高校の同級生同士のピュアラブを数年にわたって追う物語ですが、タイトルどおり大部分が冬の話です。
学生らしいささやかで素朴なお付き合い。一緒に共通の友達を待つとか、相手の家で一緒に友達を待つとか、クリスマスにちょっと背伸びしてプレゼント交換をするとか、大概の恋愛物語だったら一回こっきりしか描かれないものを、何度も描いてくださることに斬新さを感じました。同じイベントを通して二人の成長や愛の深まりがうかがえ、ふふってなります。
冒頭から出てくるドロップス占いが印象的なのですが、それがトヨから伊吹へのプロポーズにかかっていて、感動的というかなにそれ素敵すぎない!? と。
黄色のドロップは、「好きだった人と再会できるかも 」
“再会”というと一回こっきりの事の様につい思ってしまうのですが、よくよく考えれば人は身近な人と毎日小さな別れと再会を繰り返しているんですね。
行ってきます・行ってらっしゃい
ただいま・お帰りなさい
と言い合うことを、君と末長く続けたい。そんなトヨの素朴な願いにして最高の口説き文句にやられました。