は千実には洋の想いを受け入れられない大きなわけがある。
自分も洋に惹かれているのに、なぜひどい言葉を投げつけてまで拒否しなければならないか?
・・・と言ったら「あれか」と想像しますが、そうです、「あれ」です(笑)。

一年以上ぶりの可南さんでした。
そして、可南さんらしい切ない系。
可南さんと言えば私は『ラブレター』が大好き。
楽しみにしてたんですが・・・前回読んだ作品に続いてナナメ読み。
ひょっとして私、可南さんと合わないの?うそ!?(笑)

以前私が苦手としていた要素が入っておりますが、最近は気にしなくなったのでそのせいではありません。
多分、千実の切なさも展開も、あまりに予想がつきすぎたせいかと思います。
何をどう苦しんだり悲しんだりしてるか、言われなくてももうわかってるわい。
という感じで、とうてい浸れなかったのです。
これはこれ、新しい作品として捉えれば良かったんでしょうが、それができなくて負けました。
嫌いな要素があったわけではないですが、たぶん、「すごく好き」というシチュでもなかったせいかもしれませんね。「すごく好き」だったら何度食べても美味しいもの。
二段組で読み応えはタップリあるので、萌えられたらすごく楽しめると思いますよー。

そういえば、どうしても受が壁を乗り越えられない時、攻の身辺に異変があることによって受ける大ショックでそれまでのグルグルを一気に乗り越える・・・という手法が最近読んだ中にもありました。
やっぱ、ガンコな受にはこれが一番効きますか(笑)

コンビニにお菓子を買いにいきたくなりました。

両親の突然の事故死で叔父の家に引き取られた悠は、中学卒業後ひとりアパートを借りてコンビニのアルバイトをして暮らしている。
そんなある晩、綺麗な月を見上げてつい道路の真ん中に出てしまった悠は車にぶつかりそうになり、運転していた弁護士・浅羽と知り合う。
強引に食事に誘われ、それをきっかけに週一回金曜日、悠は浅羽と夕食の約束をするように。
寂しさやバイト先での辛さを一人耐えていた悠は、浅羽の優しさに、やがて彼に惹かれていく。

13歳の年の差カップル。
悠は、可愛くて素直で頑張りやで、童話の「こぎつね」をなぞらえたいじらしくてかわいそうで健気な存在。
確かに子供っぽい主人公だが、いい子だし、普通に好感の持てるタイプでしたし、とても可愛らしいお話でした。

あまりに可愛いのでつい29の男が、しかも弁護士が手を出したらマズいんじゃん?と思ってしまうんですが、まあそれは言わないでおこう。(書いてるがな。)
初めてのあと、半年以上も手を出さず、まだ身体的にも発達途上な悠を思いやって、せめて高校卒業か二十歳になるまで我慢しようとした浅羽に免じて(笑)
誠実ないい男なんだけど、言葉が足りなかったり説明不足で悠を悲しませてしまう。
でも「保護者」と「恋人」の顔も持たなければならない浅羽は、どっちかひとつでも気苦労や心配はつきないのにそれが両方となっては、これから成長して大人になっていく悠に、精神的に振り回されるだろう。

書き下ろしとSSでは、そんな浅羽視点の一端が垣間見られます。
「恋人と同居」と言えば幸せいっぱいだけど、一人の子供の成長にかかる費用を何の心配もなく負担できる29歳ってスゴいよな。

「白雨」の続編です

この二人、好きなんです~。
続きがあると思わなかったので嬉しいな。
「Pommes」のタルトは美味しそうで、静かでアットホームな舞台も良いし、若い方のカップルも可愛い。
加賀の子供(ホントは異母弟)の存在ももちろん欠かせません。
間に小さい男の子がいる設定、基本的に好きなんだ。

今回は「Pommes」が雑誌に紹介されたことで、水沢の安らかな空間にいろいろ細波が立ちました。
取材をしたカメラマンが水沢にチョッカイ。お邪魔虫というほどではなく、加賀のヤキモチが可愛い程度です。お邪魔カメラマンと佑馬とのやり取りが面白いです。

そして雑誌を見た水沢の母親と加賀の父親が相次いで来店。
18歳の時、二人が別れることになった元とも言える親たち…。
しかし、無力で何もできなくて別れてしまった経緯を知っているだけに、今回二人が毅然とそれをはねのけてしまったことに感動。
気持ちだけではどうにもできなかったあの頃と違って、自分の足だけで立って生きていける大人に、本当になったんですねぇ。

流れた月日とそんな二人の成長に感無量ですが、今でも時々子供っぽさを覗かせる加賀が可愛いと思います。
18歳の時のやんちゃぶりもまだまだ面影に残ってる。二人ともまだ26だしね。
これからどんどんもっと落ち着いていくんだろうなぁ。
すごい仲良し家族になると思います。
そんな未来も見てみたいと思わせる、ステキな二人でした。

年齢より性格のせいだと思う。

袴田は、36歳にしてまるでご隠居一歩手前のような枯れた男。
「36歳」という年齢は10代や20代半ばくらいの人からみたら立派なオヤジかもしれませんが、実際はオヤジというのは可哀相だと個人的には思います。
それに袴田の枯れ具合は年齢よりも性格的なものっぽい。
10代の頃から袴田はきっとこんなヤツだったんでは・・・。

夢は縁側で昆布茶でひなたぼっこ・・・と覇気がなく、面倒臭がりで「ま、いっか」と物を深く考えず、たえずボンヤリしてて何があってもハイになったりローになったりしないし、どことなくネジが緩んでるか2、3本飛んでるような感じがする。
「子供ができちゃった」と言われて結婚したが、妻が10ヶ月以上たっても子供を産まないことにも疑問を抱かない。もちろん妊娠は嘘だったのだが、腹が出ていないのも「そういう体質」という妻の言葉を「そんなこともあるか」と鵜呑みにする。なかなか生まれないのも「出産が遅れている」と言われれば、そうかと納得してしまう。
こんなだから妻に離婚される。

そんな袴田に入社試験でひと目惚れし、袴田の離婚を期に積極的アプローチをしてくるのが外商部のホープでバイの池田。
見た目も良く仕事も出来、性格もいい。
非の打ち所のないいい男だが、なんと池田はAV大好き。
AVについて語りだすと我を忘れてひとり芝居してしまうくらい(笑)。

BLのキャラってAVには興味を示さない主人公が多いと思うんだけど、珍しい。
嬉々としてAVを語る男って、女性の目からは評価が辛いような気がするし。
しかも池田はAVでよくありがちな「人妻と義弟」とか「社長の奥さんと社員」とかの設定で、袴田とHするのを楽しんでいるのだ。
しかしこれが今後の展開に関わってくる。
実は袴田の元妻は、池田が大ファンでビデオを全部持ってるくらい大好きなAV女優。
それを知った袴田は、それまで真っ直ぐに自分に向けられていた池田の愛情に疑心暗鬼になりはじめる。

袴田の変な人ぶりが面白い。
池田にはさすがに最初はちょっと引いたが、普通の男子ってきっとこんなもんかとも思うし、袴田への愛情に嘘偽りは全くないので、だんだん好意的に見ることができた。
コメディタッチで、楽しい一冊でした。

保護者から恋人へ・・・

ローマの有名リストランテでシェフを務め、男手ひとつで旬を育てていた父が亡くなって、旬は13歳の時、父の弟子の亮二(当時25歳)に引き取られた。
その後、亮二に密かに恋心を抱くようになる旬。
「家族」の絆が崩れるのが怖くて告白はできずにいるが、スキンシップ過剰で過保護な亮二は旬の気も知らずに触れてきて、時には意味ありげにからかったりする。
自分が爆発しないうちに・・・と一人暮らしを企てる旬だが、そんなところへ亮二の結婚の噂を聞いてしまう。
また、レストランのパティシエ・和久井(わくい)を巡り、不穏な男が周囲に出没し始める。

これもまた受を育てる攻ですね~。
兄でもあり父のようでもあった一回り年上の男に恋してグルグルしてしまう素直で可愛い受。
しかしこの攻・亮二は、そんな旬の初心な想いに気づきながら、旬が自分にドップリと惚れて飛び込んでくるまで手ぐすね引いて待っている、イジワルな攻(笑)。
旬の照れたり慌てたりしてる様子が可愛くてしょうがなくて、つい我慢が効かずに意味ありげなちょっかいを出しては楽しんでいる。
旬が、亮二の誘導でとか、未熟な恋の勘違いなどではなく、本当に自分の意思で亮二を選び自分から飛び込んでくるのを待っているんですけどね。

しかしそんな余裕の亮二も書き下ろしではヤキモチを妬いて子供のような部分を見せています。
いい大人なのに、理屈ではなく“なにがなんでもイヤだ”みたいな言い分で怒るって可愛いですね。

1日五件の客しか取らず、料理はもちろんインテリアにも拘り精魂こめて愛情を注いだ亮二の店「Cocolino(コッコリーノ)」は、日本語で「お気に入り」という意味。
亮二のレストランへの拘りと愛情は、そのまま旬への愛情と直結しています。店名からして「お気に入り」ですもんね。

脇役としてもう一カップル登場しており、こちらはこちらで話ができそうな感じです。
でも、雑誌掲載時やはり注目だったというパティシエの和久井の方が気になっちゃうんですよー。神奈木さんはあんまり書く気がなさそうですけど。過去がドロドロしてるというなら、現在、出会いからこれからの話でもいいじゃないですか。和久井の話なら読みたいな。