Kindle unlimited に登録があったので、木原先生の「恋するラビット」を読みました。編集者の宮本とオーディオブックの朗読者souのお話。宮本は顔が整っていて、souの超ファン。souは蔦科でその特徴から声質が良い。蔦科の人間は体の何処かから植物が生える。
蔦があること、それで虐めにあったからsouは自分のことを醜いと思うのかもしれませんが、視力を失った宮本主軸のお話で彼の顔は分からず、蔦がどこにあるのかも分からないままであれこれ想像してしまいました。宮本の方が年下なのに、社会性や顔のこともあるのか彼を「あなた」と呼ぶのも良いし、朗読を聞いてみたくなった。またsouが声は優れていても自分では要らないと言い、卑屈で狭小と自認していたり部屋が汚くしていたりと、そういう人らしさとかこれからどう宮本と過ごしていくのか、もっと読みたくなりました!
夢を見ているようなすごくすごく素敵な絵で、お話も甘々でエ口で癒されました。。ずっと読んでいたい。攻が格好良い。後輩としての頼れる台詞も、ストーカーとしての荒っぽいけど冷たくない台詞どちらも良い!!
部屋が汚いだとか、最初から料理できる訳でないとかの描写も、キャラの一つ一つの動きに心をグッと掴まれながら読めました。
受は少々女っぽい性格に感じたし、コメディタッチのミニイラストが若干うるさいですが…
仕事はこれから後輩がこっそりパソコンの設定変えるとか、それとなく効率化を進めてあげてほしいなと思いました。
作者の他のお話は読んでいて少し違和感を感じるところがあったのですが、こちらは全く感じませんでした。
試し読みでまず顔面が強過ぎでした。レンの男っぽさとタカのキラキラホスト感どちらも良くて、でも可愛いところが出てくるしエロがエロい。
ノンケがハマってしまうシチュ大好き民なので最高でした!!貞操帯やお風呂もいいし、配信しながらだとか乳首ピアスとか個人的にピンと来てなかったものもみんな演出が凄すぎて滾りました!
他サイトのレビューで台詞や人格についてよく分からないと書かれているのが散見され、「憧憬のアトリエ」が私もそうだったのでこちらも不安だったのですが大丈夫でした。寄りすぎて何が描いてあるか分からないはあったけど…
二人ともトラウマの様なものがあるので、そこが語りで早めに解決してしまってる感がありますが、エロや萌え画を盛り沢山にしつつ話を進めなければいけない中だと思えば致し方ないのかなと思いました。なので画力や萌え要素は多くて買った後も余韻がありますがお話については少し薄いかなと思い萌評価にさせていただきました。
「日向はこんな孤独のなかにいるんだな」
どんなに明るく澄んだ晴天の日も、文字や声で〝嬉しい〟とくり返し言ってくれるときも、笑ってくれている瞬間でさえも、日向は暗い孤独とともに生きている。
恋の切なさ、同性愛の苦しみ、相手への優しさ愛しさ、恋したいなーって思える読後感、そして繊細な言葉。そして不憫健気受けを包み込む歳上溺愛攻め…!久々にBL小説読みたいな、と思った時に染み入る作品でした。
日向が自分の苦しく狭い世界から、交流アプリと出会いを通して支えられ報われる(それは勿論彼自身の人間性あってこそ)のが良かった…半ば諦めても恋をしてみたくて、嘘をついていて罪悪感はあるのに幸せな世界を止められない。どうやって打ち明けるのだろうと思えば読んでいるこちらも苦しくて泣けました。
新は諦めも安定もある大人で廃人とも言われるけど、時に送る言葉にはグイグイいくものがあるし、日向の言葉や性格をしっかり捉える想像力がかっこいいというか信頼できる。日向が江川海岸近くに住んでいると知れば、行きたいと言いつつも一緒に行こうとは強く出ず「同じ時間に一緒に夕焼けを見よう」って…………ほんと仏でした。
二人お互いにアプリで会話する言葉が繊細で素敵で、他の人との会話と世界が全然違うし、また日向が一人称をぼかす辺りも、作家さんて凄いなと舌を巻くばかりでした。
私は新の方が年齢近いので、高校生相手だと確かにロリコンと考えそうだなと思う。でも日向と同年代なら、日向が同性愛で道のない暗闇を歩き、罵られていても人に優しく出来るところまでを1日会っただけで想像できたかなと。
別れた陽子との砕けた恋バナがリアルで良かった。「あなた基準なら結果は見えてるんでしょうけど」とかおどけつつも、高校生相手そして同性と付き合うことについて新が真剣に向き合い、陽子もそれを否定せず(JKなら違うらしいが)話を聞いている。
継父もですが、実の息子をそこまで傷つけられても離婚しない母も苦しくさせているよなぁと思っていたけど、母は母なりに離婚したら日向が負い目を感じると分かっていたからなんですね。彼女も好きな入浴剤でお風呂に入れますように。
キスや初夜のくだりも激甘で、辛かった分と釣り合いが取れまして良き読後感でした!!
「僕は…ノンケなんですか?」
「こっちが聞いてんの!」
初めはタイトルと表紙に若干買うのを戸惑いましたが、正反対な人柄と粗筋と試し読みが面白くて購入しました。真面目で専門の話なら負けない雄谷が面白かったし、遅い初恋に翻弄されるのも良かった〜。初デートでおめかししてちゃんとハートを射止めるのも最高。
明日見も明るい性格のようで今までの経験に傷付いていて、ノンケを引き摺り込むのは…とギャーギャー悩みつつ、涙目の繊細な部分も描かれていて二人とも可愛い。会話とお話の進行がじっくりで面白くて楽しめました!
表情や瞳の描き方が丁寧で、すぐに発展すると思いきや純情なお話に合っていて楽しめました。明日見がもっと雄谷を翻弄するのも見たい!
“人間社会には単身赴任とか、別居婚とかいうフェイント的な制度がある。一人暮らしだからといって安心はできない。”
安曇先生の未読作品をkindle unlimitedにて。ヘンテコな会話は今回抑えめに感じましたがやはり主人公たちが性格よくて可愛かった!閻魔さまに記憶を消してもらったため受のことを覚えてない攻め、可愛がってもらったから忘れられているのは寂しい、でも側にいられてうれしい受。詳しく書かれていなくても桔っちゃんの居心地良さそうな家の雰囲気と二人にいつまでも読んでいたくなりました。きっちゃんが記憶が無くても猫すら飼ってなかったのが切なくて萌えました。
あと個人的にはお風呂で触り合ったり、知らない受けに攻めが教えるシチュは拝むほど好きなので読福でした。でも両思いからのエロはちょっと性急だったかなあ。絵柄がとても丁寧に描かれていてページ捲るのが楽しかったのですが、個人的にはもう少し受が男っぽさがある方が好きです。