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新刊につく帯のセリフで「お?」と思いました。
『浅羽さんはどうして俺に優しくしてくれるんですか?』
随分前なので間違っているとは思いますが、とにかく普通のセリフが書かれてあったんです、ボーイズラブには珍しく!こういう作品を待っていたんだと思いました。
有り得ない設定というのがあまり好きではないので、こういう普通のセリフが書かれていると安心するんです。
コンビニバイトの悠くんと優秀な弁護士の浅羽さんの話。
とある切っ掛けで夕食を共にする仲になるんですが、なんせ立場も違って年の差もありますから当然受の方は色々と悩んでしまいます。誤解してしまいます。そんな展開に萌えまくりましたので神評価。
私はBL小説だけは変な読み方をしてしまうんですが、何というかパラパラとめくって目に付いたセリフがあるところで止めてそのシーンだけを読み進めていく……みたいな。まあ、キュンとしたシーンなんですが。だから読んでいないページがあったりして、後々読んでいるとああ、こんなシーンあったのかなんてことがよくあります。きちんと読めという話ですね…;
この本の場合、コンビニで万引きに疑われた受のシーンと受が攻の前から置手紙を残して去っていくシーンに撃ち抜かれました。そうです、受が悲しみで泣くと興奮する変態です。
すれ違いなどのせつない話は好きなので、十分満足させて頂きました(´∀`)
テクノサマタさん挿し絵の健気受け2冊め。
作者の方は違うのだけども。
こちらも大好きな感じでもうっ(*´Д`)
月が好きなので、所々に出てくるお月さまの存在が個人的にすごく好きで。
なんか違うところで萌えてるようなw
意外と余裕のない浅羽さんにはもっと、悠ときちんと話をしなさいと思った。
最後まで言葉遣いの丁寧な悠すごく好き。
恋人同士になったら、もっと砕けた話し方してもいいとは思うけど、わたしは逆に変わらないのが好ましかった(*´ω`*)
地味に悠の友人森本くんが気になるw
浅羽さんの若い頃に似てるなんて。
話としては、とてもわかりやすい「足長おじさん」の話。
割と最初からラストは想像できた。なのに、受けの健気さと切なさが胸に沁みました。涙出ました。
特に、受けが後に「こぎつね」と呼ばれることになるエピソードがたまらなく可愛かったです。
そして、この一冊の中には、「Fly me to the Moon」+「Om bramai fu」「いつくしみ深き」+SS が入っています。
表題作は、いわば本編。他二作とSSは、本編の後の騒動の話。
最近、どのお話を読んでも「本編完結後、二人はどういう風に生きていくのか、ちらっとでいいから読みたい」という気持ちが湧くようになって、後日談大好き人間になっていたので、この一冊は本当に端から端まで堪能できた!という気がしました。
ハッピーエンドは終わりであり、始まりであるという構成、いいな、と思います。
今回のカップルは、年の差13歳。
しかも攻は弁護士……攻で弁護士といえば俺様思考の話聞かない系が結構多いような気がしますが、こちらは割と理性の箍が外れにくい硬派でした。
そして受は健気です。
健気のお手本のような健気で、安定の雪代受でした。
攻のことが好きで好きで好きで好きで好きで、もうしかたないってのが体中からだだ漏れです。
そのだだ漏れ具合が、非常に萌えを擽り、読みながらごろごろと転がり回る始末。
攻に嫌われたくなくて一生懸命で、我儘言わないように色々我慢して、我慢して、そして爆発した時にはちょっと目頭が……。
何この子、かわいい。
どうしてセックスしてくれないのか
なんて恥ずかしい悩みで、もんもんとしてるとかね。
しかもこの作品の攻、必死でえっちしてくれないと訴えてくる受に、『その話はもうおしまいにしよう』と逃げまでうちます。
この理性、ヘタレを通り越して仏じゃないでしょうか。
強姦まがいのことを平気でするその辺のBL攻に、爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいですが、この攻は攻で、あんたは悟りでもひらいてんのか、とツッコミ満載。
もちろんそれには理由があったわけですが、とにかく純愛でした。
挿絵がこれまた可愛くて、癒し効果も抜群。
健気な萌えが詰まってます。
ちょっと癒されたいーと思い、こちらを読んでみました。
雪代さんの作品は健気受けが主流ですが、今回もかなりの不幸健気さんでした。
ノベルズ版は未読です。
受けの悠は両親を事故で亡くし中学を卒業した今、高校へ行けずコンビニでバイトをしながら一人暮らしをしている15歳。
頼る人もいず、赤貧です。
攻めの浅羽は29歳で、独立し事務所を持つ弁護士。
悠と偶然出会ってから彼を気にかけ、毎週金曜一緒にご飯を食べています。
どうよ!この不幸のミルフィーユやあ!は!
キャラ紹介書いただけでもう、目頭が熱くなってしまいます。
もちろん健気なのですが、それ以上に現実がこれでもか!というくらい不幸。
波のように押し寄せてきます。
雑誌掲載が二本と書き下ろしSSが一本。
ざっくり書きますと、表題作はふたりが出会って紆余曲折(大袈裟だけど)の上、心を通い出し一緒になるまで。
こちらでは不幸をご堪能頂けます(苦笑
二本目では、悠が浅羽の援助を受け高校へ通い出し、さらに一緒に暮らし出しています。
浅羽の昔からの友人である吉住という、ちょっと意地の悪いキャラも登場。
こういうサブキャラ、雪代さんの定番という気がします。
わたしはこちらの二本目の方が好きかな。
こちらの売りは切なさでしょうかね。
そして書き下ろしのみ攻め視点です。
ただ、この書き下ろしは多分本編よりもかなり後に書かれているのだとは思いますが、なんだろ、悠の会話文を読むとひじょうに違和感が。
別人のように感じられてしまって。
もちろん最初の頃の悠は本当子供だったわけで、今は高校へ通い出しているわけですから成長したんだよってところでしょうが…
雪代さんの中の悠像が変化してしまっているのかなー。
あんまり年月が経ってから続編や書き下ろしがあっても、こういう違和感があるかもしれないんですね。
お話全体はすごーく切なくて、世知辛さやら初恋の余裕のなさやらてんこ盛りで大満足です。
読んだら元気になるような作品ではありませんが、夜中に読んだら泣けそうです。
また、テクノサマタさんのイラストが可愛くてすごーくあっていました。