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表題作夜に君を想う

神嶋洋・高校三年生
高沢千実(ゆきみ)・大学生・使用人の孫

その他の収録作品

  • 朝に君と笑う
  • あとがき

あらすじ

弟のように可愛がっていた年下の幼なじみ・神嶋洋に告白された大学生の高沢千実。一途な恋情を向けられ、千実は自分も同じ気持ちだったことに気づく。だが、洋には決して知られたくない秘密を抱える千実は、彼を手酷く拒絶することしかできなかった。二年後、気まずい関係を修復できずにいた千実は、偶然、洋に恋人がいることを知る。傷つく千実は、叶うことのない恋に終止符を打つため、洋とある約束を交わし、関係をもつが――!?

作品情報

作品名
夜に君を想う
著者
可南さらさ 
イラスト
高宮東 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344816039
3.6

(15)

(3)

萌々

(4)

(7)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
53
評価数
15
平均
3.6 / 5
神率
20%

レビュー投稿数3

攻めも受けもどちらも健気で、切ない 

大企業の息子と使用人の孫という立場の違いはあるものの、上下の違いはなく幼馴染として育ってきた二人。

両片思いなんだけど、受けはある理由のせいで攻めをきっぱり拒絶するんですね。
それも即死レベルの言葉のナイフを突きつけて、攻めの心を徹底的に傷つける。
もう、攻めの心を考えると可哀想で、可哀想で……。

愛しているのにそこまで拒絶する理由は、身分差とか、将来の跡取りなのに子供を産めない俺が…みたいなやつかと思ったら、もっとヘビーなやつ。









腹違いの兄弟だったというやつで。

どんなに愛していても受け入れることはできないと自分を律して拒絶する芯の強い受け。
受けの手酷い言葉に傷つき憎しみを覚えるものの、それを超える狂おしいほどの愛を抱えてただひたすら思い続ける攻め。

もうどっちの気持ちもわかるので、切ないんですよ。
(要所、要所に攻め視点が入るので、攻めの感情もわかりやすい。)
可南さんらしい切なさ溢れる文章にどっぷり浸かってよみました。

ご本人いわく「昼メロのり」とのことですが、確かにそうかも。
こういうベタなの好きなので、神評価つけます。

おまけの「朝に君と笑う」は攻め視点によるご褒美ターン。
思い通じ合うまでが切なく苦しかっただけに、多幸感溢れる描写の連続はまさにご褒美。

私は攻め視点が好きなんだけど、とりわけ可南さんの攻め視点が大好きなんですね。
いかに受けのことを愛しているのか、ようやく手に入ってどれだけ幸せかというのが山盛り詰め込んであるので幸せ。

攻めも年下っぽくてかわいいところがあって、そこも良かった。
デカイ図体になっても、子供っぽいワガママを言って「なぁなぁ」と甘えてくるところが、子供の頃から変わってないみたいなところが。

私はガチ兄弟が地雷ということもあり、腹違いも近親モノなのでちょっと苦手なのだけど、こんなに愛し合ってる二人なんだからもう良くない?とすっかり応援おばさんになって読んでしまいました。

2

二段組み~

帯『憎まれてもいい- お前が欲しかった…』

とりあえず二段組みなのは活字スキーとしてはそれだけでちょっと嬉しい。
あと実は近親物だったりするので、近親物スキーとしてはそこもちょっと嬉しい。
まあ設定自体は分かりにくくないし、叔母が分かりやすい悪者な位で他の登場人物はみんな良い人なので安心して読めるって感じはします。

洋[攻]は千実[受]が好きで、千実も彼が好きなんだけど千実は自分が洋の父親の愛人の息子で義兄弟にある事やそれが原因で洋の母親が出て行った事も知っているので好意を受け止めずに拒絶してしまうんですな。
そこから2年かけて少しずつその関係が近付いて行き、最後は想いが通じ合ってラブラブに。
凄く面白いーー!!って感じはしませんがそこそこというか普通に、まあまあ楽しめました。
ただ近親物禁忌スキーとしては、洋が真実を知った時にもうちょい何か欲しかったかなあ。
あと洋の父親も、ほぼ最後にしか登場しないので途中で少し描写入れてれば深みが増した様に思います。
洋のバイトの意図も分かるよーな分からないよーな、いやバイトするのはまあ良しとしても泊る理由は最後まで不明。
ぽちぽち取りこぼしというか、そこはもうちょい説明や描写入れてよーと思う所は何カ所かありました。
結局一番何が良かったというと二段組ってとこですかね。
新書版は全部二段組にしてくれんかと本気で切望してる位なので。

3

パターン過ぎて・・・

母子家庭だった小学三年生の千実は、母の死後、祖母に引き取られ、祖母が住み込みで仕事をしている神嶋家の離れに住むことになる。
神嶋家には千実より三つ年下の神嶋家のひとり息子・洋がいた。
洋の両親は離婚しており母はおらず、父は仕事で留守がちで、千実と洋は、祖母と三人、家族のように兄弟のように穏やかに暮らし始める。

しかし、洋が高校三年生のとき、千実は突然洋から恋心を告白される。
男同士であるとか、洋はお坊ちゃま、自分は使用人の息子という身分とかよりも、実は千実には洋の想いを受け入れられない大きなわけがある。
自分も洋に惹かれているのに、なぜひどい言葉を投げつけてまで拒否しなければならないか?
・・・と言ったら「あれか」と想像しますが、そうです、「あれ」です(笑)。

一年以上ぶりの可南さんでした。
そして、可南さんらしい切ない系。
可南さんと言えば私は『ラブレター』が大好き。
楽しみにしてたんですが・・・前回読んだ作品に続いてナナメ読み。
ひょっとして私、可南さんと合わないの?うそ!?(笑)

以前私が苦手としていた要素が入っておりますが、最近は気にしなくなったのでそのせいではありません。
多分、千実の切なさも展開も、あまりに予想がつきすぎたせいかと思います。
何をどう苦しんだり悲しんだりしてるか、言われなくてももうわかってるわい。
という感じで、とうてい浸れなかったのです。
これはこれ、新しい作品として捉えれば良かったんでしょうが、それができなくて負けました。
嫌いな要素があったわけではないですが、たぶん、「すごく好き」というシチュでもなかったせいかもしれませんね。「すごく好き」だったら何度食べても美味しいもの。
二段組で読み応えはタップリあるので、萌えられたらすごく楽しめると思いますよー。

そういえば、どうしても受が壁を乗り越えられない時、攻の身辺に異変があることによって受ける大ショックでそれまでのグルグルを一気に乗り越える・・・という手法が最近読んだ中にもありました。
やっぱ、ガンコな受にはこれが一番効きますか(笑)

6

ラー

「あれ」 で だいたい通じてしまうところがイイですよね。
妙にツボにはまりました! 笑

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